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*un journal*

自分のアンテナにひっかかったものを綴った日記

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『フランス』タグの付いた投稿

映画 『約束の葡萄畑 ~あるワイン醸造家の物語~』



『クジラの島の少女』 『スタンド・アップ』 の女流監督
ニキ・カーロが、エリザベス・ノックスのベストセラー
小説を映画化。

ナポレオン帝政時代の19世紀初頭を背景に、ワインの
名産地ブルゴーニュでオリジナルのワイン造りに執念を
燃やす農夫の姿を描いた作品。

誰も味わったことのない自分のワインを作りたい!と
ワイン作りに命をかけた男の物語は興味深いのですが、
ファンタジー色が強く、違和感が残る。
どうもアノ天使の役割が理解できなかったなぁ。

その天使を演じたのが、『ハンニバル・ライジング』の
ギャスパー・ウリエル。 そして、主人公ソフランを
演じたのが 『ロルナの祈り』 『夏時間の庭』 の
ジェレミー・レニエ。 イケメン2人の共演は美しい
のですが、あの絡みはナニ?(笑)

『クジラの島の少女』で主演したケイシャ・キャッスル=ヒューズ
ちゃんが脱ぎっぷりのいい大人になっていたのはビックリだし、
オーロラを演じるベラ・ファーミガのテイスティングシーンが
官能的で美しすぎっ。

鑑賞後は、ワインを飲みたくてたまりません...。

約束の葡萄畑 ~あるワイン醸造家の物語~
最高のビンテージワインを造ることを夢見る農夫ソブランは、ある真夏の夜、
天使のザスに出会う。さまざまなことを語り合った彼らは再会を誓い合い、
1年後にその約束を果たす。そして、ザスは毎年同じ日の夜に会うことを
条件に、ソブランにワイン造りの助言をするが...。


原題:The Vintner's Luck
監督:ニキ・カーロ
出演:ジェレミー・レニエ/ギャスパー・ウリエル/ヴェラ・ファーミガ
    ケイシャ・キャッスル=ヒューズ  ほか
上映時間:2時間6分   <PG-12>
「公式サイト」

■シアターキノ にて上映中


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映画 『冷たい雨を撃て、約束の銃弾を』



前作 『エグザイル/絆』 がとっても面白かった
ジョニー・トー監督の最新作は、フランス・香港合作の
ノワール・アクション。

異国の地で暮らす最愛の娘が襲われ、その家族を
何者かに殺された男が3人の殺し屋とともに復讐に
挑む物語。

主演は 『列車に乗った男』 のジョニー・アリディ
渋いっ、渋すぎる!
彼の娘役は 『サガン』 のシルヴィー・テステューじゃないの。
出番は少ないけれど存在感大。
殺し屋3人はジョニー・トー監督作品おなじみの常連、
アンソニー・ウォンラム・カートンラム・シュー

相変わらず、男たちがカッコ良すぎっ!

スタイリッシュで計算されつくした立ち位置やカメラアングル...
ジョニー・トー監督に「男」を撮らせたら天下一品ですね。

ストーリー的には、テンポの良い前半に比べ、中盤に
失速したのは残念ですが、いちいち渋カッコイイ男たちを
愛でるだけで大満足っ。 ジョニー・トー監督、ごちそうさまっ(笑)

冷たい雨に撃て、約束の銃弾を   
表向きはフランス料理店のオーナーだが、腕利きの殺し屋だった過去をもつ男、
コステロ。 彼は香港で暮らす最愛の娘と、その家族が何者かに惨殺されたことを
知らされ、総てを投げ打って単身香港へ乗りこむ。 異質な存在でしかない彼に
娘家族の襲撃者の正体を掴む術もなく、運命が巡り合わせた3人のマカオの
殺し屋達と手を組み、復讐劇が始まる。


原題:Vengeance 復仇
監督:ジョニー・トー
出演:ジョニー・アリディ/アンソニー・ウォン/ラム・カートン
    サイモン・ヤム/ラム・シュ/シルヴィー・テステュー ほか
上映時間:1時間48分   <R-15>
「公式サイト」

■シアターキノ にて上映中

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映画 『ベルサイユの子』



ベルサイユの子
都会の生活からドロップアウトし、ベルサイユ宮殿の森の小屋で暮らすダミアン。
ある日、森の中へ迷い込んだ若い母親と幼い男の子に会うが、翌朝、母親が
姿を消す。ダミアンは5歳の男の子・エンゾを育てる決意を固める


ホームレスや失業問題をテーマに、社会からはみ出して
ベルサイユ宮殿の森の中に住むホームレスと、母親に
置き去りにされた幼い少年の交流を通して、フランスの今を
リアルに描いた作品。

セリフが少なく、ダミアン、エンゾ、エンゾの母親ニーナ、3人の
視点を組み合わせ、物語は淡々と進む。 身勝手な大人と、
呆気ないラストは釈然としないが、なぜか心に残る。
お涙頂戴系じゃないのもフランス映画らしい。

映画の魅力は、エンゾを演じたマックス君のつぶらな瞳。
演技を超えた純粋無垢な表情に、もうメロメロ(笑)

ダミアンを演じるのは、名優ジェラール・ドパルデューを父に持ち、
2008年に急性肺炎のため37歳の若さで急逝した、ギョーム・ドパルデュー。
遺作となった本作は、彼の人生と重なり合わせるかのような渾身の
演技が心に残る。 ご冥福をお祈り致します。

原題:Versailles
監督:ピエール・ショレール
出演:ギョーム・ドパルデュー/マックス・ベセット・ドゥ・マルグレーヴ
    ジュディット・シュムラ/パトリック・デカン/オーレ・アッティカ ほか
上映時間:1時間53分
「公式サイト」

シアターキノにて上映中


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映画 『夏時間の庭』

 

夏時間の庭
画家だった大叔父が遺した貴重な美術コレクションがあふれる一軒家。
その主である母を亡くしたフレデリックら3兄妹は、それぞれの事情を抱えながら、
思い出ある家や美術品をどうすべきかを話し合うことになった。


オルセー美術館開館20周年記念作品。
母が守ってきた家や美術品の相続で揺れる3兄妹とその家族の物語。

愛着があっても思い出だけじゃ生きられない厳しい現実が切ない。
淡々と描かれているが、世代を超えて受け継がれていくものを
教えてくれるラストがじんわり心に沁みる。

タイトル通り、オープンニングから美しい庭が映し出され心地よい。 
オルセー美術館が撮影に全面協力しているだけに、作品に
登場する美術品のほとんどが、美術館や個人所蔵から貸し
出された本物を使用している贅沢さ。 
日常生活で普段使いされている美術品は、美術館で見るものとは
また違った輝きを放っていたのが印象的。

ジュリエット・ビノシュや母親役をエディット・スコブが演じるなど、
豪華なキャストも見所のひとつ。 中でも、上海に赴任中の次男
ジェレミーを演じたジェレミー・レニエが『ある子供』や『ロルナの祈り
とは別人のようでビックリ。

家族と過ごした時間や思い出を大切にしたくなる映画でした。

原題:L'HEURE D'ETE
監督・脚本:オリヴィエ・アサイヤス
出演:シャルル・ベルリング/ジュリエット・ビノシュ /ジェレミー・レニエ
    エディット・スコブ/ドミニク・レイモン ほか
上映時間:1時間42分  PG-12
「公式サイト」

6月12日(金)までシアターキノにて上映


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映画 『ベティの小さな秘密』



ベティの小さな秘密
周囲に田園が広がる大邸宅に住むベティは、お姉ちゃんが寄宿学校に入って
しまい孤独感に包まれる。パパとママは離婚寸前で、心を許せるのは犬檻に
囚われた犬のナッツだけ。ある日、パパが院長を務める精神科病院を抜け出した
青年イヴォンと出会い、庭の自転車小屋にかくまう。食事を運び、世話を焼くうちに、
ほのかな恋心が芽生えたベティだが...。


フランス映画で10歳の女の子が主役とくれば、観ずにはいられない。
『ミツバチのささやき』や『ポネット』などの少女映画は好みのジャンル。
(もちろん少年映画も大好き)

可愛い女の子の映画です。
まず、ベティのファッションに目が釘付け。
カーディガンのくるみボタンに刺繍が入ってる。赤いコートに赤い靴、
フランスらしくて本当にオシャレ。 姪っ子に着させたい。

物語は、10歳の女の子がちょっぴり大人になる成長期を繊細に描いています。
大切なものを守ろうとする少女の姿が健気でいとおしい。 ラストも◎。

映像は、田園風景の緑とベティの洋服の赤、2色のコントラスト鮮やかで美しい。

ベティを演じたアルバ=ガイアちゃんは意志の強そうな大きな瞳が印象的。
美少女だなぁと思っていたら、演技が上手くてびっくり。
このままいくと将来がかなり楽しみ。

「ベティの小さな秘密」公式サイト

シアターキノにてロードショー  上映時間:1時間30分


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