札幌100マイル

*un journal*

自分のアンテナにひっかかったものを綴った日記

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『ヒューマン』タグの付いた投稿

映画 『正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官』



ハリソン・フォードが主演とくれば、お気軽ヒーロー映画と
思いがちですが...イイ意味で裏切られました。

ロサンゼルスを舞台に不法入国問題にスポットを当て、
移民達の様々なエピソードが展開する見応え十分の
社会派・現像劇。

9・11以降のアメリカがリアルに描かれていて胸が痛い。
「不自由の国」...考えさせられる映画でした。

ハリソン・フォードがヒーローイメージを封印した、
抑えめ演技が良かった。 歳相応?な役柄と、
出演シーンが控えめだったのも◎。 
ハリソン以外のキャストも地味に豪華で見応えあり。
個人的には、『アクロス・ザ・ユニバース』や
『ラスベガスをぶっとばせ』『ブーリン家の姉妹』に出演していた
ジム・スタージェスの爽やかな笑顔と歌声を聞けたのがうれしい。
パイレーツ・ロック』 に続き、英国俳優LOVEです(笑)

正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官】   「公式サイト」
ロサンゼルス。移民局I.C.E.に務めるベテラン捜査官のマックスは、不法滞在者の
取り締まりが任務。ある日彼は、同僚の妹とともに殺された男が偽造グリーンカード
を持っていたことを知り、独自に調査を進めて行く。


原題:THE WRESTLER
監督・製作・脚本:ウェイン・クラマー
出演:ハリソン・フォード/レイ・リオッタ/アシュレイ・ジャッド
    ジム・スタージェス/クリフ・カーティス  ほか
上映時間:1時間53分

■シアターキノにて上映中


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映画 『グラン・トリノ』



グラン・トリノ
元軍人のウォルト・コワルスキーは、自動車工の仕事を引退して以来、孤独な老後生活を
送っていた。ある晩ウォルトの愛車「グラン・トリノ」が何者かに盗まれそうになる事件が発生。
犯人は、ウォルトが嫌悪するアジア系移民の少年だった。事件をきっかけに始まったウォルトと
少年の交流は、いつしか友情に変わっていく。


一足お先に試写会で観賞。
チェンジリング』に続き、またまたクリント・イーストウッド作品に心打たれた。
テーマはイーストウッドらしく重めだが、ユーモアを交えシンプルに作り上げている。
ラストは涙...エンド・クレジットのイーストウッドの歌が心に沁みる。

4年ぶりにクリント・イーストウッドが監督・主演した本作は、偏屈で頑固な
人種差別主義者の主人公が隣人のアジア系移民(モン族)との交流を通して、
自身の偏見を改めていくヒューマンドラマ。(差別用語連発にビックリ)

イーストウッド以外は無名の役者さんを起用したキャスティングがうまい。
ウォルトとモン族ファミリーとの心の交流や新米神父とのからみが見所。

映画のキーポイントとなるのが、フォードの70年代ヴィンテージカー「グラン・トリノ」。
スクリーンでは、トヨタ車やホンダ車も出てくるが、グラン・トリノが一番カッコイイ。
古き良きアメリカの象徴なのかなぁ。

頑固じいさんなんだけど、どこか憎めない愛すべきキャラクターを見事に演じている
イーストウッドですが、俳優活動としては最後の作品になるかもしれないので、
是非ともお見逃しなく。 イーストウッド作品はやっぱりハズレなし!

原題:GRAN TORINO
監督:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド/ビー・バン/アーニー・ハー/クリストファー・カーレイほか
上映時間:1時間57分
「公式サイト」

2009年4月25日(土)より
札幌シネマフロンティア,ユナイテッド・シネマ札幌,スガイシネプレックス札幌劇場
ほか全道で公開  


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映画 『BOY A』



BOY A  公式サイト
子供の頃に犯した犯罪により、人生のほとんどを刑務所で過ごしてきた青年が
ジャックと名前を変え、ソーシャルワーカーのテリーから仕事とアパートが与えられ
過去を隠して新しい生活を始めるが...。


過去に犯罪を犯した青年の心の葛藤と社会復帰の難さを描いた人間ドラマ。
イギリス映画だが、少年犯罪や引きこもりなど、まるで日本を描いている様な
社会派映画でもある。

犯罪を犯した青年が社会復帰するところから物語は始まり、心優しく
純真無垢な主人公に好感を持ちながら、徐々に彼の過去が明らかとなる。
身近な人や愛する人が過去を背負っていたら、自分はそれを受け入れることが
できるのだろうか? 深く考えさせられた。
 
ナイーブなジャックを見事に演じているアンドリュー・ガーフィールドの
繊細な演技は圧巻。 はにかんだ笑顔に母性本能をくすぐられた。
どこかで観た顔だと思っていたら、作品的にはイマイチだった『大いなる陰謀』で
ロバート・レッドフォード演じる大学教授の生徒(トッド)だった彼。
今後、大注目されそうな予感。

ソーシャル・ワーカー(テリー)役は、ケン・ローチ監督作『マイ・ネーム・イズ・ジョー』
の演技派ピーター・ミュラン。 ジャックと接する父親のようなまなざしと
実の息子とのぎくしゃくした関係を好演。 渋い演技にご注目。

重いテーマですが、是非ぜひ観ていただきたい秀作。

シアターキノにて公開中  上映時間:1時間47分

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