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自分のアンテナにひっかかったものを綴った日記

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『ヤン・イクチュン』タグの付いた投稿

『息もできない』 特別上映とゲストトーク@シアターキノ



本日より、「SAPPORO SHORT FEST 2010」 が開幕しましたねぇ。

ホワイトロックシアターの初日プログラムも魅力的でしたが、
シアターキノで SAPPORO SHORT FEST 5周年記念特別上映
息もできない』 上映と、監督・主演ヤン・イクチュン氏&主演女優
キム・コッピさんのゲストトーク に参加してきました。

客席には、映画 『レインマン』 のオスカー脚本家であり
SSFの国際審査委員である バリー・モロー氏の姿がっ! 感激です!

実は、映画 『息もできない』 を観るのは3回目。
監督・主演・脚本・編集・制作をこなした才能溢れるヤン・イクチュン氏と
主演女優のキム・コッピちゃんの来札を楽しみにしていたんです。

映画は、3回目も涙・涙・涙...素晴らしい作品です。

映画上映後にヤン監督とコッピちゃん登場。
映画では、いかにもなチンピラを演じていたヤン監督ですが、
キャップにメガネを掛け、チェックのシャツにジーンズ姿の監督は
普通のお兄さん風。 コッピちゃんは、水玉ネイビーのワンピース姿
が清楚でカワイイ女の子といったイメージ。

「皆さん、ありがとうございます。 はじめまして、キム・コッピです。」
と流暢な日本語で挨拶をしてくれたコッピちゃん。 

通訳さんを交えてのトークは、映画の根底にある韓国の歴史的な
背景や家族、暴力描写についてなど真摯に語ってくれました。

お茶目なヤン監督の、KISSネタは笑えました。
今回、SSFの審査員として来札されたヤン監督。
映画祭で見かけたら 「KISSして下さい」って言ってました(笑)

ヤン・イクチュン監督&キム・コッピさん、カムサハムニダ!


■『息もできない』 は、シアターキノにて10/9(土)~15(金)アンコール上映決定!

映画 『息もできない』



去年は 『チェイサー』 や 『母なる証明』 など、
次々と秀作を生み出す韓国映画界で、これまた
スゴイ作品の登場です。

世界各国の映画祭で賞を受賞した話題作 『息もできない』。

なんといっても監督・主演・脚本・編集・制作をこなした
ヤン・イクチュンの才能に驚かされる。

これが長編デビューとは思えない恐るべき完成度の高さ。
息もできないくらい痛くて切なくて...久しぶりにガツン
と頭を殴られたようなスゴイ映画!

ストーリーは、父への怒りと憎しみを抱えて社会の底辺で
生きる情け容赦ない借金取りのサンフンが、心の傷を隠し
ながら生きる勝気な女子高生・ヨニと出会ったことで少し
ずつ変わっていく人間ドラマ。

冒頭から、暴力でしか自分の気持ちを表現できない
サンフンのやるせない思いを象徴するかのように
激しい暴力シーンと汚い言葉のオンパレード。

嫌気がさすと思いきや、徐々に登場人物の過去や背景を
浮かび上がらせる巧みな演出に惹き込まれまくり。

いかにもチンピラ顔のサンフンが、1人の弱い人間として
愛おしく思えてくるから不思議。 

そしてサンフンとヨニの友達でも恋人でもない微妙な
2人の関係の描写が素晴しい。

言葉を交わさなくても自然と分かり合える2人の
夜の漢江のシーンは、ラブシーン?以上に美しく
胸を締め付けられ、涙、涙。

一見地味なヒロイン・ヨニ役のキム・コッピちゃんの
ときおり見せる笑顔が可愛かったなぁ。

ラストは韓国映画らしいのですが...なんともやるせない。

息もできない   「公式サイト」
父への激しい怒りと憎しみを抱き、社会の底辺で生きるサンフンはある日、
心の傷を隠しながら生きる勝気な女子高生ヨニと出会う。理由もなく強く
惹かれ合う2人だったが、徐々に彼らの運命の歯車が狂いだす。


原題:Breathless
監督・製作・脚本・編集:ヤン・イクチュン
出演:ヤン・イクチュン/キム・コッピ/イ・ファン/チョン・マンシク
    ユン・スンフン、キム・ヒス、パク・チョンスン ほか
上映時間:2時間10分   <R-15>

■シアターキノ にて上映中


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