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by 大熊 一精

大熊 一精
プロフィール

1967年生まれ、埼玉県川越市出身。
銀行系シンクタンクに12年間勤務の後、2002年から札幌市に移り住み、現在はフリーランスのコンサルタントとして活動中。 「一日一冊」を目標に、ジャンルを問わずに、本を読んでいます。読書量全体のうち、電子書籍端末で読む割合は3割ぐらい。 札幌市民になってからは、毎年、コンサドーレ札幌のシーズンチケットを購入し、2014年シーズンで13年目。週末ごとに悲しい思いをすることのほうが多いのに、自分が生きているうちに一度ぐらいはJ1で優勝してほしいと願いながら、懲りずに応援を続けてます。
著書「北大の研究者たち 7人の言葉」(エイチエス、2012年刊)


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『青函連絡船 海峡の記憶』白井朝子(舵社)

『青函連絡船 海峡の記憶』白井朝子(舵社)

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大型の写真集です。2000年2月刊。国鉄広報部専属カメラマンを経てフリーの写真家になった白井朝子さん(函館生まれ、札幌育ち)による青函連絡船の記録は、JR北海道の協力の下で撮影されたものゆえ、乗客目線というよりは乗員の目線です。

いや、乗員、というより、船乗り、といったほうが、適切かもしれません。

描かれているのは、5000トンを超える大きな船を、津軽海峡の荒波の中、安全に航行させるための男たちのドラマ…いやいや、そこにドラマチックな出来事はないのですが、でも、動かない写真なのに、そこから伝わってくるのは、多くの乗客の命を預かる男たちの息吹です。

この素晴らしい写真集は、残念ながら、すでに絶版となっていますが、札幌駅エスタ11階(JRタワープラニスホール)で11月3日まで開催中の「海峡が見た夢~青函連絡船から新幹線へ 世紀を越えて~」展の会場にて、白井朝子さんがご自身の手で販売されています。

サインをいただきました。
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きわめて個人的な話になりますが、北海道には地縁血縁何もなかった私が、いま札幌で暮らしているのは、学生時代に上野発の夜行列車と青函連絡船を乗り継いで北海道に渡り、北海道を旅したことがきっかけです。学生が飛行機に乗るなんて考えられなかった時代(現在はむしろ飛行機のほうが運賃が安いのですが…)、初めての北海道が二度目の北海道になり、やがて三度目、四度目となっても、往復の足は、いつも、夜行列車(もちろん寝台なんか使いません)と、青函連絡船でした。この写真集のページを繰るたび、当時の記憶が、ありありと、蘇ってきます。

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