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	<title>読書の茶柱</title>
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		<title>『広告を着た野球選手　史上最弱ライオン軍の最強宣伝作戦』山際康之</title>
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		<pubDate>Tue, 05 May 2015 02:36:37 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[大熊　一精]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[スポーツ]]></category>
		<category><![CDATA[ノンフィクション]]></category>

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		<description><![CDATA[『広告を着た野球選手　史上最弱ライオン軍の最強宣伝作戦』山際康之（河出書房新社,2015年3月刊） &#160; 「ライオン軍」を中心に、プロ野球草創期の姿を描いた力作です。 &#160; わが国初の職業野球チームである [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p><strong>『広告を着た野球選手　史上最弱ライオン軍の最強宣伝作戦』</strong>山際康之（河出書房新社,2015年3月刊）</p>
<p><a href="http://sapporo.100miles.jp/book/wp-content/uploads/sites/178/2015/05/P5059175.jpg"><img class="alignnone size-medium wp-image-238" alt="P5059175" src="http://sapporo.100miles.jp/book/wp-content/uploads/sites/178/2015/05/P5059175-300x300.jpg" width="300" height="300" /></a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「ライオン軍」を中心に、プロ野球草創期の姿を描いた力作です。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>わが国初の職業野球チームである日本運動協会が発足したのは大正9年のこと。しかし、学生野球人気が過熱する当時にあって、《野球を商売にすることへの軽視もあって、一つしかないチームの興行は思うようにはすすまなかった。》（本書p.11）。さらに関東大震災の発生により、日本運動協会は解散。その後を受けて、かの小林一三の支援の元に宝塚運動協会が創設されるも、これまた興行は不振であり、解散。しかし、昭和6年の日米野球=全日本チームは読売新聞が呼びかけた投票によって選抜された選手で構成された=は興行的に大成功を収め、ここから正力松太郎による複数チームの職業野球リーグ構想が動き出します（現在の視点でみれば「複数チームがなければ野球の興行なんて成り立つわけないだろう」と思うのが当然なのですが、それ以前の「協会」時代には、職業野球のチームは1チームしかなかったのです）。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>紆余曲折の末に、昭和11年2月、日本職業野球連盟の設立総会が開催されます。加盟した球団は7球団。「株式会社大日本東京野球倶楽部（東京巨人軍）」「株式会社大阪野球倶楽部（大阪タイガース）」などの名前に混じって「株式会社大日本野球連盟名古屋協会（名古屋軍）」「株式会社大日本野球連盟東京協会（大東京軍）」といった妙な名称の球団があることが、日本職業野球連盟の発足に至る経緯がいかに混沌としていたかを物語っています。その直前まで、日本職業野球連盟とは別のリーグ創設を画策していた田中斉（新愛知新聞社主幹）は、日本職業野球連盟の設立総会で《日本職業野球連盟に加盟しました大日本野球連盟の田中です》と挨拶しているのです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>しかし、独自のリーグを発足させることのできなかった、その程度の資金力や人脈しかなかった大日本野球連盟東京協会＝大東京軍は、選手の数を揃えることすらままならず、一方で大東京軍の実質的な経営トップである田中斉は、見通しもないままに新球場の建設をぶち上げる。そうした大風呂敷を実務に落としこむのは、野球のルールも知らないまま田中に請われて大東京軍の専務に就いていた鈴木龍二（のちのセントラル・リーグ会長）でした。鈴木の尽力により完成した新球場は、しかし、海辺にあるために満潮時にはグラウンドどころかスタンドまで潮が満ちてくる始末。鈴木は野球を知らないはずなのに（知らないがゆえに？）たった一度の敗戦で監督をクビにしてしまう。当時まだメジャーリーグには参加できなかった黒人選手を招聘するも、これも鈴木の意に沿わず、わずかな期間で帰国させてしまう…</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そんな苦しい大東京軍の前にあらわれた救世主が、「ライオン歯磨」を製造販売する小林商店（のちのライオン株式会社）でした。新たな出資者となった若き経営者の発案により、《広告にお金を惜しまない熱心な会社を見つけてタイアップすること》に乗り出した大東京軍の営業訪問に、小林商店の若き社長であった36歳の小林喜一は、即決でスポンサーとなることを承諾します。そして、小林商店は、破格のスポンサー料を提供する見返りに、大東京軍のチーム名を、商品名である「ライオン」とすること、リーグ戦の期間外にはライオン歯磨のＰＲのために地方を巡業することを求めます。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>最初はスタンドの観客から「商売人！」「いくらもらったんだ！」などの野次を受けていたライオン軍は、小林商店の特約店を試合に呼びこむことで、徐々に（いまふうにいえば）ビジネスモデルを確立していきます。ライオン軍を応援する小林商店の特約店は、いまふうにいえば、Ｊリーグのサポーターに近い存在かもしれません。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そんなライオン軍の活動は、チーム発足からわずか3年半で終焉を迎えてしまいます。戦争の影響で、「ライオン」というカタカナ言葉の使用が禁じられたためでした。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>本書は、そこで終わりではなく、ライオン軍に関わった人々の戦後の姿までを、丁寧に描いています。丁寧といえば、本のつくりも非常に丁寧で、多くの図版や写真が盛り込まれています。文章もとても読みやすく、野球ファンならずとも、スポーツ、文化、広告等々に関心のある方におすすめの本です。</p>
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		<title>『本で床は抜けるのか』西牟田靖</title>
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		<pubDate>Mon, 27 Apr 2015 21:48:58 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[大熊　一精]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ノンフィクション]]></category>
		<category><![CDATA[未分類]]></category>
		<category><![CDATA[読書]]></category>

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		<description><![CDATA[『本で床は抜けるのか』西牟田靖（本の雑誌社,2015年3月刊） &#160; 本書は、著者が仕事場として借りた古い木造アパートの2階に本を置いたところ、文字通り足の踏み場もないほどに床が本で埋め尽くされた−という場面から [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p><strong>『本で床は抜けるのか』</strong>西牟田靖（本の雑誌社,2015年3月刊）</p>
<p><a href="http://sapporo.100miles.jp/book/wp-content/uploads/sites/178/2015/04/IMG_1997.jpg"><img class="alignnone size-medium wp-image-233" alt="IMG_1997" src="http://sapporo.100miles.jp/book/wp-content/uploads/sites/178/2015/04/IMG_1997-225x300.jpg" width="225" height="300" /></a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>本書は、著者が仕事場として借りた古い木造アパートの2階に本を置いたところ、文字通り足の踏み場もないほどに床が本で埋め尽くされた−という場面から始まります。本の運搬を手伝ってくれた便利屋からの「よく思い切りましたね」との言葉に、著者は《含みを持たせた疑問がわいた。言葉の真意が知りたくなった。部屋のサイズと荷物の量が見合っていない、と言っているのだろうか》と不安になり、「もしかすると床が抜けるってことですか」との言葉を発してしまいます。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>荷物を入れる前、借りる部屋の下見をした際、《押し入れへ足を踏み入れた時メリメリと板が裂ける音がして、血の気が引いた》著者は、まず、自分自身が直面している重大な問題として、床が抜けないような大量の本の並べ方に取り組むこととなります。著者は、実際に本の重みで床が抜けた体験を持つ人から話を聞き、建築の専門家に話を聞き、「本で床が抜けるのか」という命題に対する答えは、YESでもありNOでもある、との結論を得ます。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そこまでは、本書の、まだまだ序盤です。そもそも「本で床が抜けるのか」という心配をしなければならないのは、本の量が多いからです。心配をなくしたいのであれば、本を減らせばいい。手っ取り早いのは、とにかく本を処分してしまうこと。その次が、本を裁断してスキャンして（いわゆる「自炊」をして）手持ちの本を電子化すること。そうしたことができないのであれば、本を収納する場所を、生活の場所とは別に、どこかに用意するしかない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そんなことはわかっているけれど、本好きが、あるいは、いつか仕事で使うかもしれないと思ってたくさんの本を所蔵している人が、本を処分する、あるいは電子化する（紙の本を失うという意味ではこれも一種の処分です）というのは、どうしたって、心の痛みを伴います。そんなことしちゃって、後悔しないのか？あるいはまた、本を収納する場所を用意するとはいっても、そのための資金はどうすればよいのか？</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そうした疑問に対し、著者は、多くの先達への取材を通じて、答えを=かならずしも正解ではないけれど一定の答えを=導き出していきます。そして衝撃のラスト。これは、ここには書かないでおきましょう。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;<br />
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		<title>『低予算でもなぜ強い？ 湘南ベルマーレと日本サッカーの現在地』戸塚啓</title>
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		<pubDate>Sun, 19 Apr 2015 22:23:50 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[大熊　一精]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[未分類]]></category>

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		<description><![CDATA[『低予算でもなぜ強い？ 湘南ベルマーレと日本サッカーの現在地』戸塚啓（光文社新書746,2015年3月刊） &#160; スポーツライター戸塚啓氏が、湘南ベルマーレを、サッカー的な視点というよりはビジネス的な視点から描い [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p><strong>『低予算でもなぜ強い？ 湘南ベルマーレと日本サッカーの現在地』</strong>戸塚啓（光文社新書746,2015年3月刊）</p>
<p><a href="http://sapporo.100miles.jp/book/wp-content/uploads/sites/178/2015/04/P4128699.jpg"><img class="alignnone size-medium wp-image-227" alt="P4128699" src="http://sapporo.100miles.jp/book/wp-content/uploads/sites/178/2015/04/P4128699-300x225.jpg" width="300" height="225" /></a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>スポーツライター戸塚啓氏が、湘南ベルマーレを、サッカー的な視点というよりはビジネス的な視点から描いた好著です。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>カバーの袖の部分には、この本の紹介として、こんなことが書かれています−《2014年、開幕14連勝、その後21戦負け無しの新記録を作り、史上最速でJ1昇格を決めた湘南ベルマーレ。足りないものを悔やまない、Ｊリーグが誇るべき「中小企業」の15年間の奮闘を、スポーツライターが丹念に迫ったビジネスノンフィクション》−そうなんです、この本は、湘南ベルマーレというＪリーグのチームを描いた本なのですが、サッカーの戦術がどうこうとか、監督がどうこうとかの本ではないのです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>目次にも、「コンテンツとしてのサッカー」「サッカーだけを教えればいいのか」「『ここで仕事をしたい』と思わせる力」「サッカーの現場、営業の現場」「サッカークラブの『稼ぐ』力」と、Ｊリーグチームの運営会社の目線から見た言葉が並んでいます。近隣に横浜Ｆ・マリノスという規模の大きな同業他社がいる環境にあって、母体チームをバックアップしていた大スポンサーが離れた後の湘南ベルマーレは、どのように生き残ってきたのか。地域密着という言葉は耳に心地よい言葉ですが、地域に密着しようとしても受け入れられなければ話にならない。でも、受け入れられるだけでは、まだまだ、不十分です。地域から必要とされて、さらには、必要な存在だからみんなで支えようというレベルまで行かなければ、プロのサッカーチームという企業は存続していくことができません。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そのための取り組みは、1年や2年で結果が出るものではない、ということが、この本を読むと、よくわかります。ただ自分たちのよさを訴えるだけでは、サッカーというコンテンツ=モノでもサービスでもないもの=にお金を出してもらうことは難しい。まずは自分たちが魅力的な存在にならなければならない。そのためには、試合の内容やイベントをおもしろくするだけではなく、地域の人たちから尊敬される存在にならなければならない、だから、たとえば18歳以下のユースチームの選手は、サッカーがうまいかどうかの前に、挨拶ができなければいけない…そうした論点が、湘南ベルマーレに携わる人々へのインタビューから、数多く、引き出されています。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>非常に個人的な思いになりますが、コンサドーレ札幌に興味のある人には、ぜひ、読んでほしい本です。地域で活動する方、とりわけ限られたエリアと資本で商売している（せざるを得ない）方にも、きっと、役に立ちます。</p>
]]></content:encoded>
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		<title>『遺品整理士という仕事』木村榮治</title>
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		<pubDate>Sat, 11 Apr 2015 23:44:09 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[大熊　一精]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[未分類]]></category>

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		<description><![CDATA[『遺品整理士という仕事』木村榮治（平凡社新書767,2015年3月刊） &#160; 「遺品整理士」とは、この本の著者である木村榮治氏が、自らの辛い体験を元に、4年前に新たに創設した民間資格です。 &#160; この本は [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p><strong>『遺品整理士という仕事』木村榮治</strong>（平凡社新書767,2015年3月刊）</p>
<p><a href="http://sapporo.100miles.jp/book/wp-content/uploads/sites/178/2015/04/P4128698.jpg"><img class="alignnone size-medium wp-image-223" alt="P4128698" src="http://sapporo.100miles.jp/book/wp-content/uploads/sites/178/2015/04/P4128698-300x225.jpg" width="300" height="225" /></a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「遺品整理士」とは、この本の著者である木村榮治氏が、自らの辛い体験を元に、4年前に新たに創設した民間資格です。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>この本は、冒頭、木村氏がご尊父を亡くされた際の経験を語るところから始まります。木村氏は、父親の急死を受け、家の中に遺された品々を片付けるために、便利屋さんを呼びます。しかし、そこで、便利屋さんの仕事は「不用品処理」であって「遺品整理」ではないことに気づかされます。父親の遺品が「不用品」「ごみ」として手際よく事務的に処理されていく姿に、木村氏はショックを受けます。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>その体験をきっかけとして、木村氏は、遺品整理がどのように行われているのかを調べていきます。その結果、わかったのは、ビジネスとしての遺品整理には、いわゆる心のケアのみならず、さまざまな問題=不透明な価格設定、回収した遺品の不法投棄、貴金属類の不正買い取り、等々=が存在していることでした。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>同じような経験をして苦しむ人を出したくない−《これは、遺品の整理にまつわるガイドラインを作らなければたいへんなことになる。「遺品整理士」の資格を作ろう。遺族の立場に経って仕事ができる人を育てよう。気づけば、私はそう決意していました》（p.11 はじめに 私が遺品整理士認定協会を立ち上げたわけ）−遺品の整理には単純な清掃業者や引越し業者とは別の専門が必要であると考えた木村氏が、孤独死を研究する大学の先生や、神主さん、廃棄物処理に関する法制度の専門家などとともに創設したのが「遺品整理士認定協会」です。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>第1章「無法地帯に投げ込まれる遺品を救え」では、遺品整理の周辺で発生しているトラブルの実態が描かれています。そもそもの問題として、本来であれば遺族が行なうはずの遺品整理が、第三者に託されざるを得なくなっている社会の現状がある、ということが説明されたうえで、遺品整理に群がるわるいやつらと、それによって苦しめられる人々の姿が、具体的な事例を元に描かれています。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>第2章「遺品整理士の正しい仕事」は、第1章の実態を受けて、遺品整理とはどうあるべきか、遺品整理士とは何をする人なのか、の説明。これも具体例で説明されているので、非常にわかりやすいです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ここまでは実際に身近な人の死に直面した後で発生する問題ですが、第3章「今から備える遺品整理」と第4章「よい遺品整理とは」に書かれているのは、あらかじめ知っておくべき事項です。このブログを書いている私にも、離れた場所で暮らす高齢の両親がいます。その家を訪ねるたびに、モノが溢れていることに辟易することが多いのですが、第3章「今から備える遺品整理」を読んで、はっとさせられました。</p>
<p>&nbsp;</p>
<blockquote><p>どうしてものがあふれてしまうのか、考えてみてください。（中略）親の家がごみ屋敷化するのは、単に「もったいない」と感じる心が強い世代だからでしょうか。いえ、きちんとした理由があります。多くは健康上の理由です。足腰が弱くなることから、身体を伸ばす、曲げるなどの動作が辛くなり、ものをもとの位置に戻すのが億劫になってしまうのです。すると身のまわりがだんだんもので散らかってきて、その状態に慣れ、さらにものをその上に積み重ねることに躊躇がなくなっていきます。<br />
（p.99）</p></blockquote>
<p>&nbsp;</p>
<p>正直、身近な人の死を前提にした準備というのは心が重くなるものです。でも、回避できない出来事である以上は、どんなことが起きるかぐらいは、頭の片隅に置いておいたほうがいい。数々の具体的な事例を元にしながら、論点が整理されているこの本は、辛いけれど向き合わなければならないことがたくさん書いてある本です。</p>
<p>&nbsp;</p>
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		<item>
		<title>『貧乏の神様　芥川賞作家困窮生活記』柳美里</title>
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		<pubDate>Sun, 05 Apr 2015 12:24:46 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[大熊　一精]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[エッセイ]]></category>

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		<description><![CDATA[『貧乏の神様　芥川賞作家困窮生活記』柳美里（双葉社,2015年4月刊） &#160; 月刊誌「創」の連載エッセイ（2007〜2014年）と、その「創」の原稿料未払いをめぐる柳美里さんと「創」編集長のやり取りをまとめたもの [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p><strong>『貧乏の神様　芥川賞作家困窮生活記』</strong>柳美里（双葉社,2015年4月刊）</p>
<p><a href="http://sapporo.100miles.jp/book/wp-content/uploads/sites/178/2015/04/P4058696.jpg"><img class="alignnone size-medium wp-image-218" alt="P4058696" src="http://sapporo.100miles.jp/book/wp-content/uploads/sites/178/2015/04/P4058696-300x224.jpg" width="300" height="224" /></a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>月刊誌「創」の連載エッセイ（2007〜2014年）と、その「創」の原稿料未払いをめぐる柳美里さんと「創」編集長のやり取りをまとめたものです。全部で269ページのうち、178ページまでが連載エッセイ、その後が「原稿料を払ってください　月刊『創』編集部と柳美里の交渉記録」です。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「はじめに」から一部を引用します：</p>
<blockquote><p>やはり、芥川賞まで受賞した著名な作家が食うや食わずであるはずがない、という先入観を持っている方が多いのです。<br />
小説家が、筆一本で食べていくのは奇跡みたいなものです。<br />
扶養家族がいる場合は、副業に精を出さない限り難しいでしょうね。<br />
ツイッターで某大学の文学部で講師を務めておられる先生から、小説家志望の少年少女の夢を萎ますようなことを書くべきではない、とお叱りを受けたりもしましたが、食えないんだから仕方ないじゃありませんか、甘言で誘い込むには過酷な仕事ですよ−&#8211;。それでも、小説を書くという仕事は、見ず知らずの読者の中に自分が創り出したもう一つの世界を出現させることができます。…（中略）…そう思って、わたしはこの28年間、休まず書き続けているのです。</p></blockquote>
<p>&nbsp;</p>
<p>そうなんです。この本を読めば、小説家という商売がいかに割に合わないものであるかが、よくわかります。作品を出さない限りはお金は入ってこない、作品を出したところでお金が入ってくるのは数カ月先。給与生活者とは、まったく違う世界です。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>それでも書きたい、書かねばならないから書く。それが小説家なのだ−などといった勇ましい言葉、あるいは直截的な言いまわしは、言葉を紡ぐ仕事をしている柳美里さんは使っていませんが、わかりやすく表現すればそういうことになるのだろうと、この本を読んで、感じました。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>本のサブタイトルには「困窮生活記」とあり、実際に数万円が工面できずにアクセサリーを売りに行ったり、ブックオフにCDやDVDを売って生活費を得るような場面も登場しますが、そうした出来事は、意外にさらっと描かれています。当事者にしてみれば、そのときの気持ちを思い出してみれば、思い出したくもないような出来事なのはわかるのですが、いわゆる「ネタ」でもなければ、誰かなんとかしてくれという叫びでもない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「困窮」でありながら、けっして、暗くはないのです。この本の「おわりに」に、「貧乏と貧困は違う」という山折哲雄さんの言葉が紹介されています。ここに、この本の強さ、逞しさの源泉があるのだと思います。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;<br />
<iframe src="http://rcm-fe.amazon-adsystem.com/e/cm?lt1=_blank&#038;bc1=000000&#038;IS2=1&#038;bg1=FFFFFF&#038;fc1=000000&#038;lc1=0000FF&#038;t=fromsapporo-22&#038;o=9&#038;p=8&#038;l=as4&#038;m=amazon&#038;f=ifr&#038;ref=ss_til&#038;asins=4575308676" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe></p>
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		<item>
		<title>『吉原まんだら　色街の女帝が駆け抜けた戦後』清泉亮</title>
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		<pubDate>Sun, 22 Mar 2015 10:49:20 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[大熊　一精]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[未分類]]></category>

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		<description><![CDATA[『吉原まんだら　色街の女帝が駆け抜けた戦後』清泉亮（徳間書店,2015年3月刊） &#160; 大正10年生まれ、今年で94歳になる「おきち」こと高麗きちの半生を軸に、東京・吉原の近代を描いた重厚なノンフィクションです。 [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>『吉原まんだら　色街の女帝が駆け抜けた戦後』清泉亮（徳間書店,2015年3月刊）</p>
<p><a href="http://sapporo.100miles.jp/book/wp-content/uploads/sites/178/2015/03/IMG_1646.jpg"><img class="alignnone size-medium wp-image-214" alt="IMG_1646" src="http://sapporo.100miles.jp/book/wp-content/uploads/sites/178/2015/03/IMG_1646-300x225.jpg" width="300" height="225" /></a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>大正10年生まれ、今年で94歳になる「おきち」こと高麗きちの半生を軸に、東京・吉原の近代を描いた重厚なノンフィクションです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>昭和26年12月26日、深川で夫が営む金物屋を手伝っていた「おきち」は、夫の「おいっ、吉原買ったぞ。吉原行くぞ」の一言で、深川から吉原へと居を移します。それは、おきちの夫が博打の形にもらったという一軒家でした。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>《吉郎は、「おいっ、ここで商売をやるぞ」と言いだした。「ここで商売」と言われれば、決まっていた。その場所で、ほかにどんな商売があるというのだろうか。まだ30歳そこそこのおきちにとってはしかし、何をどうやっていいのかさっぱり分からない。》（第1章　来たれもん、吉原に立つ）</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>以来60年余、おきちは、現在に至るまで、その家で暮らしながら、吉原で「赤線」「トルコ」「ソープ」を営んできました…と書くと、それだけで眉を顰める向きもありましょうが、そのような商売が連綿として続けられてきたことには、「必要悪」などといった言葉では語りきれないほどの理由があることが、本書を読み進めていくと、よくわかります。理由がどうこうではなく、さまざまな要素が絡み合った結果の必然であるとすら思えます。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>本書の中心になっているのは、90歳を超えたおきちからの聞き書きですが、それだけではありません。著者は、めったに姿を見せないおきちの元に通いながら、おきちからさらにおもしろい話を引き出すために、あるいはおきちが手元に残している古い文書を元に、おきちも知らない、しかしおきちが喜ぶ吉原の歴史を、粘り強い取材で掘り起こしていきます。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>とりわけ、「角海老」の創業者=明治26年に谷中で執り行なわれた葬儀は岩崎弥太郎の葬儀以来の規模だったと樋口一葉が書き残している人物=の実像を探し当てていく過程は、拍手を贈りたくなるほどの大仕事です。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>きわめて個人的な話になりますが、私は「小江戸」と呼ばれた町で26歳までを過ごしました。自分の父親や、父方の親戚の喋りには、下町言葉が混じっていました。「この商売はよ、人殺しを使えるようじゃなきゃやってらんねーんだよ」と語るおきちの言葉は、現代の標準的な日本語からすれば、とても女性が発したものとは思えない言葉ですが、私が26歳まで過ごした町には、おきちのような喋りをする年配女性が、実際に、たくさんいました。そんなこともあって、本書の中に多数登場する、カギカッコで括られたおきちの言葉には、文字なのに音で聞こえてくるようなリアリティがあります。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>著者のおきちに対する優しい視線が、心地よい読後感を生んでいる本です。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;<iframe src="http://rcm-fe.amazon-adsystem.com/e/cm?lt1=_blank&#038;bc1=000000&#038;IS2=1&#038;bg1=FFFFFF&#038;fc1=000000&#038;lc1=0000FF&#038;t=fromsapporo-22&#038;o=9&#038;p=8&#038;l=as4&#038;m=amazon&#038;f=ifr&#038;ref=ss_til&#038;asins=4198639221" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe></p>
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		<item>
		<title>『無人暗殺機ドローンの誕生』リチャード・ヴィッテル（訳=赤根洋子）</title>
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		<pubDate>Sun, 01 Mar 2015 00:10:43 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[大熊　一精]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ノンフィクション]]></category>

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		<description><![CDATA[『無人暗殺機ドローンの誕生』リチャード・ヴィッテル（訳=赤根洋子）（文藝春秋,2015年2月刊） &#160; アメリカにおける無人航空機の開発過程を、スリリングに描いたノンフィクションです。 &#160; 本書は、19 [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p><strong>『無人暗殺機ドローンの誕生』</strong>リチャード・ヴィッテル（訳=赤根洋子）（文藝春秋,2015年2月刊）</p>
<p><a href="http://sapporo.100miles.jp/book/wp-content/uploads/sites/178/2015/03/IMG_1481.jpg"><img class="alignnone size-medium wp-image-206" alt="IMG_1481" src="http://sapporo.100miles.jp/book/wp-content/uploads/sites/178/2015/03/IMG_1481-300x225.jpg" width="300" height="225" /></a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>アメリカにおける無人航空機の開発過程を、スリリングに描いたノンフィクションです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>本書は、1973年、中東戦争の続くイスラエルで、航空機の設計を担当していたエイブ・カレムが、空軍から無人航空機の開発を依頼される場面から始まります。その目的は、空中から目標を攻撃する戦闘機を狙って飛んでくる地対空ミサイルに対し、無人機を囮として飛ばすことで地対空ミサイルの目標を誤認させることでした。レーダーが囮の無人機を戦闘機だと誤認すれば、ミサイルが撃ち落とすのは無人機になり、有人の戦闘機はミサイルの標的となることなく敵の目標を攻撃することができます。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>すぐれた航空技師であった当時36歳のカレムは、この依頼に応じて基本設計を空軍に提供した後、ひらめきを得て新たな無人機の開発に乗り出しますが、自分の開発環境が実質的にイスラエル政府の支配下に置かれていることに嫌気がさして、アメリカへと渡っていきます。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>一方、アメリカでは、ニールとリンデンのブルー兄弟が、武装無人機の開発に取り組んでいました。彼らが着目したのは、1983年の大韓航空機撃墜事件を契機に実用化されつつあったGPSでした。GPSを使って無人機をピンポイントで目的地へと誘導し敵への攻撃を行えば、無差別爆撃によって非軍人を巻き添えにすることは避けられる−そう考えた彼らは、また、根っからの起業家であり、資金を調達して技術開発の母体となる企業を買収し、そこへ退役した戦闘機乗りのトマス・キャシディを招きます。彼らはGPS誘導無人機の試作機を「プレデター」と名付けます。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>1988年、アメリカ航空宇宙博で、カレムとブルー兄弟が出会うことから、プレデターは、実用化に向けて急速に動き始めます。ブルー兄弟はカレムが培ってきたあらゆる技術を（本書の言葉を使えば「冷血な資本主義者」の顔で）買収します。そして、1992年に旧ユーゴスラビアで始まった民族紛争で、プレデターは無人偵察機として実戦に投入されます。プレデターには、それまでの無人機とは桁違いの航続時間の長さという長所がありました。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>実戦で評価を高めたプレデターには、新たなミッションが与えられます。偵察機が目標を発見してから別の戦闘機が現場へ向かって攻撃を仕掛けるまでのタイムラグという戦術的な問題を解決するために、プレデター自身に攻撃能力を持たせることが、次の開発目標となるのです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>しかし、プレデターの武装化は、技術的な問題、資金面の問題、政府をはじめとする官僚組織、さらには新しいものへの拒否反応を示す軍人などといった、数々のハードルに阻まれます。</p>
<p>&nbsp;</p>
<blockquote><p>クラークは、「プレデターは技術的にまだ発展途上ではあるが、最大の欠陥は陸海空軍の対立関係にある」と結論づけた。「プレデター最大の問題は、明らかに政治的なものである」とクラークはフォーグルマンへの報告書に書いた。「陸軍は、先進概念技術実証をおこなったあとでプレデター計画を奪われたことにいまだに腹を立てている。陸軍司令官らをきちんとサポートする能力が空軍にないことを立証し、プレデター計画を自分の手に取り戻す、あるいは、ハンター計画（訳注：陸軍による無人機開発計画）への資金提供を復活させる、というのが彼らの計画かもしれない」。（p.141）</p></blockquote>
<p>&nbsp;</p>
<p>その一方で、開発チームは、プレデターを、着実に実用化へと近づけていきます。</p>
<p>&nbsp;</p>
<blockquote><p>ビッグサファリの哲学は、「最小限にして充分なものを」「既成品を活用せよ」「情報は知る必要のある人間だけに」「修正せよ、開発すべからず」「あったらいいものではなく必要なものを」といったモットーやキャッチフレーズや警句に表れていた。（p.144）</p></blockquote>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そうした中、2001年9月11日、アメリカ本土へのいわゆる同時多発テロが発生し、武装したプレデター=無人暗殺機=の実用化が、一気に進んでいくことになります。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>本書の邦題は『無人暗殺機ドローンの誕生』ですが、原題は《PREDATOR &#8211; THE SECRET ORIGINS OF THE DRONE REVOLUTION》です。無人機を意味する drone の revolution の知られざる始まりはプレデターである−アマゾン・ドット・コムやグーグルが無人航空機による無人配送システムを計画しているとのニュースは記憶に新しいところですが、インターネットやGPSがもともとは軍事目的で開発されたように、プレデターで培われた技術も、近い将来、われわれの生活を支えるものの一つになるのかもしれません。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>蛇足ながら、本書がすごいと思ったのは、巻末に30ページに及ぶ「ソースノート」が付されていることです。参考文献リストとは別に、本書で明らかにされた事実の根拠が、丁寧に記されています。こういうのを見ると、アメリカはやっぱりすごいと思います。</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>『黒幕　巨大企業とマスコミがすがった「裏社会の案内人」』伊藤博敏</title>
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		<pubDate>Sun, 22 Feb 2015 00:57:11 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[大熊　一精]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ノンフィクション]]></category>

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		<description><![CDATA[『黒幕　巨大企業とマスコミがすがった「裏社会の案内人」』伊藤博敏（小学館,2014年11月刊） &#160; &#160; 2013年4月に逝去した石原俊介氏の半生を描いたノンフィクションです。 &#160; といっても [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p><strong>『黒幕　巨大企業とマスコミがすがった「裏社会の案内人」』</strong>伊藤博敏（小学館,2014年11月刊）</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><a href="http://sapporo.100miles.jp/book/wp-content/uploads/sites/178/2015/02/P2228502.jpg"><img class="alignnone size-medium wp-image-203" alt="P2228502" src="http://sapporo.100miles.jp/book/wp-content/uploads/sites/178/2015/02/P2228502-300x300.jpg" width="300" height="300" /></a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>2013年4月に逝去した石原俊介氏の半生を描いたノンフィクションです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>といっても、世の中の大半の人にとっては、石原俊介？それ、誰？といった存在でしょう（私もそうでした）。石原氏は『現代産業情報』という企業情報を扱った会員制雑誌の発行人でした。『現代産業情報』は月2回発行で、購読料は法人が年間12万円、個人は年間3万6千円。高額ゆえに読者は限られ、発行部数は1000部以下。しかし、高度成長期からバブル崩壊後まで、表には見えないところで、『現代産業情報』と石原氏が演じてきた役割は、日本社会にとって欠かせないものでした。</p>
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<p>企業情報を扱った会員制雑誌と聞くと、裏の情報を握った人物が半ば脅しに近い形で企業から購読料を得る、といったステレオタイプな形態を想像しがちですが、『現代産業情報』は、そうした限りなく黒に近いグレーな存在とは、一線を画していました。それは、本書の冒頭で描かれている『現在産業情報』500号記念パーティーに集まった人々の顔ぶれをみれば、わかります。大手マスコミの記者、名立たる大企業の現役社員、内閣情報調査室や警視庁の現役や有名ＯＢが出席し、与党の大物政治家から祝電が届けられる。そして、その場には、裏社会の人間も同席している…</p>
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<p>石原俊介氏は、1942年、群馬県桐生市に生まれ、中学卒業後の1957年、集団就職で上京します。日本が戦後復興から高度成長へと駆け上がる時代、若年労働者が「金の卵」と称された時期に、石原氏は川崎市の企業に入社するも、すぐに組合活動にのめり込み、そこで頭角を現すと共産党に入党、全国から選抜された優秀な若者の一人として19歳のときにソ連へ留学します。日本が60年安保で騒然としていた頃の話です。しかし、ソ連から帰国後、石原氏は共産党を離れ、転職と転居を繰り返す生活を続けます。やがて「情報を売る」というビジネスモデルに接した石原氏は、企業情報を分析して企業から対価を受け取る会社を経営するに至るも、33歳で多額の負債を抱えて夜逃げ。それでも石原氏はまた情報の世界に戻り、任侠右翼や暴力団との接点を作ると、やがて独自の人脈を築き上げ、表の社会と裏の社会の交差点で、存在感を増していくことになります。</p>
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<p>著者の伊藤博敏氏は、そんな石原氏の晩年を近くで見てきた方です。石原氏が亡くなる直前まで、20年近くにわたって、『現代産業情報』の常連執筆者として活躍してきました。それだけに、《石原氏は「近しい存在」だけに、執筆の際、バランスのとり方が難しかった》（p.317「おわりに」）と苦しかった思いを吐露していますが、石原俊介の最晩年の悲哀=コンプライアンス重視とインターネット隆盛という時代の変化の中で石原俊介の居場所が消えていく=をもストレートに描くなど、けっして石原礼賛ではなく、さりとて石原氏を貶めるでもなく、石原氏をストーリーの中心に据えながらも、石原氏の役回りはあくまでも影の存在であったことを第三者の視点で表現しています。同様に、石原氏が生きてきた時代の「影」の部分=表の社会と裏の社会の関係=も、現代の基準で善悪を論じることなく、その時代の要請として、なぜそうしたことが許されたのか、あるいは必要とされたのか？を、丁寧に説明しています。</p>
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<p>本書は、石原俊介という人物を描いた本ではあるのですが、戦後日本の政官財の裏面史でもあります。バブル期から平成にかけて発生した数々の経済事件、たとえば平和相銀事件（金屏風）やリクルート事件、大手証券会社による大口顧客への損失補填の発覚、大物総会屋への利益供与事件（第一勧銀のいわゆる「四人組」の改革）、等々、同時代にはよくわからなかった事象の概観や時代背景を理解する手がかりにもなります。</p>
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		<title>『救出　3.11気仙沼 公民館に取り残された446人』猪瀬直樹</title>
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		<pubDate>Wed, 11 Feb 2015 02:02:20 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[大熊　一精]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ノンフィクション]]></category>

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		<description><![CDATA[『救出　3.11気仙沼 公民館に取り残された446人』猪瀬直樹（河出書房新社,2015年1月刊） &#160; &#160; 2011年3月11日、大津波によって水没しかけた宮城県気仙沼市中央公民館に避難した446人が救 [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>『救出　3.11気仙沼 公民館に取り残された446人』猪瀬直樹（河出書房新社,2015年1月刊）</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><a href="http://sapporo.100miles.jp/book/wp-content/uploads/sites/178/2015/02/IMG_1357.jpg"><img class="alignnone size-medium wp-image-197" alt="IMG_1357" src="http://sapporo.100miles.jp/book/wp-content/uploads/sites/178/2015/02/IMG_1357-300x225.jpg" width="300" height="225" /></a></p>
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<p>2011年3月11日、大津波によって水没しかけた宮城県気仙沼市中央公民館に避難した446人が救助されるまでを描いたノンフィクションです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>本書の副題には「公民館に取り残された」とありますが、446人の人々は、もともと公民館にいた人たちではありません。気仙沼市中央公民館は海岸からわずか300メートルに立地している3階建ての建物。そこへ、最初はすぐ近くの保育所や障害児童施設から、さらには近隣の住宅や事業所から、あるいは津波が押し寄せるのを見て移動中の車を捨てた人々が、集まってきます。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>公民館に逃げ込んだ人々は、当初、2階のフロアに避難します。しかし、2階では危ない、もっと上へと叫ぶ青年の声を受けて、3階、そして狭い屋上や、斜めになっている屋根の上へと移動し、その移動が終わるか終わらないかのうちに、気仙沼の町に押し寄せた津波は、公民館の2階までもを水没させてしまいます。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>やがて日が暮れて寒さが襲ってくると、人々は公民館のカーテンを使って保育所の乳幼児を寒さから守るなどの工夫をしていきますが、今度は気仙沼湾で火の手が上がり、水没している公民館の周囲にも、火のついた瓦礫が流れてきます。水没してどうにも逃げようのない中、燃える海にも囲まれて、しかし、公民館に避難した人々は、命を守るために、懸命の努力を続けていきます。重油と汚泥の混ざったヘドロや、水産加工場から流れてきた凍った魚に覆われた2階のフロアに足を踏み入れ、窓ガラスを割って流れ込んでいた材木などの燃えやすいものを拾うと、外の水の中に投げ捨て、燃える瓦礫によって運ばれてきた炎が公民館の内部に侵入してくることを防ぐのです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そうした作業が行われる傍らで、また別の人々は、限られた通信手段を精一杯使って、自分たちの置かれている状況を外へと発信していきます。公民館から発せられた情報がバケツリレーのように伝わっていき、東京消防庁のヘリによる救出へと導かれる過程は、じつにスリリングです。ただ、このドラマチックな展開は、偶然ではないことが、本書を読み進めていくとわかります。446人全員が無事に救出される結末は、市井の普通の人々がそれぞれのできることをやった結果得られた必然、なのです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>本書の巻頭には中央公民館の各階の平面図が掲載されており、また、途中には周辺の地図も挿入されており、読み手の理解を助けてくれます。写真は、一切掲載されていません。だから、読み手は、映像から得られる印象といった先入観を抱くことなしに、テキストに集中していくことができます。この点も、ノンフィクションの醍醐味を味わわせてくれる、嬉しい点です。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>希望を持ち続けることの大切さや、人間の素晴らしさを、あらためて、教えてもらいました。</p>
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		<title>『オシム　終わりなき闘い』木村元彦</title>
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		<pubDate>Mon, 02 Feb 2015 12:25:46 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[大熊　一精]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[サッカー]]></category>
		<category><![CDATA[スポーツ]]></category>
		<category><![CDATA[ノンフィクション]]></category>

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		<description><![CDATA[『オシム　終わりなき闘い』木村元彦（NHK出版,2015年1月刊） &#160; &#160; 一般的にはサッカーの本として分類されるのでしょうが、サッカーの本としてだけでなく、社会問題あるいは国際情勢を描いたノンフィク [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p><strong>『オシム　終わりなき闘い』</strong>木村元彦（NHK出版,2015年1月刊）</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><a href="http://sapporo.100miles.jp/book/wp-content/uploads/sites/178/2015/02/IMG_1107.jpg"><img class="alignnone size-medium wp-image-191" alt="IMG_1107" src="http://sapporo.100miles.jp/book/wp-content/uploads/sites/178/2015/02/IMG_1107-300x225.jpg" width="300" height="225" /></a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>一般的にはサッカーの本として分類されるのでしょうが、サッカーの本としてだけでなく、社会問題あるいは国際情勢を描いたノンフィクション、としても読まれるべき本です。舞台は、20年ほど前の内戦で疲弊しながらも、なお民族対立で混乱するボスニア・ヘルツェゴヴィナ。主人公は、2006年に65歳にしてサッカー日本代表監督に就任しながらも翌年に脳梗塞で倒れ、辛くも一命を取り留めたイビツァ・オシム。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ボスニアでは《ナショナリストの政治家によって対立が煽られ、民族が異なるという理由だけで隣人同士が殺し合いをさせられた悲惨なボスニア紛争》（本書p.12）を終結させるために、1995年以来、対立している３つの民族が交代で国家元首を務めてきました。サッカー協会もこれと同じシステムで、すなわち、３人の会長を頂く体制を続けてきたのですが、《根深い民族対立を前提に３民族の会長はそれぞれが自民族の権益とそこに連なる保身のみを考えて運営するために腐敗が横行》（p.12）するなどの問題が起き、ボスニア協会は2011年４月にFIFA（国際サッカー連盟）の加盟資格を取り消され、サッカーのボスニア代表チームはあらゆる国際大会に出場できなくなってしまいます。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>事態を収拾するために登場したのが、いや、登場というよりは、担ぎ上げられたのが、オシムです。老体かつ脳梗塞の後遺症が残る身でありながら、オシムは、３民族それぞれのリーダーに、先入観を持たずに、堂々と正面からぶつかり、いまだ内戦の記憶が生々しく市民にも他民族への憎悪の感情が渦巻く中にあって、会長の一本化とボスニア協会の正常化を成し遂げていきます。そして、FIFAの加盟資格を取り戻したボスニア代表チームは、ワールドカップ予選を勝ち抜き、初めてのワールドカップ出場を勝ち取ります。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>オシムがこの困難なミッションを達成することができたのは、誰よりも尊敬されるスポーツマンであったから、であるとともに、オシムが徹底したリアリストであったから、でもあることが、この本から読み取れます。悪評名高い極右の政治家に対しては《悪い先入観は持たなかった。彼は獣ではなく同じ人間だ。》（p.124）、また別の対立する勢力の人物を評する際には《政治に携わる者は権力を持ちたい。当然のことだ。しかし恐れることはない。そういう人を理解しなければ前に進めない。》（p.126）と、オシムは語っています。多くの人が当然のように感じているフィルターをいったん外して、相手を理解し、一人の人間として接することで、オシムは、難しい局面を、地道に打開していきます。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>この本がさらに「読ませる」ところは、著者の木村元彦氏が、ただオシムに密着取材するだけでなく、対立勢力のリーダーにオシムとどんな話をしたのか取材するなど、多くの政治家や市民の声を丹念に拾っていることにあります。木村元彦氏もまた、オシムと同様に、徹底したリアリストであり、導きたい結論に向かって都合のよい事実だけを積み上げるような手法は使わないことは、氏の過去の著作同様、この本でも同じです。たとえば、ボスニアがワールドカップ出場を決めた試合で決勝ゴールを上げた選手=11歳のときに内戦下で虐殺から逃れ以後は国外を転々としてきた=へのインタビューでは《無責任なメディアならば、過酷な戦争体験で培われた強い精神力が生んだゴールと書くだろうか。（中略）こういうとき思い出すのが、オシムが言った警句だ。何かを戦争体験のおかげと語ってしまえば、戦争が必要なものになってしまう。》（p.163）と綴っています。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>サッカーファン、スポーツの力を信じている人はもちろんのこと、かならずしもサッカーファンでなくても十分に楽しめる本であり、また、こういう時代だからこそ、より多くの人に読んでほしい本です。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>この本の結末は、かならずしもハッピーエンドではありません。サッカーの代表チームが民族融和してワールドカップに出場したことで国が一つにまとまった、などという、絵に描いたような美しい話にはなりません。しかし、著者の木村氏は、それでも、希望を抱いています。でも、何もしなければ、変わることはありません。だから、副題にあるように「終わりなき闘い」なのです。</p>
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