札幌100マイル

双子の白クマ赤ちゃん通信 跡地

札幌市円山動物園で2008年12月9日に生まれた双子のホッキョクグマ「イコロ」と「キロル」の成長記録です。 双子の旅立ちと担当者の異動により、当ブログは更新を終了しました。 ご愛読ありがとうございました。

2009年03月17日 の投稿一覧

公開日決定!!

こんばんは。
心はいつも低空飛行、日々自分の仕事の至らなさに悶絶し、夜中に老後の不安にさいなまれる樋泉です。
ネガティブな上野樹里と呼んでください。(むしろポジティブ!)


大変長らくお待たせいたしました。
昨年12月9日に生まれたホッキョクグマの双子の赤ちゃんの公開の日が決定しました。

・円山動物園公式HP 双子の赤ちゃんいよいよお披露目します

3月20日(祝)、午前10時過ぎです。
上田市長から札幌トヨペット株式会社様への感謝状贈呈ののち、寝室から屋外へ通じる扉を開けてララと双子の登場、となります。

札幌トヨペット様は、環境に優しいハイブリッド車「プリウス」を1台購入につき1万円、試乗1回につき100円を寄付して頂く「グリーン&クリーンプロジェクト2008」にて今回の繁殖を支援してくださいました。
こちらのご寄附は、熊館の防音設備とサーモグラフィカメラ設置という形で頂いております。


個人・法人問わず本当にたくさんの方にご支援ならびに激励のお言葉を頂戴し、こうして無事お披露目まで至ることができました。(あと数日ありますが、つつがなく公開日を迎えられそうです)
改めて、厚くお礼申し上げます。


さて、現在の日本には50頭のホッキョクグマがいますが、赤ちゃんがいるのは円山動物園だけですから、ぜひ一度お越し下さい。
一度と言わず何度でもどうぞ。
年間パスポートは1,000円です。2回で元が取れてしまいます。

個人的には雪が残っているうちに見ていただきたいです。
雪の中のホッキョクグマはとんでもなく美しいものです。フォトジェニックです。
双子が堀に落ちて怪我をしないように展示場には雪を入れておりますが、どんどん溶けてしまいますから、お早めにどうぞ。

可愛いだの美しいだの、そんなこと個人の主観の問題ですが、ホッキョクグマの赤ちゃんに関しては、動物がお好きでない方でも可愛いと仰います。

ピースさん(愛媛)、クヌートにフロッケ(ドイツ)、そしてピリカとツヨシなどなど、ホッキョクグマの子の魅力に取り憑かれた方はたくさんいらっしゃいます。よね?
ゴーゴ君や豪太君、ロッシー君(ロシア生まれの若いクマたち。それぞれ大阪、秋田、静岡にいます)も大変な人気ですね。

さぁ。みんなで一緒に双子の魅力に取り憑かれましょう!
そして、温かく成長を見守ってください。


実は、昨日16日の午後、非公開で初めて双子を屋外に出しました。
公開日に向けて、外の様子に慣れてもらうための訓練です。

非公開といっても、エゾシカ・オオカミ舎の2階からだと熊館が見えてしまうので、その日居た幸運なお客さまたちは遠目に見守っていたようです。

大変申し訳ないのですが、双子の写真公開まで少々お待ち下さい。
のちのちイヤというほど写真をアップします。
(ちなみにこの日私は831枚もの写真を撮ってしまいました。いつも写真を無償提供してくださっている私の尊敬するカメラマンの方は30分に1~2枚しか撮らないそうです。たとえデジカメでもフィルムを使っているような心持ちで、じっくりファインダーを覗くのだとか。)

昨日の訓練時、最初に熊館の寝室から出てきたのはもちろんララです。


すさまじい汚れっぷりです。
双子の育児を頑張った証し。ツヨシ・ピリカの時も汚れてはいましたが、ここまでではなかったです。
お疲れ様です、ララさま。

ララが外に出ても、子供たちはなかなか出てきませんでした。
顔がちらっと見えたり、引っ込んだり。
ララが「フガッ」とか「フゴッ」というような声で呼ぶのですが、入り口近くまで来てもいっこうに外に踏み出しません。
けっきょく一頭をララがくわえて引きずり出して、もう一頭もそれに続いてゆっくり歩みだしました。

空を見るのも、雪に触れるのも初めての彼ら。
やっぱりちょっと怖かったみたいですね。
概ね2時間の訓練の終盤はよく動いていましたが、外の世界を楽しむ、冒険する、という気分にはまだ至らなかったようです。
しきりに産室に戻りたがってはララに連れ戻されていました。

昨日の印象では、一方が活発で、一方が臆病なように見受けられました。
便宜上、活発な子をP、臆病な子をBと呼ぶことにします。
はい、Polar Bearからとりました。
安直きわまりないですね。
ほんとは数年前からネチネチと陰湿に考え続けた名前があるのですが、採用されることはないですから、私の心の中だけで呼びます。
(命名の仕方はまだ決まっておりません)

Pはララのあとにくっついてどんどん歩いていくのに対し、Bは段差などで留まっては鳴いてララを呼ぶ、そんな感じでした。

文章はいいから写真を、という声が聞こえてきそうです。
ずいぶん長く書いてしまいました。

双子の姉たちの、産室から外に出たばかりのころの写真をどうぞ。


ツヨ


ピリ

双子は彼女らの数倍汚れています。
2頭いると母による毛繕いも行き届かないんですね。
ことによるとプールに水を張って泳ぐようになるまであの汚れは落ちないかもしれません。
私は双子を見て、野生下で現われ始めたという「グリズリーとホッキョクグマのハイブリッド」を思い出してしまいました。

それでは、PBに会える日を楽しみにお待ち下さい。

私は、溜まった仕事を片付けて、公開に備えなくては。
今日は、4GBのSDカードを買って帰ります。
あと鮭とばと酎ハイ的な物も。あ、お金なかった・・・

長々と失礼致しました。

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