札幌100マイル

双子の白クマ赤ちゃん通信 跡地

札幌市円山動物園で2008年12月9日に生まれた双子のホッキョクグマ「イコロ」と「キロル」の成長記録です。 双子の旅立ちと担当者の異動により、当ブログは更新を終了しました。 ご愛読ありがとうございました。

『ホッキョクグマ』タグの付いた投稿

だって



落ち着いたらちゃんと書きます。

ウルスス・マリティムスたち

先日、「ブログを読んだイメージではもっと恐い方かと思っていました」と言われた樋泉です。
今日は違った印象を与える文章を書いてみようと思います。

ウルスス・マリティムス(Ursus maritimus)ってぃうのは、ホッキョクグマの本名、つまり学名です★
ウルススは熊、マリティムスは海に棲むってぃうイミで、これは彼らが北極海とともに生きてぃく動物であることを示してるんだと思います(*'▽'*)丿
流線型の抜群のスタイルで、泳ぎがとっても得意なんですょ♪

う、うわぁ。
もう止めます。恐くても構いません。
今のが記念すべき私の人生初の顔文字でした。
絵文字・顔文字が少々苦手です。

今日は、ではない、昨日30日は仕事が休みでしたが、少々気になる事もありましたし、なにより時間を気にせず心置きなく写真撮影をするために動物園に行くつもりでしたが、スタミナ切れを起したので体力の回復を図っておりました。

そいや!
月曜の写真が無いので、残念なニュースや、日曜の元気な双子の様子などをお知らせします。


先日紹介したオランダ・レーネンの動物園で生まれたホッキョクグマの双子(2008年12月14日生)のうち、一頭が今月亡くなってしまったそうです。

双子公開のニュース
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2583299/3926742

一頭死亡のニュース
http://www.radionetherlands.nl/news/zijlijn/6224912/Polar-bear-cub-dies-at-animal-park
体の小さい方の子熊が亡くなったと伝えられています。

デンマーク・オールボーの動物園の赤ちゃん(2008年12月7日生)も誕生時は双子で、一頭は生まれてすぐに命を落としました。
http://www.web-tab.jp/article/5468/

円山ツインズ
これで世界の動物園で飼育されているホッキョクグマのうち、わかる範囲においては、双子の赤ちゃんは札幌のこの子たちだけになってしまいました。
(情報がなかなか入って来ないだけで、ロシアなどには居るかもしれません)


浅学なので間違っていたらすみません。
飼育下のホッキョクグマの赤ちゃんが自然繁殖で生き延びられるか否かは、概ね生後一週間以内に決する、という認識でいたので、このことは少なからずショックでした。

自然界では、大人のオスに襲われる、餓死してしまう、といった危険がありますが、動物園・水族館におけるホッキョクグマの子の死亡原因は、母熊による食殺・圧死・育児放棄などが非常に多いのです。
それらは生後すぐに起きることがほとんどで、オランダの双子は体格差が著しかったものの、3ヶ月も生き延びたのだから安心なのだと思っていました。

オランダのちびっこ「Swimmer」、よく頑張ったね。どうぞ安らかに。


野生では、円山の双子の同期にあたる赤ちゃんたちは、初めて巣穴から出て、母とともにワモンアザラシのいる氷海を目指すころでしょうか。
どのくらいの数の子が生き延びるのでしょう。


相撲をとる子供たちを見守るララさん
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この子たちは健やかに、長生きしてくれますように。


29日(日)は5000人以上のお客さまがお越しくださいました。
これは3月の円山動物園としては、非常に多い入園者数です。
鷹匠体験
猛禽類のフリーフライトと鷹匠体験も盛況でした。

週末はホッキョクグマの赤ちゃんやコモドオオトカゲを一目見たい、というお客さまが大多数を占めていたのかもしれませんが、これをきっかけに、魅力的な動物たちが多々おり、体験メニューが豊富で、かつレストスペースが充実していてゆっくり過ごせる円山動物園のファンになっていただけたら幸いです。


熊館前はこの通り。

ララ
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さっちゃん
さて、ララの妊娠・子育て中にデナリとのペアリングを試みていたさつきですが、デナリの釧路行きが決まり、移送準備のために彼が居なくなったとたん、少し元気さを取り戻しました。
(デナリの移送の詳細についてはのちに公式HPに掲載します)
彼女にも出産はしてほしかったのですが、さつきがデナリを避けて堀でじっとしている姿は痛ましいものがありました。

ララとデナリですら発情期以外はあまり仲良く見えませんし、初めから繁殖が上手くいっていたわけでもないので、時間を掛ければなんとかなるかも、と思っていましたが、さつきは本当に嫌そうでした。
いい男なんですけどね、デナリ。

ずっとひとりで気楽に暮らしていたから、オスは恐ろしい、疎ましい存在でしかなかったのでしょうか。

動物と人間を重ねて考えるべきではないのですが、さつきには危うく共感しかけました。
あぁ、わかる、わかるよ、さつきちゃん。って・・・

様々な円山ツインズ

すっぴんだと死体に見える樋泉です。

今日は記事が長くなるので2回に分けて更新しようと思った次第です。

楽しみにしてくださる方がいる限り、できるだけ頻繁に記事を書きますね。
トラックバックや、お客さまからの嬉しいお言葉で、日々励まされています。
励まされると同時に、とても恥ずかしくなってしまって、「エア彼氏」や「綾瀬はるか」といった記述を削除してしまおうかと本気で悩んだりもします。


円山動物園には、ホッキョクグマのみならず、ライオンや人間のツインズもおり、人気を博しています。



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動物園にお越しの際は、さまざまなツインズをお楽しみください。


今日撮った写真の中でとりわけ好きなものをアップします。

背中
何をおもう?

元気出しなよ
「元気出しなって。男なんていくらでもいるって」

可愛いとしか言えませぬ
猛獣のクセに。なんて可愛い顔。

熊文字によるM
これは知る人ぞ知る熊文字。
マルヤマのMを表しているそうです。

失礼しました。

サタデー・ナイト・フィーバー

土曜の夜だから、というだけで今日のタイトルを考えた経営管理課の樋泉です。
なにひとつフィーバーしていません。
フィーバーしたためしがありません。

26、27日はホッキョクグマの様子を見に行くことができませんでした。
ちょっとだけ忙しかったのです。

今日は若干の余裕があったので、午後から熊館に足を運びました。
梯子を登りかけたところで、寄附で頂いたイチゴの写真を撮って、と河西飼育員に呼び止められました。

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こちらがホッキョクグマ担当の河西飼育員です。

某朝の情報番組から河西飼育員へ生電話インタビューの依頼があり、写真がご入用とのことだったので急遽撮ったものです。
帰り際に捕獲して、防寒着を着てもらいました。
この日は彼にとって大変な一日で、テンションが非常に低く、「高島アナからのインタビューですよ、いいんですか」と再三言ったのにも関わらず笑ってくれませんでした。

動物の気持ちを非常に慮る男です。
デナリとララは素晴らしいペアですが、彼なくして繁殖成功は無かったものと思います。

話が逸れましたね。


福岡にお住まいの北坂さまからララ宛にいただいたイチゴです。
何箱もの「あまおう」です。
誠にありがとうございます。
今夕さっそくララにプレゼントしました。


さて、熊館の屋上に上がってみると双子たちは午睡の最中でした。


私の行く時間には概ね彼らは眠っています。
今日は13時30分頃に行きました。


ちびっこのお客さまがしきりに「起きてー」と叫んでいました。
寝たいときは寝かせてあげて。ゆっくり見ていたらそのうち目覚めるからさ。


目覚めたあとはレスリングです。








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追いかけっこもしておりました。
身体能力の向上が感じられます。


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お客さまがどよめいたのがこの時。
左の子が立ち上がって前足を挙げかけたのです。
ララの「食べ物ください」のポーズ↓を模したのでしょうか。
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まさかね。まだ幼すぎます。


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ひとしきり遊ぶと、空腹になった様子。

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母乳を飲んでご満悦。

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思わず他の仕事を放棄しかけた幸福な午後でした。


約50年前、ホッキョクグマは今とは別の形で絶滅の危機に晒されていました。
毛皮狙いの乱獲によるものです。

それからのちに狩猟が抑制され、1996年に彼らはIUCN(国際自然保護連動)のレッドリストから外されました。

その10年後に、気候変動による絶滅のおそれがあるとされ、ふたたびホッキョクグマはレッドリストに危急種として載ってしまいました。

動物園は希少動物の保護・繁殖の場でもあります。

双子を通して、そうした動物園の役割を知ってほしい、地球のことを考えてみてほしい、それがわたしたちの願いです。

実は大きかった双子さん

3月24日(火)に実施した我らが円山ツインズの身体測定の結果を発表いたします。
上司からここに書いてよろしいとのお許しが出ました。

105日目の双子の体重・身長
A個体・体重17.2kg、体長72cm
B個体・体重17.2kg、体長75cm

A個体には右の耳の裏に、B個体には左の耳の裏に黒い印をつけたそうです。
(愛称がまだないのでこういう呼称をするのです)


24日の身体測定の時点では真っ黒だった耳の裏も、翌25日にはこんな風に灰色がかっているだけで、通常の汚れにしか見えませんでした。




参考
ツヨシ(2003年12月生) 102日目 体重13kg、体長67cm
ピリカ(2005年12月生) 103日目 体重16.8kg、体長75cm

はい、姉たちに比べて若干小さいような気がしていた双子ですが、実は大きかったです。
健やかな成長で、なによりです。
2頭いるためにツヨシ・ピリカに比べて発育が遅いのではないかという懸念があったのですが、杞憂でした。良かった良かった。


さて、A個体・B個体のどちらが活発な子で、どちらが少し臆病な子か、わかりますか。


明言しないのは、自信がないからです。

そのうち休みの日に動物園に来て穴があくほど観察してやるぜ。

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