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夕凪の街・桜の国 佐々部監督インタビュー

8月11日(土)から、ユナイテッドシネマ札幌・シアターキノで上映が始まる
こうの史代原作 『夕凪の街・桜の国』
先日一足先に映画を観、さらには監督の佐々部さん にお会いして、
色々なお話を聞くことができました



実は私は原作を持っていて、
マンガという領域を超えた、すばらしい作品だと、私は思っていました

そんな訳で、内容の方は知っているつもりでしたが、
映像で見たとき、原作以上に胸に響くものがあって
マスコミ試写会なのに号泣していたんです…

そして今回、佐々部監督に直接お話を聞けて、
さらに、映画の深さや思いが伝わってきた感じです
(実はお話しているだけで感動してしまい、目がウルウルしていたのです^^;)

この、夕凪の街・桜の国
タイトルにも表れているように、2つの時代から成り立つ物語

現代に生きる七海(田中麗奈)が、
父を通して叔母・皆実(麻生久美子)の存在、
自分の母のこと…
広島~原爆投下後の家族のそれぞれの思いを描いている作品です

監督いわく、マンガを読まないので、この作品の存在を知らなかったし、
最初にオファーがあった時はお断りしていた
だけど、改めて原作を読んで、この物語の深さに感銘を受け、撮ることにした

この物語が、夕凪の街(原爆投下後の話)だけだったら、
私の手で映画にすることはなかった
この作品は、現代の話=桜の国があったからこそ、
撮ってみたいと思った
と、言っていました

ただ、時代背景の違う2つの作品を回想シーンだけで絡めてしまうと
なかなかうまくまとまらないので、
今回は思い切って2部構成のように分けて作品をまとめたそうです

なるほど

実は映画を見終わった後、作品の構成に若干、違和感を感じたんです
主役は田中麗奈だけど、ずいぶん出番が後半の方だなぁと


それからもうひとつ


佐々部監督は今回の『広島~原爆』の映画は
今までの戦争映画とは全然違う視点でとらえて欲しいと言ってます

この作品には、残虐なシーンはほぼありません
あえてカットしたそうです

それは、この映画の重点は『家族』だからです

平凡なひとつのどこにでもある家庭が
原爆というもののせいで、生活が一変し
そしてそれは、今もまだ続いているんだということを…


正直私も戦争や原爆は遠い過去のことだと思ってしまう世代です
でもよく考えたら、投下されてから62年

たった62年でありえない大変な惨事を忘れてしまってはいけないと思うし
これからも語りづがれなくてはいけない

教科書で学ぶことも大事だけど、
でももっと大切なものを忘れているのではないか?

それを思い起こさせる映画です

本当はもっともっと書きたいことがたくさんあるのだけど、
まずは観て欲しい
そして、あなた自身の思い・考えを
周囲の人に伝えて欲しいと思います


それから・・・

機会があったら原爆ドーム・原爆資料館に足を運んでほしい
いや、必ず行って欲しい…行かなきゃいけないと思います

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