南仏で10年以上ワイン造りに携わってきた、

1972年生まれの若き醸造家ヴァンサン・トリコ氏が独立の地に選んだのはオーヴェルニュ地方。

この地で長い間無農薬で畑を守っていたClaude Prugnard氏の畑とシェ（醸造所）を譲り受けました。

畑は全部で4.60ha、内訳は3.30haのガメイ、0.70haのシャルドネ、

そして何と0.60haのピノ・ノワール！

昔この地では沢山のピノ・ノワールが植わっていましたが、

近くのブルゴーニュの影響で泣く泣く葡萄の木を抜かなくてはならないほど、

経済的ダメージを受けたこの地で頑なに守られてきたピノ・ノワール。

こちらはそんなピノ・ノワールとガメイのブレンドによる赤で、

ブドウが健全で最高の状態で収穫できたとても素晴らしいミレジム2015年です。

ベリーや醤油、胡椒を感じる美しいアロマが拡がり、

隅々まで行き渡る濃厚なエキスと輪郭を形成する穏やかで

伸びやかな酸とミネラルが上品なアフターへと導いてくれます。

グラス　　１０００円

「ナナ・ヴァン」はロワールの鬼才「故クリスチャン・ショサール」と奥様のナタリー

（ナナはナタリーの愛称）が始めたネゴシアンで、ショサール亡き後ナタリーが運営を行っています。

こちらは樹齢70年のクレレット100％で造る新しいペティアン・ナチュレルで、

ワインの名前は「エネルギッシュ」という意味があり、長期瓶熟

（2008年にエミール・レディアが仕込んだワインをナタリーが2016年にデゴルジュマン）

を経てもヘタらずに若さを保っているワインにちなんでこの名前を付けたそう。

泡立ちが繊細で花の蜜のような甘さがあり、口の中でスッとやさしく溶けていく、

8年の熟成を経た贅沢なペティアンです。
グラス　　９００円