札幌100マイル

植物的時間@Maruyama Zoo

動物達だけじゃない円山動物園の魅力を紹介するブログ。

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雨のち晴れ

雨ばかり。

雨に喜びを感じた先月とは一変し、晴れが待ち遠しい。

来週には、気温が高くなる予報が出ているので、待ちましょう。

それでは、早速、夏を想像します。

熱いはずです。
円山動物園には世界のモンキーおサルたちが暮らす「モンキーハウス」という建物があります。
ここは、そんなに古くないけれど、衛生面を最重要視した結果、床が全てコンクリートです。
なので、陽射しが強い夏には、熱い熱い。
いくら南国のおサルたちとはいえ、真夏には可哀想です。

日陰を作ってあげよう。

スダレも考えました。でも味気ない。
檻の中に植物を植えたいところですが、おサルたちは元気いっぱいなので、
すぐ滅茶苦茶にしてしまう。

円山の一休和尚は、しばし植物的に考えます。

外側か。

そこで、和尚は、取組みます。

「みどりのカーテン作戦」。

檻の外側に、朝顔とかヒョウタン、ゴーヤなどを植えて、植物でカーテン状に日陰を作る。

http://www.city.sapporo.jp/kiyota/green-curtain/index.html
清田区役所でもやっているようです。

今回使った苗と資材は、札幌市役所みどりの推進課都市緑化係さん提供です。
感謝。




どうも写真がうまくUPできない・・。

気にしないで、文章は進みます。

うまく育てば、おサルたちが手を伸ばして、
ヒョウタンをもぎ取る場面に遭遇するかも。
それはそれで、エンリッチメント。

気にしない、気にしない。

皆さんも家庭でやってみてください。エネルギーを使わずに、涼しくなるはず。


夏よ、早く来てください。

最後に雨を憂う秋田弁例文。

こんたにあめばしふるごったば、はだげのたまなのなえっこもいぐそだたねなや。
(訳:こんなに雨ばかり降るのなら、畑のキャベツの苗もよく育たないな。)
憤慨した気持ちを表すべく、抑揚をしっかり付けて、嘆き悲しむ様子が肝心。

では。

カンセイ

秋です。

うちのお祖母ちゃんの名前は、「アキノ」です。カタカナ。
アキノ大統領って人物もフィリピンあたりにいましたね。L。

こないだトモダチとそのトモダチから、
ブログが面白くないと厳しいお言葉を頂きました。有難い限りです。

叱られて育つタイプですから。

スポーツの秋、読書の秋、食欲の秋、「アキノ」のアキ、睡眠の秋、芸術の秋。

円山動物園は芸術祭。

今年の目玉は、ボク的には、熱帯植物館の植物を使った「リーフアート展」。

http://www.city.sapporo.jp/zoo/gyouji/2008october.html#leaf

明日から13日まで。動物科学館ホールで開催中。
今日のHBCのニュースで放送されたようで、適度な発言をさせていただきました。

惜しまれつつ閉館した熱帯植物館の植物を自由に使った
札幌の若手のアーティスト達の素敵な作品が並びます。


みんなノーギャラで参加してくれました。有難うございます。
札幌にも素敵な感性を持ったアーティストたちがいることに感動。
円山動物園の歴史上最初で最後。


何も考えず、見てくださいな。

それが自然に形作られた植物とアーティスト達の感性が融合したことを思いながら。

一見の価値アリです。アリです。蝶のように舞う。アディオス。

ハンエイ

願う子孫繁栄。
10月には解体が決まっている熱帯植物館。
19日までに、お隣の熱帯鳥類館へ移植しました。


23日祝日には、職員が作った苗を配布。

昨日今日と来園者の皆様に掘って持って行っていただきました。
ホッテモッテイッテモライマシタ。このくだりがどうも気になります。

総勢400名の家庭に植物達が旅立ちました。
中には観光でいらしていたTokyo,Osakaのご婦人もいました。

少しでも多くの家庭で、潤いと癒しを提供できればと願うばかりでした。

家庭だけではありません。
北大植物園へも旅立ちました。
今よりももっと良い環境で過ごせるのかもしれません。

おかげさまで巨木以外は、おおよそ、無駄に廃棄することなく最後を迎えられそうです。



ハナキリン越しに。


みなさまありがとうございました。

しかし、この手のイベントをすると面白いものです。
十人十色。

人間観察。

「決戦は金曜日」と、両手いっぱいにお持ち帰りのご婦人、
植物が大好きで見極めて持ち帰る紳士、
小さな息子を連れて居間のサイズと相談しながら小さい植物狙いの若いお母さん。

昔から使わなかったプラスチック製の植木鉢なども一緒にプレゼント。



このレトロな青い植木鉢。
おばあちゃんの家にあった記憶。今では売っていない気がします。
工業的ながら、秀逸な一品です。

残った巨大な植物達は、芸術祭でお会いできると思います。
またご報告します。


残された植物たちがどうなるか心配だった鉄骨のガラス張りの主、
何だかホッとしたような、金曜日の夕焼けでした。


シソン

更新。
日々変わり続ける円山動物園。
「変わる」と言うことは、新しくなるものと同時に無くなってしまうものもあります。

今年の8月31日で閉鎖した熱帯植物館。
34年間の歴史に終止符を打ちました。

施設の老朽化、エネルギー効率の悪さ、大きくなりすぎた植物達、
札幌市内での温室と言う施設を取り巻く環境など様々な理由があります。

でも熱帯植物館の中にはたくさん植物が植えられています。



バナナ、モンステラ、ヤシ類、ゴムの木、オーガスタ、シュロチク、スパティフィラム、カラテア、コウモリラン、サンセべりア、ネフロピレス、タニワタリ、パパイヤ・・・。
10年ほど前に調査した記録によると、250種ほどが植えられていたようです。



レンズの曇りと日差しのコラボにより「秘密の楽園」のようになってしまいましたわ。

これらをどうするか。

①お隣の熱帯鳥類館へ移動する。
②お隣の爬虫類館へ移動する。
③動物達への非日常なプレゼントとしてあげてみる。
④園内の施設に観葉植物として飾る。
⑤道内の温室を持つ施設に譲る。(北大植物園など)

極力、動物園で有効に利用するつもりです。

これでも、まだまだ消化しきれません。

どういたしましょう。


来園していただいた皆さんにプレゼントしちまいます。

http://www.city.sapporo.jp/zoo/topics/topics2-133.html

少しでも多くの子孫を残したいということで、9月23日苗木プレゼントイベント。
合計200株を皆さんに無料でプレゼント。

ボクが作った育て方カードも一緒に持って行ってくださいな。


25日26日には、みなさんに
植物を掘って持って行ってもらいます。ホッテモッテイッテモライマス。
ただし、対象は特定の小型の草系植物です。



ひとつご理解していただきたいコトがあります。
花屋さんで売っている観葉植物のように完璧な状態ではないということです。
いい状態の観葉植物になるには時間がかかるモノもあります。

今では熱帯原産の植物も安く手軽に、手に入る時代ですが、
また一味違った
「動物園で育った植物達」を思い出とともに大切に育ててみてください。
さよなら植物館3大イベントのうち2つのご紹介でした。

残す1つのイベントも近々お知らせします。

では、
情熱大陸を見て一杯ひっかけて、消灯します。

コウシン

更新。
行進、後進、交信・・・。香辛料。
ヤヤコシイデス、ニホンゴハ。
マッタク。

そういえば先日の「ガイライ」で紹介した↓
http://sapporo.100miles.jp/zoo_wood/article/8
「オオハンゴンソウ退治」実施しました。

円山公園から動物園に歩いて来る時に、
北海道神宮の方を上らずに、
円山原始林側を上って来ると円山川に沿いに、素敵な木道があるのをご存知ですか。

その木道の周辺に生えていた「オオハンゴンソウ」を退治しました。

特定外来種に関する作業をするには、許可証が必要でした。


持って帰ったりしたら、さらに拡大してしまいますから、
しっかりした指導の下に作業をする必要があるんですね。


種が付いている上部をハサミでチョッキとして、根っこを掘り起こして退治。




総勢20名くらいでしたが皆さん一生懸命。

あまりに無心で作業をしていたら、間違えて在来種まで退治するご婦人も・・・。


根こそぎ退治したら、その周辺の地面は丸裸。
強い生命力で、在来種を排除してしまうのです。

この危険性こそが「特定外来種」たる所以です。

でも、丸裸になった地面に、来年何が生えてくるかわかりますか?
高い確率で、再び外来種の植物が生えてきます。
もっと悪い奴が来る可能性だってあるのです。

次のことも考えておかないと、
男の子でも女の子でもくじけてしまいます。

一度退治したらそれで成功と言うわけではありません。
だからこそ、バランスの保たれた自然の偉大さ、儚さを感じるのです。

何をするにも、ヒトはもう少し自然に動物に植物に敬意を払って、
行動をするべきなんでしょうね。ボクも偉そうに言えませんが・・・。


ちょっぴり円山の自然に貢献したような気がした土曜日の昼さがりでした。

By the way,
9月は円山動物園大盛況続きです。ありがとうございます。




カチカチ真面目な植物的時間。ゴメンアソバセ。



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