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オランウータン飼育日記&円山四季だより

by zooyoshida

プロフィール

吉田 淳一

担当動物はオランウータン、ツル、トキです。
以前に、クマ類、海獣、シマウマ、ビーバー、カワウソ、クジャクを担当していました。飼育員として26年間勤めています。
これから、オランウータンの日常生活などについてお知らせしていこうと思います。


投稿したブログ数:2821件

青刈りサトウキビ与えました。

 6月3日、ミカン温室に美味しそうなサトウキビが生えていたので与える事にしまし

た。やっぱり冷凍品より新鮮な方がいいよね。水分たっぷりでシャリシャリ感が良さ

そうです。甘さは薄っすら感じるほどだから、あまり糖分が含まれていないみたいで

す。





 高さが3メートルぐらいあり、茎の一番太いところで直径6cmもあります。外側の

硬い皮を剥いで中のシャキシャキした髄を噛んで吸っています。刈った後も、脇や地

中から芽が出てきますので、何度も与える事ができます。



いつもはすぐに出て行くのに、今日はなかなか出て行きません。ものすごく警戒して

います。青刈りサトウキビやその他、好物などをたくさん隠したり、細工したりしてい

るの知っているのに、どうして警戒しているのか?出るのに7分ほどかかりました。
 
移動してから気がついたのですが、いい写真を撮る為に屋外の中扉を閉めたのが原

因とわかりました。アクリルガラスだと反射していい写真が撮れないので、隣の展示

場から写真を写そうと思い、最初から閉めてしまったからです。野生のオランウータ

ンは、生きる為にいつも警戒しながら生きています。それに比べて飼育下のオランウ

ータンは、殆ど命が危険にさらされる事が無く、刺激に乏しいからたまには刺激も必

要かな。



 お見合い用の鉄格子の間や弟路郎が覗いている穴から写せます。



 目を細めながら美味しそうに食べています。



 今回は葉の部分をよく食べていました。巣のような所で食べている時が一番満足そ

うです。



 こういう状態で体が隠れる時がよろしいようです。



20080615-04.JPG

 昼頃になって日差しが強くなってきたら、サトウキビの残骸も含めて全部下の日陰

のところに運んでしまいました。そして、そこでのんびり食べ始めました。長い時間、

直射日光を浴びるのは苦手のようです。考えてみたら野生のオランウータンは、樹

上生活者でたくさん葉のある所で生活しているもんね。

   
 時には同じものをたくさん食べたい時もあると思います。このように食事に変化をつ

ける時もあります。牛などの反すう胃の動物に、普段少ししか与えていない物をたく

さん与えるとまずい事になるけどね。

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