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【ぶどうのなみだ】~合同記者会見

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【ぶどうのなみだ】~合同記者会見

いよいよ10月4日(土)より北海道先行ロードショー!
10月11日(土)より全国にて公開となります「ぶどうのなみだ」

この映画は、北海道の素敵なカフェを舞台にした「しあわせのパン」のスタッフが
今回“ワイナリー”を舞台にして作った映画となっています。

先日、大泉洋さん・安藤裕子さん・染谷将太さんのお三方を向かえての
合同記者会見が行われましたので、その様子をご報告いたします!

■(お三方に質問です)「空知」の印象を教えてください。

大泉さん:では私から参りましょうか。
僕は道民ではありますが、「空知」の事は詳しく知らなかったものですから、僕の中で何かイメージがあったかと言うと、あまり無いと言うか。ロケ地である「岩見沢」のグリーンランドには、昔よく会長の鈴井孝之と一緒にトークショーなどに行っていたんですけどね。なので、今回撮影をして初めて「空知には、こんな素敵なワイナリーが沢山あるんだなー」と改めて知りましたね。北海道なんだけど、どこかこうヨーロッパの葡萄畑のようで。そう、北海道であって北海道ではない景色がいっぱい見えてくる。何と言ってもワインが旨いんだよね!「ああ、こういう所なんだ〝空知〟は。」って、新しい魅力を教えてもらいました。

安藤さん:私も、ん~何ていうのカナ。北海道にはラジオの仕事などで頻繁に来ていたとは思うんですけど、やはり札幌ばかりに来る機会が多くてですね、札幌以外の北海道というところを余り見たことが無く、イベントなどでは岩見沢に行ったことも有るんですけど、いつも車でピューっと往復するだけで、町を良く知らなかったんですね。今回スティしていた「岩見沢」は、車ですぐのワイナリーなのに、その景色の広がり方には驚きました。「えっ!ここに!?」と言う、まるでエジプトのケンタッキーの前にピラミッドがあるような(笑)急に変わる空とか、急に広がる山や田園とかが、ちょっとしたカルチャーショックというか。本当に景色は美しかったですね。

化石について思った事は何かありますか?

安藤さん:化石についてどうこうと言うよりですね。撮影中、車で移動するじゃないですか、そうすると町のあちゃこちゃに『アンモナイトのまちへようこそ!』の看板などが出てくるし、映画では私がアンモナイト探しに来る役だったので「本当に出るんだ!」と思ってワクワクしましたね。本物を掘っちゃったらどうしようって思ったり(笑)また、古い炭鉱へも覗きに行かせていただき、すごく悠久の時間というか、人々がここで暮らして文化をつくり、この町を作り上げたんだなっていう歴史を垣間見れることもあって、映画と同じように、この町を開いた人たちの歴史が風景の中に感じられました。

染谷さん:この撮影で初めて北海道に来て、空港から車で直で岩見沢に入ったんですけど、「ああ、何て綺麗なところだ!」と思いました。でもチョッと雨降ってたんですけどね(笑)でも次の次ぐらいにやっと晴れた現場を見て、「あぁ、本当にこんなところが日本にあるんだ。」しかも、長い間ここで仕事が出来るのがいいなーと思いまして。なので初めての北海道を岩見沢で過ごしてですね、その後やっと札幌へ遊びに行きまして「あっ、都会だ!大都会じゃないか!」と(笑)そこで壊れてしまったアイフォンを買買い換えたり、ワインとか飲ませてもらったりブラブラしまして、良いお店や喫茶店を堪能し岩見沢に戻ったら、こっちは星が凄く綺麗で、光の色も東京とは全然違っていて、本当に心洗われる日々を過ごせましたね。

■映画に携わる前に北海道ワインを飲んだことはありましたか?
また、北海道のワインについての知識や聞いたことはありましたか?

大泉さん:ワタクシはですね、前作の映画「しあわせのパン」が月浦だったので、月浦ワインは飲んでいましたね。北海道のワインは色々飲んではいましたけども、こんなにいっぱいワイナリーが有るのは知らなかったです。北海道のワインはどんどん美味しくなって来ていて、今では中々手に入らないワインもあったりするので、あらためて北海道のワインが盛り上がっている感じがしますね。山崎ワイナリーさんに行った時に、新しく出そうかと思っているスパークリングを飲ませてもらったんですけど、それがまた何て言うか凄くドライというか、物凄くキリッとしているんですね。これからもっともっと角が取れて美味しくなって行くんだろうなーっていう可能性を感じさせてくれるスパークリングだったので、楽しみですよね。今回お世話になった豊水ワイナリーさんでも、去年より今年出すというピノノアールのほうが僕は美味しいと思って。こうやって北海道のワインがどんどん美味しくなっていくのは楽しいですね。

安藤さん:赤ワインはそんなに飲めなくて、いつもは白ワインなんですけど、日本のワインってちょっとこう浅いというか奥行きがあるものが少なく、どうしてもサッパリ軽いイメージがあったんですが、先日飲んだ北海道のワインは、日本でこんなにも奥行きがあり味も香りも重厚で、しかも白で以外だなと思いました。きっとワインを造り始めた年数もあるのだと思いますが、人もワインも育っているんだなと感じましたね。だからこそ映画の題材にもなるのだと。

染谷さん:普段ワインは外国のをたまに飲むぐらいで、あまり飲まなかったんですけど、意識してワインを飲んだというのは撮影中にいただいた北海道産のワインだったんですよね。素人ながら美味しいなと感じました。いくつか飲ませていただき、そこからワインが好きになり、前よりもワインが好きになりましたね。

■(大泉さんへ)江別の印象と江別市民にメッセージをお願いします。

大泉さん:ワタクシ小学校5年生まで江別市・大麻で過ごしまして。なので江別というか大麻の印象のほうが強いのですが、今でも実家には百年記念塔の絵とかが貼ってあったりして、懐かしいなって思い出はありますね。とにかく子供の頃遊んだ記憶ですよね。今回は偶然にも「アカプラ(北3条広場)」に江別産のレンガ21万個が敷き詰められたと聞いて、僕は江別から土が無くなっているんじゃないかと心配したんですけど(笑)やはり江別はレンガのイメージがありますよね。あとね「煉瓦もち」も旨いんですよねー。

~(笑)そろそろメッセージをお願いします。

大泉さん:ああ、そうメッセージね。
私が生まれた江別の皆さん。この映画を観てゼヒ近い岩見沢へワインを試飲しに行って下さい。ただ車で行ったらワイン飲めないので、飲まなくていいって人をドライバーにして連れて行ってもらうといいのではと思います。

■(大泉さんに質問です)あらためて北海道に対して感じたこと思った事を教えて下さい。

大泉さん:ずっと北海道だけで活動していた時には解からなかったんですけど、一回出てみて気づくことは多いですね。昔は「北海道のどこがそんなに好きなんですか?」と聞かれると「別に北海道は好きというか、生まれた場所なんです。」と言ってたんですけど、東京に居る時間が長くなるにつれ、本当に北海道の持つ力をあらためて思う訳で。今日なんか札幌の街に居るだけで、月並みだけど空気が旨いんですよね!この季節は、まだまだどこも暑くて気持ち悪いんですけど、北海道の爽快な感じというのはホント素晴らしい。今回の「空知」という場所は、裕子ちゃんが言うように「風が気持ちいいまち」なんです。他の現場で撮影していると、この「ぶどうのなみだ」の撮影を思い出す事がありますもんね。やっぱり北海道で撮っていたあの映画は大変ではあったけど、気持ち的には穏やかだったなーと。僕の中で「北海道の葡萄畑」っていう景色は新鮮であり美しいものでした。他の葡萄畑も海外のようにまわれたら楽しいだろうなと思いましたね。

~以上でインタビューは終了となりましたが、この日の朝は「アカプラ(北3条広場)」で「ぶどうのなみだ」プロモーションがあり、こちらでは三島有紀子監督の姿も!

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そして、写真の大泉さんの肩からさげているタスキにご注目!
この度、高橋はるみ知事より名誉ある「北海道『福』知事」に任命されたのでした!

「副」知事ではなく「福」知事になった大泉さん。
今後も北海道、そして北海道民のために沢山の「福」をお願いいたします♪

空知の魅力が満載の「ぶどうのなみだ」
道民はもちろん、まだ北海道を訪れたことのない方にもゼヒ観て欲しい作品です。

■「ぶどうのなみだ」公式サイト

【私の男】合同取材

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第138回 直木賞受賞!桜庭一樹40万部を超えたベストセラー小説『私の男』
映像化不可能と言われてきた本作が、ついに待望の映画化!

先日、熊切和嘉監督・主演の浅野忠信さん・二階堂ふみさんを向かえ
6月14日(土)より札幌シネマフロンティア、ほか全道にてロードショーとなります
『私の男』の合同取材が行われ、参加させていただきました。

■映画の舞台となった「紋別(もんべつ)」の印象をお聞かせ下さい。

浅野さん

紋別の町は、僕が東京にいる限り味わえない雰囲気というか
まったく東京の現実から切り離された空間でした。
また紋別だけで無く、北海道の中々行くことのできない場所は
役作りに良い影響を与えていただいたなと思います。

二階堂さん

雪も流氷も今まで見たこともない光景でしたので
すごく不思議な体験をさせていただいたなぁと。
私は雪を見て育ったわけでありませんが、紋別という町は安心感があるというか
とても静かで好きな町だなぁと思いました。

熊切監督

僕は帯広出身なので、紋別は以前何度も訪れたことがあり
個人的にも色々と思い入れのある場所なんですが
そんな場所で撮影出来たことを非常に嬉しく思っています。
やはり撮っていても、紋別独特の坂道の多い地形など、
淋しいんだけど非常に魅力のある町でした。

■映画化が難しいといわれた作品ですが、完成した今の感想をお聞かせ下さい。

熊切監督

映画化が難しいと言われている事を、僕はあまり知りませんでした。
確かに流氷の場面など、想像もつかないところは多分にありましたが…。
完成した今は「やれる事は全てやった」という気持ちがある一方で、
まだ全然距離を置いて観られていません。色味や音の調整など、
やはり今でも細かな事が気になってしまいますね。

■(浅野さん、二階堂さん)完成した作品をご覧になって如何でしたか?

浅野さん

花の力で淳悟が生かされている、花が物語を引っ張っていってくれているなと
出来上がりを観た時に感じました。それがまた作品に引き込まれる要素の一つだったりと
思うのですが完成するまでは本当に想像もつかなかったので、凄く関心しています。

二階堂さん

「私の男」のオファーをいただいてからクランク・インまで1年くらい時間があったのですが
その1年間は、私の中ではこの作品がずっと自分の中で支えになっていたので
撮影が終わった日は、何かが無くなってしまったような感覚に陥りました。
スクリーンには自分たちが被写体として映っていて
作品全体がどうなっているのか完成前には想像が出来なくて緊張していたのですが
映画が出来上がった時に、監督が「傑作だよ!たぶん!」とメールを下さったので
ちょっと安心して観る事が出来ました(笑)
本当に自分がこの作品に関われたことをうれしく思いましたし、とにかく幸せでいっぱいでした。

■この映画で何を伝えたかったか。また、こだわりのシーンを教えて下さい。

熊切監督

何を伝えたかったか、と言われると上手く言葉に出来ませんね・・・。
テーマとして、多くの人が蓋をしたくなる様な出来事や関係であったとしても
人間を掘り下げていくと避けられないところがあると思うので
そのようなところを映画で描きたかった、というのがあります。

こだわったシーンは色々とあります。
特に、濃密な空間の中での淳悟と花の関係性に説得力が出るように心がけました。

■この作品を通じて学生や若い世代に伝えたい事はありますでしょうか。

熊切監督

そうですね・・・中々ストレートに言えないので難しいですけど(笑)
人間社会を営んでいく上での工夫として蓋をするという事があると思うのですが、
文学や映画というのはそこだけの表面を描くべきでは無く、
もっと掘り下げて人間を突き詰めて行くべきだと思っているんです。
人間ってもっと懐の深いもので、そこを受け止める事で
人を見る目や人生に対しての考えが深まるのではないかと。
それは学生とか(笑)人に強要するのわけでは無く、上手く言えませんが人それぞれで良いと思います。

僕が学生だった頃は、やっぱりこういう映画を観たかったんですよね。
僕は学生時代に、若松孝二監督や大島渚監督の映画が大好きでした。
それは世界の見方を変えてくれたというか、自分としては凄く開放されたし勇気を貰ったんです。
こんなにも、色々人生は面白いんだぜ!というような感覚を受けてくれたらいいなと思います。

浅野さん

僕も監督に賛成出来ますし、同じ考えでもありますが
俳優としてちょっと違う見方をしてきたところもあるんです。
僕が学生の頃に何を求めていたかといえば、ただ自由で居たかったぐらいで
それは今でも変わらないのですが 自分の子供が成長して行く過程を見ていても
やはり彼らが絶対的に自由でなければならないと思っています。
監督と言っていることは同じかもしれませんが、世の中は本当に広く色々な人間がいて…。
例えば僕が高校で悩んでいる時も「それは別におかしな事では無いし、
君は君で居ていいんだよ」と、そういうことに映画などから気づかせて貰いたかったですね。
だから淳悟を演じた時にも、淳悟がそういうことに気づくまでの一つの道のりであり
喜びに出会うまでの道のりだと思って演じましたし
そういう一つの自由に出会える映画なのかなと僕は思っています。

二階堂さん

私もまだ学生なので、お二人のお話に納得する事があったんですけど。
だからこそ私を含め若いと言われている学生の人たちに
もっともっと色んなもの見たいし見て行きましょうと言いたいですね。
その先に関しては、私もまだ19年しか生きていないので
見たことに何を得られるか、結果どうなるか解かりませんけど
見て感じるって事は、物凄く大切なことだと思うので
この映画に限らず、やっぱり色々と感じて行きたいなと思います。

■今回は北海道での撮影でしたが、行かれた場所や美味しかったものはありますか。

熊切監督

紋別に「はまなす通り」という、映画のセットのような飲み屋街があるんです。
撮影中は行けませんでしたが、ロケハン中に晩ご飯を食べ一杯飲みつつ…など
そこのラーメンが素朴で美味しかったですね。

浅野さん

そこの通りにある居酒屋だったと思うんですけど(一同笑い)
そこで食べた「のどぐろ」が美味しかったですね。

熊切監督

あれは「つぼだい」じゃないですかね?

浅野さん

あっ!「つぼだい」ですかね(笑) ハマって、そればかり食べてました!

二階堂さん

同じく、その通りにある焼肉屋さんに、けっこう出入りしてました(笑)
浅野さんとも一度行きましたし、映画で同世代設定の3人でも行きました。
たしか「くるま」って名前だったかな?とっても美味しかったです。

短い時間でしたが、映画のことから北海道での美味しい体験などなど
本当にたくさんのお話を聞くことが出来
最後にフォトセッションで素敵な写真を撮らせていただきました!

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映画「私の男」は6月14日(土)より、札幌シネマフロンティアほか全道でロードショーです。

北海道の壮大な風景を舞台に描かれた美しい衝撃作を
ゼヒ映画館の大スクリーンでご覧下さい。

■公式サイトはこちらから
■100miles MOVIEinfomation紹介記事はこちらから。

私の男

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■2014年6月14日(土)より、札幌シネマフロンティア他
全国にてロードショー

■公式サイトはこちらから。

【映画】 私の男
【監督】 熊切和嘉
【原作】 桜庭一樹「私の男」(文春文庫刊)
【出演】 浅野忠信/二階堂ふみ他

 

桜庭一樹の40万部越えのベストセラーが待望の映画化!
第138回直木賞受賞「私の男」を、100マイルスタッフMが拝見してきました。

舞台は北海道紋別市・凍てつく冬のオホーツク海。
その流氷の上で起きた殺人事件。
暗く寒い北の海から逃げるように出て行く父と娘には
二人だけの濃厚な秘密があった・・・。
孤児となった遠縁の少女を娘として引き取り「父娘」となった二人。
互いに心に深い喪失感を抱えながら暮らしていくうちに
いつしか理屈を超えた禁断の愛の形を育んで行く。

人間の様々な想い、生き方、愛・・・。
モラルを越えた刺激的な愛の形に、流氷上での殺人シーンと
その難解な設定から、映像化不可能とまで言われた小説を
みごとに手掛けた熊切和嘉監督!

北海道出身の監督だからこそ描き出せる
過酷な流氷シーンほか、北海道の壮大な風景が印象的です。

どこか影のある父(淳悟)を演じるは、俳優生活25年を向かえ
ドラマ・CM~ハリウッドと大活躍の浅野忠信さん!

そして娘(花)を演じるは
16歳にして圧倒的な演技力を誇る女優:二階堂ふみさん!

「少女と大人の顔」

10代とは思えない妖艶な演技に圧倒されました。

至高な禁断のラブストーリー&サスペンス!
常識とは何か?とあらためて考えさせられる作品です。

 

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