札幌100マイル

さっぽろ人形劇情報

公演情報を中心に、いろいろな人形劇をご紹介します

2012年01月 の投稿一覧

こぐま座でチェロの調べ…

   
このひとつ前にご紹介した人形とチェロのコンサート

昨夜、札幌市こども人形劇場こぐま座で無事終演しました。

芝居小屋という呼び方がぴったりしそうな、ちいさな劇場。
ふだんは人形劇や人形を遣った腹話術などを上演していて
ここまで音楽がメインの上演は、1976年のオープン以来35年の中で初めてだったかもしれません。
ご協力いただいた、こぐま座職員をはじめ
財団法人札幌市青少年女性活動協会に感謝です。



いつものこぐま座よりも、少し年代が高め…お子さまが少なめでした。

でも“もののけ姫”や“千と千尋~”など
みんながリラックスして、チェロの音色に抱かれていたように
後ろの会場入り口にいた私には感じられました。


お迎えしたお客さまは48名さま、33,184円をお預かりしました。
稽古帰りの本夕、東日本大震災市民支援ネットワーク札幌むすびばへ
振り込み済みです。
チャリティにご賛同いただき、ほんとうにありがとうございました。
(英順さんは、今日もチャリティコンサートを行っています)


さぁっ!
今日からまた稽古にはげんでいますっ!!
とにかく、よい舞台にしてゴーシュを全ステージ満席にすること。
これが当面の最大の仕事です。

…でも…チャリティって

“誰かほかの人のために”と思っていても
たとえ日々不満や哀しさを覚えていたとしても
いま、実は自分が幸せであることを想い出させてくれて
幸せだからこそ、他人のことを考えることができると思える時間なのかもしれません。


そんなことを考えた、阪神淡路大震災から17年の夜でした。
当時あまりテレビを見ていなかったので
振り込みに行った郵便局で映っていた映像に愕然として
家に走って帰ったことを思いだしていました。

…たとえ17年が過ぎたとしても

まだあの一瞬が傷になっている方はいらっしゃるのでしょうし
10か月くらいじゃ、なにも変わっていないのかもしれません。

忘れまいとしていても、ついついヒトゴトにしている自分に反省した夜でした…。

セロとゴーシュとネコとタヌキと…

セロ弾きのゴーシュ、絶賛稽古中です。



この日は、大阪から飛んできた演出・高平和子さんをはじめ
チェリスト土田英順さん、ヴァイオリニスト熊谷勇大さんも参加
繰り返し、稽古が行われました。

人形劇セロ弾きのゴーシュは、人形たちが奏でる音楽を
舞台横で生演奏のサポートしていただく
とても贅沢な作品です。

過去4回の公演も、土田英順さんに弾いていただきましたが
今回は、原作で「ヴァイオリンも二色、風のように鳴っています」と描かれている
ヴァイオリンが、初めて入ることになりました。

熊谷さんは3年前以来、2度目になります。
最終日は、PMFに参加されるなど活躍中の小林佳奈さんが初めて参加。
音楽ファンも見逃せないステージになりそうです。



さあ、そのセロ弾きのゴーシュ

明日は、プレイベントとも言えそうなコンサートを行います。
http://www.do-ninkyou.or.jp/12charity.html

初演からのリアルゴーシュ・土田英順さんと
     
人形のゴーシュ  が
がっぷり組んでの演奏会。
これは15年間で初めての試みです。

 ~東日本大震災復興支援~
人形劇セロ弾きのゴーシュより
     語りと土田英順の調べ

日時:1月17日(火)19時~(18時半開場)
会場:札幌市こども人形劇場こぐま座(中央区中島公園1-1)

入場無料ですが、募金箱を設置しますのでご協力をお願いします。


このコンサートは
「30周年の冬の祭典だから、なにかやりたいね」
「英順さんと人形のコンサートなんて、いいんじゃない?」と
1年以上前から思いつきで相談していましたが
企画として形にすることができないでいました。

実現したのは
土田英順さんが、2011年3月11日以降
チャリティコンサートで全道各地で支援を呼びかけていることを知ったからです。

私たちも、片手遣いの人形  を
被災地に公演に入る全国の人形劇人に託して届けてもらっていました。
楽しみがあればあるほど、いまだ
それに対して罪悪感を覚える人も多いと思います。

でも…私たちができることって、なんだろ?

そんなことを考えながら
同じ想いを持っている英順さんとのコンサートをお願いしたのです。


宣伝のプレイベント、だとお叱りを受けるかもしれません。
でも、今回
東北・岩手の、そして農学校教師として自然現象や災害に向かい合っていた
宮沢賢治の作品を上演するということは、
関わっている私たちの中でも、いろいろなことを考えて

いま生きていること
いま宮沢賢治の分身ともいえるゴーシュを上演すること
人が生きている限り、きっと誰もが一度以上考える
生と死など含め


真摯に舞台を努めることへの
私たち自身への問いであることは、間違いないと思っています。


お時間が許しましたら
ぜひご来場くださいますよう、お願いします。

作って遊ぼう人形劇

札幌人形劇協議会では毎年冬休みに
「親子で作って遊ぼう人形劇」というワークショップを行っています。

作る人形のかたちは毎回かわりますが
基本的に「年中~低学年くらいが大人の手を借りて作って動かしてみる」
ものを考えています。

今回あつまった子どもたち
果敢に針を持ち縫い縫い…細かいスパンコールをボンドでペタペタ…

以前は親が「こうしたら?ここにつける?」など、口を出すことが多かったですが
「こうするのっ!」「こういうの付けたいのっ!!」などなど
子どもたちが、がんばっていました。

たとえばスタッフに「針金ありますか?」と聞くお母さん。
…?ありますけど…?
そこの子は「ここにナットを付けたいの」と言っていて
たぶんないだろうから針金、とたずねたらしい。

…ところが…実は出てくるんですね~(笑)

そうしてできたのが
これ 
そんなこだわりを持って作ってくれて、ありがとうっ!って
きっと人形は言っていますよ。

ほかにも個性的な子たちがいっぱい。
こちらからご覧いただけます。


この中から、人形劇大好きな子たちが
いっぱい出てくるといいなぁ、といつも思っています。

「こんな人形を作ってみたい」という方がいらっしゃいましたら
出張ワークショップも承っていますので
どうぞお問い合わせくださいね~

セロ弾きのゴーシュ

久しく更新していなくて…申し訳ございません。
気合をいれてっ!2012年の人形劇情報をお届けしていきます。
どうぞよろしくお願いします。

さて…毎年恒例
人形劇フェスティバル冬の祭典 30回目をむかえます。
今年は、札幌の人形劇を代表する作品
セロ弾きのゴーシュを上演します。
http://www.do-ninkyou.or.jp/fuyunosaiten.html
goshu
この作品は1987年、第15回記念公演として制作されました。

大阪のプロ人形劇団の老舗・クラルテのご協力をいただき
日本の人形劇を代表するひとりといえる、吉田清治さんの手による
桐を彫りだした本格的な人形を遣っています。

吉田さんは1986年札幌に長期滞在、人形製作などをされていましたが
検査を受けるために一時戻られた大阪で、医療過誤のため
残念ながら再び戻られることなく急逝されました。

稀代の人形劇人・吉田清治最期の作品として託されたセロ弾きのゴーシュ。
15年間で5回目の上演です。

初演・再演は、札幌の人間劇(=演劇ですが、人形劇に対する言葉として使っています)の
鈴木喜三夫さんの演出による上演でした。
再々演以降は、吉田さんの愛弟子で、現クラルテ代表
札幌出身で小学生のころから人形劇に魅せられてきた高平和子さんにお願いしています。

現役の人形劇役者であり、全国を公演している超多忙の高平さんが
休みを利用して札幌ゴーシュのために来てくださっています。


ゴーシュについては、下っ端ペーペーのワタクシ(人形劇歴12年です)でも
いろいろ語りたいような作品ですので
公演までお話させていただきたいと思っています。

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