札幌100マイル

双子の白クマ赤ちゃん通信 跡地

札幌市円山動物園で2008年12月9日に生まれた双子のホッキョクグマ「イコロ」と「キロル」の成長記録です。 双子の旅立ちと担当者の異動により、当ブログは更新を終了しました。 ご愛読ありがとうございました。

『双子成長記録』カテゴリーの投稿一覧

オカン遊戯

安心してください、樋泉はどこにも行きませんよ。



すみません、どっか行けって言わないで下さい。

餡子にはつぶあんとこしあんがございますが、どちらがお好きですか。
樋泉はこしあんも好きですが、どちらかというとつぶあん派です。
(実のところ、食べられるものは大抵好きです)

ペリカンはコシベニペリカン派です。
当園にはモモイロペリカンとコシベニペリカンの2種がおりますが、断然コシベニ派です。

20090428-03.JPG
右がコシベニペリカンです。どうですか、この佇まい。

20090428-02.JPG
4月26日(日)、雨に濡れたコシベニペリカンです。
魅力的です。


日曜の雪には驚きました。
20090428-04.jpg
夕方の園内の風景です。
これはこれで素敵なのですが、悪天候ですと、お客さまの足は動物園から遠のいてしまいます。

いつもは人垣のできるホッキョクグマの屋外展示場の前も、一昨日ばかりはお客さまの姿がまばらでした。

そのため、幸か不幸か屋上へ行かずとも写真を撮ることができました。

20090428-05.jpg
20090428-06.jpg
20090428-07.jpg
20090428-08.jpg
20090428-09.jpg
ララと遊ぶことにした子供。

20090428-10.jpg
もう一頭も駆けつけました。

20090428-11.jpg
20090428-12.jpg
20090428-13.jpg
20090428-38.jpg
20090428-39.jpg
20090428-16.jpg
たまらなく微笑ましくて、写真を撮りながらニヤニヤしてしまいました。
ひとしきり撮り終えてディスプレイを見て再びニヤニヤ。
お客さまはララと双子を見ていたので、誰も私の笑みには気付いていなかったと思いますが、目撃された方は気味の悪い思いをされたことと思います。
大変申し訳ございませんでした。

20090428-17.jpg
20090428-18.jpg
子熊といえどもかなり力があるので、顔をもみくちゃにされたら痛いと思うのですが、ララはされるがままになっていました。

20090428-19.jpg
20090428-20.jpg
母の首に腕(前足)を回しております。

20090428-21.jpg
なんという優しげな眼差し。私なんか、ララからは鋭い睨みつけるような眼差しや、冷たい一瞥しかもらえません。

20090428-22.jpg
20090428-23.jpg
20090428-24.jpg
20090428-25.jpg
20090428-26.jpg
20090428-27.jpg
壁に這う枝を引き剥がすララ。

20090428-28.jpg
どうするのかと思って見ておりますと、

20090428-29.jpg
子供たちに与えていました。
遊び道具を取ってあげたように見えなくもないです。

20090428-30.jpg
20090428-31.jpg
再びララが枝を取りに来ました。(枝?蔦?蔓?)

20090428-32.jpg
子供たちに均等に遊び道具が行き渡るようにした、と見えなくもないのですが、そう解釈していいのかな。
動物の行動を人間が解釈しようとすると、時折ひどい誤解が生じます。
「ララは子供に均等に枝を与えたかった」と私が思いたいからそう見えるだけなのかもしれません。

20090428-33.jpg
20090428-34.jpg
何その踊りは。

20090428-35.jpg
20090428-36.jpg

20090428-37.JPG
またどうぞー!


札幌テレビ放送の「what's new? cute」の4月30日(木曜深夜0時38分~)放送分で円山動物園を取り上げていただけることになりました。
「キュートショットワーカー」というコーナーに、異動で新しく配属された飼育員さんが登場します。
私はそれが楽しみなのです。
双子のスイミングもありますよ。

つまづいたっていいじゃないか くまだもの

男性の皆さん、安心してください。樋泉の休日、空いてますよ。




はぁ・・・
申し訳ありません・・・

生まれ変わったら、クシクラゲになりたい。
できれば深海で暮らしたい。


まぁ、イエネコになろうと、クシクラゲ類になろうと、生きるってとんでもなく大変なことですよね。
与えられた生を全うしますよ。
「明日死ぬと思って生きなさい、永遠に生きるつもりで学びなさい」という格言があって、わりと好きで折に触れて思い出します。
でも、今日なんて仕事が休みで、死んだように寝て過ごしました。明日死んだら悔い残りまくりですよ。
ついでに、まだ20代なのに、体の節々が痛いですよ。なんなんですか!


昨日と今日はホッキョクグマたちを見ていません。
昨日は仕事で人をご案内して熊館まで行ったけれども、お客さまがたくさんおり、その上子グマたちは堀に降りていて、姿を見ることがかないませんでした。
うちの獣舎、死角が多くて本当に申し訳ないです・・・
ゆずりあってご覧いただくようお願い致します。できれば小さいお子様を前に入れてあげてください。


それでは、4月19日(日)のプールデビューの日の写真をごゆるりとご覧ください。
今日は午前の部を途中までアップします。



10時少し前に事務所から熊館へ行くと、もうプールに子供たちが入っていてびっくり。
お客さまも多くてびっくり。



どうだ、一回入ってしまえば楽しいだろう。


ララはことさら楽しそうにふるまって、子供たちをプールの深いところに誘おうとしていました。
野生のホッキョクグマは、移動手段として泳ぎを覚えなければ生きられませんが、動物園で暮らすなら、カナヅチだったとしても大きな支障はないのです。(衛生面と暑さの緩和という意味ではプールに入るべきですが)
それにもかかわらずしっかり子供たちに水泳を伝授しようとするララの行動が不思議で、健気です。




子供をチラ見。

20090421-09.jpg
20090421-10.jpg
20090421-11.jpg
20090421-12.jpg
20090421-13.jpg
ララは潜水も覚えさせたいようで。
子供は恐怖の形相です。
20090421-15.jpg
20090421-16.jpg
20090421-17.jpg
20090421-18.jpg
20090421-19.jpg
20090421-20.jpg
20090421-21.jpg
20090421-22.jpg
20090421-23.jpg
プールは気持ちいいし、子供たちも水遊びを楽しんでくれているし、満足満足。
動物の表情から勝手に何かを汲み取ろうとするのは人間の悪い癖ですが、そういう顔に見えます。

20090421-25.jpg
20090421-26.jpg
おはよう。楽しかったか?

20090421-27.jpg
20090421-28.jpg
20090421-29.jpg
20090421-30.jpg
20090421-31.jpg
20090421-32.jpg
20090421-33.jpg
立ち上がってホースを水面に投げつける、という行動を繰り返すララ。
これは面白い。

20090421-34.jpg
20090421-35.jpg
20090421-37.jpg
20090421-38.jpg
20090421-39.jpg
ホース取りたい。

20090421-40.jpg
ララが鼻先で体を押しやると、子供は怖がってギャーギャー抗議します。

20090421-41.jpg
何度もホースを使った水遊びの手本を示します。
ララ自身が楽しいだけなのかもしれませんが、単独生活時や、デナリとの同居時にはここまでユニークな仕草はあまり見られません。
私が見逃していただけなのかもしれませんが(その可能性が高いけれど)、同じ大人のメスであるさつきと比べると、ララはさほどプールでの遊びが好きではないものと思っていました。

20090421-42.jpg
結局ホースを水から引き上げてくる厳しくも優しいララ。

20090421-43.jpg
河西飼育員が遊び道具として木の棒を上から投下。
プールに入れるつもりだったらしいのですが、目測を誤り、棒は堀に落下してしまいました。
ララが上に持ってきて、子供たちと楽しく遊んでいました。

19日午前の部は、とりあえず今日はここまでにします。

こういう写真が、疲れたどこかの誰かにとって、一服の清涼剤になったらいいな、と思っています。
ヘタクソ写真としょーもない駄文ですが、しばらくおつきあいください。

あ、GWにホッキョクグマを見にいらっしゃるご予定の方にお願いです。
お車はやめて公共交通機関でお越しください。
例年、GWには駐車場がすぐに満車になり、数時間お待ちいただくことが多いのです。
今年は双子がいて、すぐそばに「maruyama class」もオープンしましたので、例年以上の混雑が予想されます。

野生のホッキョクグマをまもるため、お車は控えてください、などととかっこいいことを言ってみたいですが、それはともかくとして、GWに車で動物園にいらっしゃると、長いこと車列に並ばなくてはいけないので、ひじょーーーーーーーにストレスが溜まります。
いっそ公共交通機関を使った方がラクなのです。
双子デザインの年間パスと、ララの写真を使ったウィズユーカード1100円分(地下鉄とバスでご利用いただけます)がセットになったウィZOOユーパスポートもありますし。

連休中はバスも充実しています。
公共交通機関についてのご案内を公式HPに載せ、ここからもリンクしたいと思っています。少々お待ちください。


小さいお子様がいたり、疾病等のため車の方が楽、という方も多いとは思うのですが、待ち時間のことを考えると、お車でのご来園は逆につらいものになってしまいます。
何卒宜しくお願いいたします。

もう二度と見られないかもしれない

今年の目標は「猫背を治すこと」(猫背って直すもの?治すもの?)と決められてしまった樋泉です。
当園のカリスマ飼育員がそう決めたので、そうなのです。

姿勢を正さなくては、といつも思ってはいるのですが、いかんせん疲れると背中が丸くなりがちです。
背筋を伸ばすとき、脳裏をよぎるのはいつも「春日」です。
概ねああいった感じで胸を張ればいいはずだ。ウィ。

プールデビューの詳細な記事を期待してくださっている方がいるかもしれないのに、こうして関係の無いことを書くのは、私がいささか疲弊しているからかもしれません。たいしたことしてないんだけどねぇ…

大好きな読書や映画鑑賞及びエア彼氏との脳内デートに割く時間、そして自分の老後について考え込んで苦悩するための時間がありません。


そんな時間は、なくていい。


大変失礼致しました。ホッキョクグマの話をします。

いまを逃すと、ホッキョクグマの複数頭の子供が戯れる様子を見られるのが何年先になるかわかりません。

日本の動物園でホッキョクグマが飼育されるようになったのは1902年。(血統登録によるとそうなっています)
しかしながら繁殖実績はたったの6施設21頭。
双子の順調な成育は、ララ・ルル姉妹が1994年に生まれて以来の久々の出来事です。
世界的にみても飼育下の繁殖成功率は高くありません。


事務の私がいうことではないのですが、ホッキョクグマの繁殖は、そのつど真剣勝負です。
ペアリングもそうそううまくいくものではないですし、うまくいったとてメスが子供を育ててくれるかどうかもわかりません。


ペアリングの手順、妊娠個体への給餌量とその方法、産室の環境整備の仕方等が概ね確立できていても、この先もうまくいく保障なんてどこにもないのです。
飼育担当じゃないのに勝手なことを書いて申し訳ありません。
飼育担当者の苦労はけっこうなものなのです。
ホッキョクグマの環境と整備について
私たち経営係にできる仕事は概ね、生まれた子をプロデュースすることと、支援してくださる個人・法人を募ることです。



こういった幸福な光景が見られることは嬉しいけれども、飼育下で簡単にホッキョクグマが繁殖する状況にはないこと、野生下でも餌不足により子熊の生存率が落ちていることを考えると、いたたまれないような思いがするのです。



それにしても、今日のララと双子たちの行動は本当に面白かったです。

きちんとその様子を綴りたいのですが、最初に子供が水に入るところを見逃したうえ、屋上からだとプールの半分が死角になってしまうので、あまりいい写真が撮れませんでした。(さりとて下に降りると場所がない)
これについては(これ以外でも)常連のお客さまのブログのほうが楽しいだろうと思います。

いずれ書きたいとは思っておりますよ。

プールデビュー


本日午前10時前、双子がプールデビューを果たしました。
私はプールに入る瞬間を見逃してしまいました。


こどもを沈めようとするララ。

20090419-03.JPG
プールから上がって休憩中。

以上、速報でした。

ウルスス・マリティムスは泳ぎが達者…

海に棲むクマ、Ursus maritimusすなわちホッキョクグマが豊富な皮下脂肪のおかげで浮力を得られ、泳ぎが得意というのなら、近頃の私の浮力も相当なものだろうと思う樋泉です。
腹部に天然の浮き輪をつけているようなもの。
そういえば、スタミナがないので長いこと泳げはしませんが、カナヅチではございません。

ホッキョクグマはその脂肪のほか、流線形の美しい体、長い四肢、閉じることのできる鼻の穴、といった泳ぎに適した特徴を持ち、50kmはたやすく泳いで移動できるそうです。
(基本的な泳法は犬かき。カワウソや海棲哺乳類ほどには優雅に泳げません)

北極海とその周辺で生きる以上、泳ぎを覚えなければ生きてはいけません。

動物園生まれの母熊でも子供にきちんと泳ぎ方を伝授します。

さて、昨日の朝、水を怖がってプールに入れなかったことで話題の双子さんですが、野生の子でもきっと最初は怯えると思います。
ツヨシも最初はプールを嫌がり、ララに無理やり引きずり込まれたそうですし、自らプールに入って突然泳ぎだしたピリカのような子は稀ではないでしょうか。
参照:ピリカのプールデビュー 

明日は開園時間前からプールに水を張っておき、一日中そのままにしますので、数時間もすればプールデビューを果たしてくれるはずです。

17日の8時~8時45分の様子をざっと記します。



いい天気だ、まことにプール日和であるぞ、と思いつつ熊館へ。
カメラ一式と命綱と脚立を持って行ったので朝から疲労。綱はいらなかったな・・・

20090418-07.jpg
水位はこれくらい。枝と浮き玉も投入済み。

20090418-08.jpg
8時に登場。おはよう。


水音と報道陣にちょっと驚いた?一旦退却。


再び出てきてララがちょっと嬉しそうな様子を見せる。


「なにこれ、なんなのこれ」


双子は鳴き通し。


「来ないの?」


無理はさせない主義。今回の育児はちょっと甘く見えるのは私だけか。
双子と一緒にララまで堀に降りて行く。


リンゴをプールに投入。

20090418-16.jpg
おそるおそる


母のすることを見ている子供たち。


子供が気になるのでリンゴだけ取る。

20090418-19.jpg
「水しぶきコワー」

20090418-20.jpg
しかしリンゴは食べたい。

20090418-21.jpg
ララは気持ちよさげ。さっぱりしたよね。よかったね。


再びリンゴを取りに行く母を見守る。

20090418-24.jpg
おや!


君は頑張るね。


わくわく。


もう一頭は怯えてしまって、階段を降りようともしない。ララも両方が揃わないと水泳指導をする気にもならないようで、授乳を始める。


それからまた堀に降りてしまったので、


ホッケでララを釣る。


楽しげなララと不安げな双子。


全身ずぶ濡れの母と水しぶきから大慌てで逃げる。


「うわー」

20090418-34.jpg
「うわー、オカン濡れネズミー」

20090418-35.jpg
「うわー、オカンの色変わったー」

20090418-36.jpg
湿った母に近づいてみる。

20090418-37.jpg
湿った母に登ってみる。

20090418-38.jpg
堀で遊ぶほうが楽しいらしい。

20090418-39.jpg
堀に降りた子供らは気にかかるし、プールには入りたいし・・・
結局ララはプールを選び、子供はつられて上に戻る。

20090418-40.jpg
奥の子の顔…

20090418-41.jpg
興味深い?

20090418-43.jpg
結局、堀に行くのね。

20090418-44.jpg
この日はこれでおしまい。
雑なレポートをお届けしました。
これからゴールデンウィークに向けたHPの見直し、雑誌校正などをして帰ります。

明日は撮影か。
でもお客さまもマスコミの方もたくさんいらっしゃるから、私の場所は取れませんね。
プール撮影には不向きな屋上でこっそり見守ります。

屋上からの撮影を、どうかずるいと思わないでくださいね。
ブログ以外でも双子の記録写真は何かと必要なので、致し方ないのです。
あくまで仕事なのです!
後で双子の写真を見てニヤニヤしたりなんかしていません!!

pageTop