双子の白クマ赤ちゃん通信 跡地
札幌市円山動物園で2008年12月9日に生まれた双子のホッキョクグマ「イコロ」と「キロル」の成長記録です。 双子の旅立ちと担当者の異動により、当ブログは更新を終了しました。 ご愛読ありがとうございました。
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長いあいさつ
Posted by hokkyoku on 2009年3月12日(木) 22:53
このたび、当園で2008年12月9日に生まれたホッキョクグマの双子の成長日記を綴ることになりました、経営管理課経営係の樋泉と申します。
このようなお役目を仰せ付かり、当方、いささか緊張しております。
皆様が心待ちにしてくださっているホッキョクグマの双子さんの情報を発信するブログを私などが書いて、本当にすみません・・・
ホッキョクグマをこよなく愛しており、薄給を仕事用のカメラとレンズに使ってしまったバカモノですから、当ブログを書くには適任であるのかもしれません。どうだか。
さて、肝心要のホッキョクグマの双子の赤ちゃんは元気に成長しており、今月下旬にお披露目の予定ではありますが、まだサーモグラフィカメラおよび赤外線カメラでしかその姿を見ておりません。
担当の河西飼育員だけは母熊ララへの給餌のために熊館への立ち入りを再開しましたが、子熊たちのカラー写真はまだご用意できません。
画像なしで記事アップも心苦しいのでこれをどうぞ・・・
子熊はどちらも2005年12月生のピリカです。
つたない技術でピリカが浮きまくりではございますが、母と双子の様子を想像する一助としていただければ幸甚の極みです。
さて、当ブログでは、双子の成長の様子をお知らせするとともに、野生のホッキョクグマの置かれている状況や、飼育下の繁殖の難しさなども記していきたいと思っております。
手前味噌ではございますが、いかにこの双子さんが尊く、注目すべき存在であるか、少し書かせてください。
ホッキョクグマがお好きな方ならご存知のことばかりかもしれませんが・・・
日本でホッキョクグマの繁殖に成功したのはたったの6施設、19頭(うちの双子さん含まず)に過ぎません。
・旭川市旭山動物園 繁殖回数4回 5頭 (日本で初めての繁殖です)
・釧路市動物園 繁殖回数3回 4頭
・札幌市円山動物園 繁殖回数3回 3頭 (双子が無事に育って4回 5頭)
※ツヨシ・ピリカ以前にも1985年、ポールとシロというペアの間にオスのポロが誕生しています。彼は南アフリカ・ヨハネスブルグ動物園へ転出しました。
・大阪市天王寺動物園 繁殖回数 4回 4頭
・別府ワンダーラクテンチ 繁殖回数 1回 2頭 (この子らがララと旭山のルル姉妹です)
・愛媛県とべ動物園 繁殖回数1回 1頭 (かの有名な人工哺育のピースちゃんです)
たったこれだけです。
これまで国内で生まれた子の数は150頭を越えるのですが、母熊が落ち着いて子供を育てられる環境を整えるのが難しく、大抵の場合は育児放棄により赤ちゃんが死んでしまうのです。
ララだって赤ちゃんを育てられなかったことが何度もありますが、21世紀を迎えてからというもの、国内で元気な子供をもうけてくれたのはデナリとララのペアだけなのです。
2003年のツヨシ、2005年のピリカ、そして今回の双子。
世界の動物園でも数頭しか赤ちゃんは成育しません。双子さんの同期(?)としてはデンマーク・オールボー動物園で1頭の赤ちゃんが元気に育っているようです。
IUCNが作成しているレッドリスト2006年版において、ホッキョクグマは絶滅危惧種(危急種)とされました。
それ以後、この美しくて勇猛な動物は地球温暖化の犠牲者のアイコンという形で注目を浴びることが多くなってしまいました。
双子さんにも環境悪化を訴えるメッセンジャーとしての役割を担っていただかなくてはなりません。
種を絶やさぬよう、これから先の繁殖をいつも視野に入れていかねばなりません。
ただただ可愛い、ということだけを語れたらどれほど良かったかわかりません。
深夜なので変なテンションになってきました。
次回からはこのカタくて気持ち悪い文章をどうにかします。
こんばんは、綾瀬はるかです、ちがうか!とか書けばよかったのでしょうか。
ふと思い出したのですが、先日、チェンバル語講座の人に似ている、と姉に言われました。
とにかく、今後とも宜しくお願い致します。