札幌100マイル

双子の白クマ赤ちゃん通信 跡地

札幌市円山動物園で2008年12月9日に生まれた双子のホッキョクグマ「イコロ」と「キロル」の成長記録です。 双子の旅立ちと担当者の異動により、当ブログは更新を終了しました。 ご愛読ありがとうございました。

『その他』カテゴリーの投稿一覧

余談 シロクマ、毛

拙ブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。
経営管理課のいつもアワアワ、ワタワタしている樋泉です。
もうちょっとどうにかならんのか。私よ。


ホッキョクグマの毛が実は白ではなく透明であり、中が空洞になっていて、光を散乱させるために白く見えることは有名です。
太陽光を遮らない透明な毛によって黒い地肌が温まりやすくなり、毛の空洞そのものにも蓄熱効果があることもよく知られている、と私は思っています。
空洞によって浮力が得られる、という記述も図鑑等でみかけることがあります。


再掲:電子顕微鏡で見たホッキョクグマの毛の断面

動物園の人間が「シロクマ」と言わないのは、正式な和名がホッキョクグマであり、毛が透明だからです。
それとともに、ヒグマやクロクマに白変種(メラニンが欠乏しているわけではないのでアルビノではありません)がいて、彼らもまた「シロクマ」だから、ということがいえます。

※当ブログがこういう名称なのは、白クマの方がキャッチーだからです。

余談ですが、カナダのブリティッシュ・コロンビア州の温帯雨林グレートベア・レインフォレストには、スピリットベアと呼ばれる白いクマがいます。
別名カーモードベアともいって、グレートベア・レインフォレストのクロクマ10頭のうち1頭もの割合で生まれてくる白いクマです。
劣性遺伝子をもつクロクマ同士が交配すると生まれる、といわれています。


クロクマの風子

さらに余談ですが、ブリティッシュ・コロンビア州では樹木の伐採がさかんに行われていて、その材木の多くは日本の企業が買い付けているそうです。
木製品を買う際は、木材の出自について一考が必要です。


さて、ララの抜け毛をご覧ください。

昨日の朝、プールに入ったため綺麗です。

光に当ててよく見ると輝いて見えます。


羊毛と較べてみよう、と思ってフェルトのホッキョクグマグッズと並べてみました。

手前はブローチで、ツヨシの写真集を出版されたKAZUMIさんから頂いたものです。
ずっと作業着につけているので、ちょっとぼそぼそになってしまいました。

その奥が従姉妹が作ってくれたもの。
そのまた奥がどこかの雑貨屋で買ったものです。
どれかひとつを模倣して作って双子にしたいのですが、私は著しく不器用なので奇怪なシロモノが出来上がると思います。

…熊毛も羊毛もぱっと見はそれほど変わらないです。
感触は熊毛のほうがゴワゴワ感が強め。そして若干太い。

という余談。


今は汚れている双子ですが、またこんなふうに白く輝く日はもうすぐです。

極地の熊



極地は気候変動の影響を最も早く受けます。

さらに、極地には残留性有機汚染物質が集まります。
食物連鎖の上位にいる者は、高濃度の有害化学物質に晒されます。


ホッキョクグマが、人間たちに警鐘を鳴らす「炭鉱のカナリア」として扱われるようになってしまった所以です。


生物多様性が人間にとってどれほど重要か、100回説かれるよりも、双子たちの仲間が死に絶えた世界を想像するほうが胸が塞がる思いがします。
わたしのあたまがわるいからか。

一歳児の双子

拙ブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。
経営管理課の樋泉です。
そろそろ死兆星が見えそうです。ゆっくり双子を撮る時間がありません。


皆さま、新デザインの円山動物園年間パスポートのご購入はお済みでしょうか。

写真としては失敗作かもしれませんが、被写体が非常に愛くるしいのでご容赦ください。
こちらは、円山動物園チケット売り場のほか、セブンイレブン円山動物園店でもお買い求めいただけます。
2回で元が取れてしまう格安年間パスポート(¥1,000)を手に入れて、動物園へ足繁く通うことを強くおすすめします。
日々の雑事を忘れてのんびり過ごせますよ。
お気に入りの動物も見つかるはずです。


さて、私には2つ違いの姉がいます。
ツヨシ、ピリカ、双子さんの性格がそれぞれ違うように、姉と私も全く気性の異なる姉妹です。
姉がポジティブ、妹がネガティブ。
姉がアクティブ、妹がインビジブル(存在感的に)。

その姉が、先月仕事でウィーンに行きました。

オーストリアのウィーンのシェーンブルン動物園といえば、現存する最古の動物園であり、2007年11月生まれの双子のホッキョクグマがいるところです。
うちの双子の一歳年上ですね。

・ シェーンブルンの双子誕生時のニュース

・ 双子のお披露目の際のニュース
リンク先の写真が可愛いのでぜひご覧ください。
双子おなじみの、後ろ足で立って向かい合うポーズも見られます。
真っ白ですね。
彼らの毛の白さに嫉妬なんてしていませんよ。
毛頭していません。

姉がシェーンブルン動物園で撮った写真のデータをくれたので、ここに載せますね。


なんなのかさっぱりわかりませんが素敵です。


母熊オリンカさんと双子。


起きているのがオリンカさん。寝ているのが子供たち。


遠目だと母子の違いがよくわかりません。知ってはいたけどやはりホッキョクグマの一歳児は大きいです。


大きくてもまだ幼い体つきです。


「入れろ」は万国共通?空腹ですか?






結局なにが言いたいかというと、私には海外出張の機会なんて一生訪れないぞ姉め、そして、ホッキョクグマの双子はすぐに大きくなるので、赤ちゃんのうちにたくさん見ておいたほうがいい、という2点です。


一歳児の双子もまだまだ愛らしいですし、私はそもそも大人のオスのホッキョクグマが好きなのですが、赤ちゃんはとても貴重な存在です。
当園は、ホッキョクグマの繁殖の基地を目指していますが、正直なところ、次に赤ちゃんの姿を拝める機会が来るかどうかなんて、わからないのです。


それほどホッキョクグマの繁殖は難しいのです。


それはさておき、オリンカさんと比べるとララは童顔ですね。




週末はぜひ円山動物園へお越し下さい。

姉の仕事ブログ↓
http://sapporo.100miles.jp/mocas/
写真と引き換えにリンクするよう脅されました。

だって



落ち着いたらちゃんと書きます。

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