札幌100マイル

札幌彫刻美術館日記-彫美家の日々

札幌宮の森にある小さな美術館の日常を学芸員がお伝えします。

『展覧会・イベントのこと』カテゴリーの投稿一覧

西野康造彫刻展、明日からです。

こんばんは!
台風一過で、今日の札幌はおだやかな気持ちのよいお天気でした。

「西野康造彫刻展-風の形象、空の記憶」の
展示作業が無事に終了し、明日のオープンを待つのみとなりました。

西野さんの金属による繊細な彫刻は、
スケールこそ大きいけれど、存在を強く主張するのではなく、
そのなかにたっぷり空間を含んで、静かに呼吸しているようです。
何時間でもぼーっと見ていられそうな魅力があります。
たまにはだまってぼんやりしていたいなぁ...という方にはとてもおすすめ。


設営風景を少しだけご紹介。
(もったいないので作品全体はお見せしません!)






どんな展示になったのか、
ぜひとも実際にご覧になってほしいです。
ご来場をお待ちしています!

第15回本郷新賞受賞記念
西野康造彫刻展―風の形象、空の記憶
会期:2011年9月24日(土)~11月13日(日)
開館時間 10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日 月曜日(ただし月曜祝日の場合は翌火曜日)
観覧料 一般500(400)円、高大生300(250)円、65歳以上400(320)円
※この料金で、隣接する記念館にもご入館いただけます。ぜひ両館あわせてご覧ください。

主催:本郷新記念札幌彫刻美術館
後援:札幌市、北海道教育委員会、札幌市教育委員会

 本郷新記念札幌彫刻美術館では、戦後日本の野外彫刻を牽引した
本郷新の功績を記念し、昭和58年度以来隔年で日本国内の公共空間における
優れた彫刻作品に本郷新賞を贈ってきました。
第15回目となる今回は、今年4月に札幌市にオープンした
創成川公園のアートワークのひとつである《スノーリング》が本賞を受賞しました。
 これを記念し、作者である西野康造の展覧会を開催します。
西野はステンレス、アルミニウム、鉄、チタンなど金属をおもな素材に、
早くからスケールの大きな野外彫刻に取り組んできました。
移ろいゆく自然の事象をテーマに、卓越した技術で無数の金属線を
複雑に構成したその作品は、軽やかで繊細な佇まいで空間にひっそりと息づきます。
本展では、《空の記憶》(第32回中原悌二郎賞優秀賞受賞作)をはじめとする
西野の彫刻作品を展示するとともに、《スノーリング》の制作背景を紹介します。

●西野康造 Kozo NISHINO 
1951年兵庫県に生まれる。1977年京都市立芸術大学彫刻専攻科修了。
1978年から79年にかけてヨーロッパ、北アフリカ、中近東、アジアの遺跡を訪問し、
いにしえの人々の宇宙観、自然観から多くのインスピレーションを得る。
帰国後、金属素材を用いて本格的な創作活動を開始。
野外彫刻を手がけ、公共空間における作品設置も多い。
現在、国内にとどまらず海外にも活躍の場を広げている。
京都府亀岡市在住。


【関連事業】
◎学芸員によるギャラリー・トーク
西野康造彫刻展(本館)と本郷新記念館の見どころを学芸員が解説します。
日時:10月8日(土)、10月22日(土)各回14:00~14:45
解説:樋泉綾子(本郷新記念札幌彫刻美術館 学芸員)
※予約不要、要展覧会観覧券。

展覧会いろいろのお知らせ

おひさしぶりです!
今日から9月だというのに暑いですね。
空は見事な快晴です。

開催中の「具象彫刻30人展-北の作家たち-」は
残すところあと4日となりました。
現在北海道で活躍中の30作家の多彩な仕事が一堂に見られる機会です。
9月4日(日)まで、ぜひぜひお越しくださいませ!


「具象彫刻30人展」のあとはちょっと展示替え休館をいただいて、
「甲斐野弘幸・幸子 二人展」を開催します。
札幌在住の甲斐野弘幸さんの平面、市子さんのレリーフ合わせて約40点が展示されます。

甲斐野弘幸・市子 二人展
会 期:2011年9月7日(水)~9月18日(日)
開館時間:午前10時~午後5時(最終日は午後3時まで)
休館日:月曜日
観覧料:無料
※ただし、記念館をご覧いただく場合は
一般200(150)円、65歳以上150(120)円、高大生100(50円)
の観覧料がかかります。( )内は10名以上の団体料金です。


↓展覧会DM
kainoDM



そしてその次には、
「第15回本郷新賞受賞記念 西野康造彫刻展-風の形象、空の記憶」
を開催します。
本郷新賞とは、戦後日本の野外彫刻を牽引した彫刻家・本郷新の功績を記念して、
当館が2年にいちど、国内の公共空間における優れた彫刻作品にお贈りしてきた賞です。
(詳しくはこちら→http://www.hongoshin-smos.jp/hongoshinsyo/list.html
第15回目となる今年、この本郷新賞を受賞したのが、
創成川公園のアートワークのひとつ、西野康造氏の《スノーリング》です。


テレビ塔の東側、創成川に架かった白いリングが《スノーリング》です。
彫刻作品ですが、橋として渡ることができます。
スノーリング3



上から見るとこんな感じです。
河岸に降りていく階段も作品と調和するようにデザインされています。
スノーリング1



別に対岸に行く用事がなくても、ついつい渡りたくなってしまう橋。
意外に幅がせまいので、すれ違う人同士の小さな会話が生まれたりも。
ベンチになったところにちょっと座ってひと休みするのもいいですよ。
缶ジュース(ビールでもよし)を置くのにぴったりのくぼみもあったりします。
創成川公園を歩くときの、おすすめの寄り道スポットです。
スノーリング2

(《スノーリング》撮影:前澤良彰)


そういうわけで、《スノーリング》を制作した西野康造さんの展覧会を9月24日から開催します。

はい、チラシをどうぞ!



この翼の作品は代表的な仕事のひとつですが、
西野さんはおもにこのような無数の金属線を使った繊細な彫刻を手掛けてきました。
西野さんの彫刻は、スケールは大きいけれども、空間にひっそり溶け込み、
少しの空気の流れに反応してゆっくりと優美に動きます。

今回の展覧会ではそうした西野さんの金属彫刻を中心に紹介します。
現在鋭意準備中です。ぜひご期待ください!

初日にはアーティスト・トークもあります。
国内だけでなく、海外でも活躍中の西野さん、
現在進めている仕事についてなど、興味深いお話を伺えそうです。
関心のある方はぜひお早めにご予約を!

◎アーティスト・トーク
西野康造氏をお迎えし、《スノーリング》の制作背景や近年取り組んでいる作品についてお話を伺います。
日時:9月24日(土)15:00~16:00
会場:本郷新記念札幌彫刻美術館 本館
定員:30名(電話予約制、先着順)
※9月1日(木)より予約受付(TEL 011-642-5709/受付時間 9:30~17:00)
※要展覧会観覧券。



ほかにも関連事業がありますので、お楽しみに。
ひとまずチラシ裏もどうぞ!





担当者としてもとても楽しみな展覧会です。
みなさんにもぜひぜひご覧いただきたいです。


ひさびさに記事を書いたら、ちょっと長くなってしまいました。
読んでくださってありがとうございます。


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ギャラリー・ツアーのお知らせ

おひさしぶりです!

あっというまに8月がやってきました。
今日は北海道とは思われぬ蒸し暑い一日でした。
でも北海道の夏はお盆まで、この暑さも楽しまなければーと思う日々です。

彫美ではただいま「具象彫刻30人展」を開催中です。
明日は展覧会関連イベントのギャラリー・ツアーがあります。
展示室のなかで作家さんに自分の作品についてお話していただくという企画です。

作品はひとりでじっくり鑑賞するのももちろんいいものですが、
作家の想いやちょっとした制作秘話などを聞いてみると、
親近感がわいたり、驚きがあったり、楽しい鑑賞ができるのではないかなと思います。

明日お話いただく作家は下記の8人です。

池田祐太、板本伸雄、伊藤幸子、佐藤一明、
椎名澄子、引山絵里、向川未桜、森川ヒロシ

今頃みなさんキンチョウされていると思いますが、
乞うご期待です。


写真は前回ギャラリー・ツアーの様子。
こんな雰囲気でお話しを伺っています。

中央のネクタイの方が作家の柿崎さん。ガラスの作家です。
文学作品の一節からイマジネーションをふくらませて制作すると話してくださいました。




小野寺紀子さん。テラコッタ作品の制作プロセスを丁寧にお話してくださいました。
時間と労力をかけて少しずつ望むかたちをつくりあげていく仕事にあらためて感心。



予約も必要ありませんので、お気軽にお越しくださいね。
涼しい美術館でお待ちしています!



◎ギャラリー・ツアー
展示室をめぐりながら、出品作家(各回数名)が順番に自作についてお話しします。

8月6日(土)14:00~15:00
池田祐太、板本伸雄、伊藤幸子、佐藤一明、
椎名澄子、引山絵里、向川未桜、森川ヒロシ

8月20日(土)14:00~15:00
秋山知子、岡本空、桂充子、川上加奈、
川上勉、鴻上宏子、佐藤雅奉、鈴木吾郎


★展覧会詳細は美術館ホームページからどうぞ。
★最新情報はTwitterからどうぞ。

明日から「具象彫刻30人展」が始まります。

こんにちは!

「抽象彫刻30人展」が10日に無事終了しました。
のべ2,313人の方がご来場くださり、うれしいご感想もたくさんいただきました。
足を運んでくださったみなさま、ご協力をいただいたみなさま、
そして出品作家のみなさま、本当にありがとうございました。

個人的には、この美術館で担当するはじめての展覧会でしたので、
無事に会期を終えることができてほっとしています。

さてさて、次回は明日から、「具象彫刻30人展」がはじまります。
おととい美術館に作品が続々と運び込まれ、
作家のみなさんとあれこれ試行錯誤しつつ、30点の作品を展示しました。
今は明日のオープンに向けて最終準備をしています。

人体や動物、あるいは架空のいきもの、意外なモノまで...
今回もいろいろな表現を楽しむことができます。
一点一点、じっくりご覧いただきたいなと思っています。

明日は出品作家のみなさんが作品についてお話する
ギャラリー・ツアーもあります。
ぜひお気軽にご参加ください!




本郷新記念札幌彫刻美術館開館30周年記念
「具象彫刻30人展-北の作家たち-」
会 期:2011年7月16日(土)~9月4日(日)
開館時間:午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日:月曜日
観覧料:一般300(250)円、高校・大学生200(100)円、65歳以上250(200)円、小中学生無料
※()内は10名以上の団体
※この料金で、隣接する記念館にもご入館いただけます。ぜひ両館あわせてご覧ください。

主催:本郷新記念札幌彫刻美術館(札幌市芸術文化財団)
後援:北海道教育委員会、札幌市、札幌市教育委員会



本郷新記念札幌彫刻美術館は、今年開館30周年を迎えることを記念し、
北海道における彫刻・立体表現の現況を紹介する展覧会を開催いたします。
本展では、「抽象彫刻30人展」に続くその第二弾として、
北海道を拠点に活躍中の30作家による具象表現をご紹介します。
人物や動物をモティーフに、詩情や物語性、ときにユーモアを湛えた
多彩な作品群をご堪能ください。

[出品作家]
秋山知子、池田祐太、板本伸雄、伊藤幸子、伊藤寿朗、今谷孝、岡本空、
小野寺紀子、柿崎均、桂充子、川上加奈、川上勉、川名義美、鴻上宏子、
佐藤一明、佐藤志帆、佐藤雅奉、椎名澄子、鈴木吾郎、田中隆行、内藤満美、
中村和雄、引山絵里、丸岡哲也、丸山恭子、水谷のぼる、水野智吉、向川未桜、
村山由布、森川ヒロシ


[関連イベント]
◎ギャラリー・ツアー
展示室をめぐりながら、出品作家(各回数名)が順番に自作についてお話しします。

(1)7月16日(土)14:00~15:00
伊藤寿朗、今谷孝、小野寺紀子、柿崎均、川名義美、内藤満美、丸山恭子
  
(2)8月6日(土)14:00~15:00
池田祐太、板本伸雄、伊藤幸子、佐藤一明、椎名澄子、引山絵里、
向川未桜、森川ヒロシ

(3)8月20日(土)14:00~15:00
秋山知子、岡本空、桂充子、川上加奈、川上勉、鴻上宏子、
佐藤雅奉、鈴木吾郎

※予約は不要です。直接会場にお越しください。当日有効の展覧会観覧券が必要です。


◎講演会「佐藤忠良氏を偲んで」
出品作家の鈴木吾郎氏が、親交の深かった彫刻家・佐藤忠良氏(1912-2011)
とのエピソードを、スライドを使ってお話しします。

日 時:7月23日(土)14:00~15:00
会 場:本郷新記念札幌彫刻美術館 本館 研修室
定 員:30名(電話予約、先着順)
  ※7月6日(水)より予約受付(TEL 011-642-5709 受付時間9:30-17:00)

「抽象彫刻30人展」今日と明日で終了です!

こんにちは!
今日の札幌は蒸し暑いです。
黙っていても顔がテカテカしてきます。

開催中の「抽象彫刻30人展」、
早いもので会期は今日と明日を残すのみとなりました。

そんなクライマックス感でいっぱいの彫美、
ご近所の札幌宮の森美術館さんとの相互割引をはじめました。
同館では今、コレクション展を開催中です。
クリストとジャンヌ=クロード、榎忠、ヤノベケンジなど、
現代アートファンなら見ておきたい作家の作品がずらり。

せっかくなので、ふたつの美術館をはしごして、
美術三昧の一日を過ごしてみてはいかがでしょうか。

両館の距離は徒歩10分弱。
車なら一瞬です。どちらも無料駐車場あり。
ぜひに!






Twitterにて日々マメマメしくつぶやき中です★

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