札幌100マイル

札幌彫刻美術館日記-彫美家の日々

札幌宮の森にある小さな美術館の日常を学芸員がお伝えします。

2012年06月 の投稿一覧

明日はサンクスデー

こんばんは!

なんだか急に夏がやってきましたね。
当館の31回目のお誕生日である本日は、
ここでもお知らせしたバスツアー「石狩 初夏の旅」にでかけてまいりました。

太陽がさんさんと照りつけるなか、
参加者のみなさまと、ゲストの本郷弦さんと、
石狩浜の本郷新による開拓者慰霊碑「石狩-無辜の民」を訪れ、
モエレ沼公園の「海の噴水」など堪能してきましたよ。
大迫力でございました。


そして明日はサンクスデーです。
日頃当館に親しんでくださっているみなさまに感謝の気持ちを込めて、
明日は本館・記念館ともに無料でご入館いただけます!
ぜひこの機会にご来館ください。
はじめての方ももちろん大歓迎です!





本館では「となりのひと」展まだまだ開催中!
「となりのひと」展Facebookページ

おでかけの際は「円山・宮の森散策マップ」もご利用くださいませ!
 美術館周辺のおすすめ情報満載でございます。
「円山・宮の森散策マップ」Facebookページ

アーティストトークのお知らせ

こんにちは!

本日はあさって16日(土)に開催される
「となりのひと」展の関連イベント、
アーティストトークのお知らせです。

4名の出品作家に、「となりのひと」というテーマのもとで
出品いただいた今回の作品についてのお話をうかがいます。
今回お話いただく方々の作品についてちょっとご紹介。



鴻上宏子さんは、石膏を素材にした男女一対のレリーフ状の彫刻と
子どもの半身像を組み合わせ、
家族のイメージがぼんやりと浮かび上がる幻想的な世界を作りました。


小林麻美さんは、「窓」をモティーフにした新作の大きな絵画と、
電車のなかで出会った人の記憶を描いた小品を出品。
「見る」ことと「見られる」ことが画面のなかに同居する、
絵画の不思議に引き込まれる作品です。


冨田哲司さんは、YKK5号のジッパーのついた服を一般から募集して
つなげるプロジェクトを展開中。
ほんのささやかなきっかけで
他人同士がつながることのできる可能性を見せてくれます。
会期中も会場内にどんどん服は増殖中。
詳しくはこちら⇒Zip Up Us Art Project
★冨田さんのプロジェクトに参加される方は、本展の入場が無料になります。
受付でお申し出ください。




野又圭司さんは、社会的なテーマを扱うことの多い作家。
今回は「孤立死」を題材に、
展示室のなかにセメントによる重厚な集合住宅を出現させました。
壁一枚隔てた隣人に声が届かない孤独に、
背筋の冷える思いがします。


今回は以上の作家から直接お話を聞くことのできるよい機会!
ぜひお気軽にご参加ください。




アーティストトーク「となりのひとの話」

担当学芸員が聞き役をつとめながら、
「となりのひと」展出品作家4名が自作についてお話しします。

日 時:2012年6月16日(土)14:00~15:00(予約不要、要展覧会観覧券)

参加作家:鴻上宏子、小林麻美、冨田哲司、野又圭司



展覧会のFacebookページでも、
本展にまつわるいろいろを発信中。
Facebookユーザーでなくてもご覧いただけます。
ぜひのぞいてみてください。


こちらの写真は現在編集中の本展図録の校正刷り。
よい感じの本になりそうです!
7月1日発売予定。
窓口で予約も受付中です。


バスツアーのお知らせその2「夏の美術館バスツアー」

本日ふたつめのお知らせです。

真夏に開催の、札幌彫刻美術館と札幌芸術の森をめぐるバスツアーです。
美術鑑賞とたっぷりの緑をお楽しみください。


【宮の森~芸術の森】夏の美術館バスツアー

日 時:2012年7月20日(金)9:45~16:15(札幌市役所前集合、解散)
定 員:30名
参加費:2,500円(美術館観覧料、昼食代込み)
申 込:6月20日(水)9:30より電話受付開始(彫刻美術館 TEL 011-642-5709)
※9:30より前にはお電話を受けられませんのでご注意願います

【行程】
札幌市役所前出発
  ↓
本郷新記念札幌彫刻美術館見学(「となりのひと」展、記念館常設展示)
  ↓
札幌芸術の森レストランにて昼食
  ↓
札幌芸術の森野外美術館見学
  ↓
札幌芸術の森美術館見学(福田繁雄大回顧展)
  ↓
札幌市役所前到着、解散


旅は札幌彫刻美術館の「となりのひと」展からスタート。
写真は佐竹真紀さんの映像作品《暮らしあと》のワンシーン。
何気ない家族のふれあいの断片が心に沁みる作品です。




おとなりの記念館にて本郷新作品を鑑賞。
2階窓からの眺めもおすすめです。
記念館




そしてバスは札幌芸術の森へ。
レストランでの昼食のあとは、野外美術館にて彫刻と緑を堪能。
ボランティアスタッフによる易しい作品解説があります。
写真に写っている赤い作品は内田晴之《異・空間》。
(札幌芸術の森管理課Sさんによる素敵な写真を拝借)
野外美術館




そのあとは札幌芸術の森美術館にて「福田繁雄大回顧展」を。
錯覚や錯視など視覚トリックを応用した作品で知られる
世界的なグラフィックデザイナー福田繁雄(1932-2009)の仕事を
平面約200点、立体約100点で振り返るスケールの大きな回顧展です。
福田繁雄展



野外美術館にも福田繁雄の作品《椅子になって休もう》がありますよ。
一緒に座って記念撮影もお忘れなく。
椅子になって休もうよ





という充実の夏の旅となっております。
帰りのバスではみなさん熟睡かもしれないですね。

彫美も芸術の森もちょっと不便な場所にあるので、
これまで訪れる機会を逃していた方、
美術と自然を満喫したい方におすすめです。

平日なので、混雑も少なくゆったり楽しめます。
お休みをとって参加、というのもたまにはよいのでは。

ご参加お待ちしております!

バスツアーのお知らせその1「石狩 初夏の旅 」

おはようございます!
初夏の日曜日、みなさまいかがお過ごしですか。
彫美は今日もさきほど開館いたしました。

本日はバスツアーのお知らせを2本アップします。

ひとつめは「石狩 初夏の旅」
石狩浜にある本郷新が手がけた開拓者慰霊碑「石狩-無辜の民」を
訪ねる毎年恒例のツアーです。


「石狩 初夏の旅」
日 時:2012年6月29日(金)9:00~15:20(札幌市役所前集合、解散)
定 員:30名
参加費:3,000円(美術館観覧料、昼食代込み)
申 込:6月14日(木)9:30より電話受付開始(TEL 011-642-5709)
※9:30より前にはお電話をうけられませんので、ご注意願います。
ゲスト:本郷 弦 氏(彫刻家本郷新の孫、俳優)

【行程】
札幌市役所前出発
  ↓
本郷新記念札幌彫刻美術館見学(「となりのひと」展、記念館常設展示)
  ↓
石狩浜にて開拓者慰霊碑《石狩-無辜の民》を見学、献花
  ↓
サーモンファクトリー(佐藤水産)にて休憩
  ↓
モエレ沼公園にて昼食(お弁当)
  ↓
モエレ沼公園見学(海の噴水)
  ↓
札幌市役所到着、解散



まず札幌彫刻美術館では、昨日の記事でお伝えした
「となりのひと」展を本館にてご覧いただきます。




そのあと記念館では常設展示を。
本郷新のスケールの大きな野外彫刻の石膏原型や
ブロンズの代表作などをご覧ください。




それから一路石狩へ。
ハマナスの咲く石狩浜に佇む開拓者慰霊碑「石狩-無辜の民」を鑑賞。
ここには本郷新の遺骨の一部もおさめられています。




そしてモエレ沼公園へ。
ピクニック気分でお弁当のあとは、自由散策。


(モエレ沼公園HPより画像転載)



海の噴水の40分間フルプログラムも楽しめます。


(モエレ沼公園HPより画像転載)




という初夏満喫のツア―です。

また、今回ゲストとして同行される本郷弦さんは、
本郷新のお孫さんであり、仲代達矢氏率いる無名塾の俳優として活躍されています。
道中、祖父本郷新の思い出話などお聞かせいただきます。


それでは、みなさまのご参加をお待ちしております!


「となりのひと」展、はじまっています。

おひさしぶりです!
札幌は1年で最も気持ちのよい季節ですね。
今日はちょっと涼しいですけど、風の音がさわやかです。


彫美では、6月2日(土)より
「New Eyes 2012 となりのひと Art about our neighbor」展
がはじまっております。




私たちにとっての「となりのひと」をテーマに、
他者との距離、他者へのまなざしについての作品をご紹介する美術展です。

出品作家は下記のとおり。

鴻上宏子(彫刻)
小林麻美(絵画)
佐竹真紀(映像)
冨田哲司(プロジェクト)
野又圭司(立体)
村山由布(彫刻)
本郷 新(彫刻)

人と人とのつながりにほっとしたり、
となりにいるのにふれあうことのできない孤独にぞくっとしたり。
出品作家それぞれが表現する「となりのひと」のかたちを見ることができます。
じぶんにとっての「となりのひと」に、
会場を訪れた方それぞれが思いを馳せていただけたら、と思っています。


展覧会情報をお伝えするFacebookページもつくってみました。
本展にまつわるさまざまなニュースをお伝えしておりますので、
ぜひのぞいてみてくださいね。
Facebookユーザーでなくてもご覧いただけます。


会期中は関連イベントもいくつか予定しておりますので、
ぜひぜひご来場くださいませ!
心よりお待ちしております。

New Eyes 2012
となりのひと Art about our neighbor

会 期 2012年6月2日(土)~8月26日(日)
開館時間 10:00~17:00(入館は16:30まで)
★7月13日(金)は20:00まで開館(入館は19:30)
休館日 月曜日※ただし7月16日(月)は開館し、7月17日(火)休館
観覧料 一般500(400)円、65歳以上400(320)円、高校・大学生300(250)円、中学生以下無料 
※( )内は10名以上の団体料金。
★6月30日(土)はサンクスデーにつき入館無料


New Eyes(ニュー・アイズ)は、この北国から優れた作家が育つことを願っていた本郷新の思いを受け、当館が隔年で開催してきた「北の彫刻展」を継承する新シリーズ展です。
本展では、彫刻・立体表現を中心に、我々をとりまく世界を見つめる作家たちの新鮮な目を、今日的テーマのもとに紹介します。

第1回目のテーマは、「となりのひと」。私たちのとなりには、家族や友人、あるいは見知らぬ人がいます。すぐそばにいても、とらえがたく感じたり、離れていても、近くにいるような親しさを覚えたり―人と人との心的な距離は、物理的距離とは関係なく移ろっています。

近年のソーシャルメディアの発達によって、その距離はますます盛んに伸び縮みしているようです。あるいはあの震災後、多くの人が傷ついた人々のことを思い、しかし彼らとの距離を測りかねてきたのではないでしょうか。

本展では、本郷新と北海道を拠点に活動する6人の作家による、他者との距離、他者へのまなざしについての作品を展覧します。
私たちにとっての「となりのひと」に、あらためて思いを馳せる展覧会です。


【出品作家】
鴻上宏子 Hiroko Kogami
1967年夕張市生まれ、江別市在住。
石膏を素材に、深遠な存在感の漂う人体像を手がける。

小林麻美 Asami Kobayashi
1980年札幌市生まれ、札幌市在住。
日常風景に向き合い、個人の知覚の絵画化に取り組む。
http://www.kobayashi-asami.com/

佐竹真紀 Maki Satake
1980年豊頃町生まれ、ケルン在住。
家族を題材に、「記録」と「記憶」の狭間を探究する写真アニメーションを制作。
http://www.makisatake.com/

冨田哲司 Tetsushi Tomita
1977年札幌市生まれ、札幌市在住。
写真、映像、立体など多様な手法により、社会批評的作品を制作。
http://www.tetsushitomita.com/art/
Zip Us Up Art Project 
★作品展示に使用する服を募集しています。

野又圭司 Keiji Nomata
1963年函館市生まれ、岩見沢市在住。
現代社会への批判的視点による精巧な作品を展開。

村山由布 Yu Murayama
1977年帯広市生まれ、鷹栖町在住。
人の心のありようを異形の姿で表現した彫刻作品を手がける。

本郷 新 Shin Hongo
1905年札幌市生まれ、1980年没。
力強い生命感に満ちた人体彫刻により、戦後日本の具象彫刻を牽引。


【関連事業】
●アーティストトーク「となりのひとの話」
出品作家が自作についてお話します。
日時 2012年6月16日(土)14:00~15:00
※予約不要、要展覧会観覧券

●サンクスデー
日頃美術館を訪れてくださっている皆様への感謝を込めて、
6月30日(土)は本館、記念館とも入館料が無料になります。


●ナイトミュージアム
20時まで開館延長。静かな夜の美術館でごゆっくりお過ごしください。
「カルチャーナイト」参加企画。
日時 2012年7月13日(金)午後5時~午後8時(入館は午後)

★同日18:30からは学芸員によるギャラリートークを実施。
本展および記念館の展示をご案内します(予約不要、要展覧会観覧券)。


●いちにちカフェ
美術館の中に小さなカフェが登場。
展覧会を観たあとは、ドリンクを片手におしゃべりを。
日時 2012年7月28日(土)11:00~16:30


主催:本郷新記念札幌彫刻美術館(札幌市芸術文化財団)
後援:北海道、札幌市、札幌市教育委員会

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