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道民のための 「金融リテラシー向上講座」

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『金融全般』カテゴリーの投稿一覧

金融全般⑦:「投資から逃れられないなら、楽しもう」

こんにちは。

浜本です。

金融全般の第7回は、「投資から逃れられないなら、楽しもう」と題して、書いてまいります。

私は、投資は日本の人たち全員に取り組んでほしいと思っております。

その理由は後ほど書かせていただくことにしますが、そういう風に人様に勧めさせていただきますと、必ず、

「いえいえ、私に投資なんて関係ないですから、一切やりません」

と、お話を聞いてくれずに、自らを投資の世界から遮断してしまう方が良くいらっしゃいます。

表向きはそうお話しされていて、実はしっかりとお勉強されていらっしゃるのならば、それでよろしいのですが、本当に一切投資の世界から関わりを持たないようにしているのであれば、それは大きな間違いであると言わざるを得ません。

なぜでしょうか?

それは、私たちの生活から「投資」を切り離して考えることは出来ないからです。

「なぜ?」

と思われる方も多いかと思います。

でも、考えてみてください。

皆様は、自営業、サラリーマンなど、いろんな形態でお仕事をされて収入を得ていらっしゃるわけですが、毎月必ずかけているものがありますね。

そうです。年金です。

年金制度は、国民年金、厚生年金に限らず、皆様から毎月積み立てられている大事な資産を、年金を支給される時が来るまで、専門家によって大事に運用されています。

昨今、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が株式の組入比率を上げるというようなことがニュースになっておりましたが、皆様の大事な年金の原資は、債券や株式、短期資金や、商品、不動産など、国内外を問わず、投資され、長期的な資産増加を目指して運用されています。

つまり、皆さんは、ご自身の意志に関係なく、大事な資産を投資していることになるのです。

だとしたら、皆さんの大事な未来のお金が投資されているのですから、無関心を装っていてもダメです。

もっと、積極的に投資の世界をのぞいて、年金資金の在り方について、意見を言ってみたり、年金だけに頼らずに自らも投資することによって、至急荒れる年金以外の収益や資産を構築するということも取り組んでいったらよろしいと思います。

第5回の記事でも書かせていただきましたが、投資は、実はそんなに難しく考える必要はありません。

誰もが自動車運転免許を取得できるように、誰でも投資のコツを覚えることが出来るのです。

ただ、その学校がなかったのです。

投資をすると、自らの欲望というものが台頭してきてしまいます。

投資活動は、本来はグループとか仲間内でやるものではなく、大事な資産をどうするかを決定することなので、自分自身で行うものです。

それは、やり方によって、人とコミュニケーションをとりながらすることも最近では可能になりましたが、基本は一人でやるものなのです。

そうすると、自動車の運転と同じで、密室で一人になりますと、人間はエゴが出てきやすくなります。

ego

どんな人格者でも、エゴに支配されることになります。

人の道の修行では、エゴから解脱することを目指します。

しかし、修行と違うところがあります。

修行をしようと思ったとき、人は神妙な心持ちで修行場に入ります。

そうすると、普段はエゴに支配されているのに、その修行場ではエゴがどこに行ったのかわからなくなるのです。

一方、投資をしようとするときは、前提として「儲けたい」という欲望(=エゴ)があります。

しかし、エゴに支配されてしまっては冷静な判断が出来ないので、教わった通りに投資をすることはできません。

自動車にたとえるならば、交通ルールを破って、独りよがりの運転をすることに相当します。

すると当然、事故にあったり、危ない目にあったりするのです。

投資においては、それから離れようというエゴが目の前に見えてくれているので、相手をしやすいのです。

つまりエゴからの解脱が、投資を通じては、他の修行をするよりも早くできるのではないかというのが私の仮説です。

ですから、現在、日本ではあまりおなじみではない「投資」というもののコツを多くの人たちに知っていただき、あとは自分磨きの場として多くの人に慣れ親しんでいただきたいと思っております。

私の投資に対するモットーは、

「資産形成しながら、人格形成につながる」

というものです。

皆様も是非とも投資を学んでいただきたいと思います。

浜本 学泰

金融全般⑥:「金融市場における常識」

こんにちは。

浜本です。

金融全般に関する第5回目は、「金融市場における常識」ということで、今の金融市場で信じられている常識のおかしさについて、お話ししてまいりたいと思います。

皆さんもよく耳にしませんか?

投資は長期でやるほどリスクが少ない

とか、

ドルコスト平均法という固定金額を毎月固定などで買い続ける戦略は、結果的に安く買えることになり優位性が高い。

という金融市場における常識です。

これには、大きな問題を潜んでいるのです。

実は、現在まで金融市場で使われている市場の考え方の一つに「モダンポートフォリオ理論」というものがあります。

modernport

難しい話は割愛しまして、要は、

経済は右肩上がりで成長する前提の上ですべての手法なり論理が展開されている。

という問題点です。

基本的に経済は、成長を前提にお話をされます。

それは、どうしてか?

現在の経済理論を構築している欧米の国々の前提が、「成長ありき」だからです。

例えばアメリカ政府は、財政支出をしようと思ったらどうするかと言えば、政府にはお金がないので、お金を調達する手段は2つです。

・国債を発行する。
・FRBから借り入れる

つまり、政府が何かしようとしたときには、必ずそのお金には金利が発生する仕組みとなっています。

ですから、アメリカ政府は、何が何でも経済を成長させていかないとお金が回っていかないようになっているのです。

そのために、世界各地で様々な取り組みをされていらっしゃるし、移民なども積極的に受け入れて経済の成長を第一義としています。

そういう流れの中で、「経済は成長する前提」として、今の金融市場は理論建がなされております。

しかし、経済が成長するかどうかの大きな要因の一つに、「人口問題」があります。

「人口が増えるから経済活動が活発化して成長する」のです。

本来はこの通りなのですが、世界の先進国はあの手この手で経済成長をさせようと躍起になっているのが現状です。

私たちの日本を考えてみると、アメリカからかなりの干渉を受けているので、やはり「成長ありき」の政府運営が求められます。

しかし、日本は人口減少の流れに入り、今後も人口は減り続けていく見通しとなっています。

人口が縮小すれば、それを支える経済も小さくてよいはずなのですが、世界の経済の常識が「成長ありき」ですから、マイナス成長をしようものなら、「劣等国」との烙印を押されることになります。

しかし、本当は、人口動態にあった経済規模があれば人々の生活は回るので、仮に今の経済規模を維持できするだけでも十分なはずなのです。

現実はそうではありません。

それも、ある支配層が構築した仕組みの上にいる私たちが持っている「思い込み」の一つです。

その経済の前提の上に、金融理論も構築されておりますので、あくまでも「右肩上がりの経済」が大前提としてあります。

ですから、前述したとおり、

・投資は長期でやる方がリスクが軽減される。
・ドルコスト平均法は、長期で見ると買いコストが安くなるので有利である。

ということが言われるのです。

そうですね?

長期的に見て経済が右肩上がりで行くならば、短期的に多少の変動があったとしても、将来的には価格は上昇する可能性が高いから、上記のように言えるわけです。

しかし、現在の日本は人口減少社会です。

さらに、経済成長ありきのアメリカなどが海外で行っている戦略にも、相当無理が見えてくるようになってきました。

そう考えますと、私たちの大切な資金を運用するのに、「右肩上がりの経済前提」で考えてしまうと大きな落とし穴にはまってしまう可能性が高くなったのです。

長期的な未来を予想することは、誰にもできることではないと思います。

その前提で、私たちの大切なお金を長期投資に突っ込んでもよいのかということを、今一度私たちは考えなくてはいけません。

もちろん、長期投資を否定するものではありません。

金融市場の大前提を忘れてはいけないということなのです。

長期が見通せないなら、短期で利益を積み上げていけばよい。
長期で成長している市場であれば、経済原理が成り立つなら長期投資も可能

など、いろんな考え方が出来るということなのです。

自らの大切なお金のことです。

無関心や、ただ単に世間で言われていることを鵜呑みにすることなく、情勢を正しく判断して、賢く自分のお金を投資していきたいものです。

本日は金融市場で、信じられている大前提について考えてみました。

ご参考になれば幸いです。

浜本学泰

金融全般⑤:「金融取引のイメージを覆す」

こんにちは。

浜本です。

金融全般の第5回は、「金融取引のイメージを覆す」と題して、書いてまいりたいと思います。

第4回のところで、私は金融取引を「自動車の運転に例えます」と書かせていただきました。

どういうことかと申し上げます。

今、日本にいらっしゃる多くの人たちが、自動車普通免許を取得され、自動車を運転することが出来ます。

自動車教習所に通って、学科と技能講習をみっちりと短くても1か月間は学び、運転技術を身につけられたからです。

でも、よく考えてみてください。

自動車を運転できる人で、以下の疑問に明確に答えられる人は何人いらっしゃるでしょうか?

なぜ、自動車のエンジンが動くのか?
なぜ、アクセルを踏んだら走るのか?
なぜ、ブレーキを踏むと止まるのか?
なぜ、ハンドルを切ると曲がるのか?

いかがでしょうか?

少なくても、私はわかりません(笑)。

多くの方がわからないのではないでしょうか?

それでも、毎日事故を起こさずに運転できているわけです。

金融取引も全く同じなのです。

金融や経済の仕組みを全部知らないといけないと人々は思っています。

その勉強が大変そうとか、難しそうとか思い、金融取引をすることを敬遠します。

そういう人が多いのです。

でも、よく考えたら、自動車の運転を覚えるのも相当大変なことですよ。

でも、自動車の構造までを覚える必要はないのです。

金融も同じ。

そんなに難しい経済や金融の仕組みなど覚えなくてもよいのです。

金融取引のコツを知るだけでよいのです。

そのコツは、数か月ほど、真面目に勉強して、技能練習も行うことで上達します。

そして、数か月もすれば、金融市場を見て、為替がどちらに動くのか、株価はどうなっていくのかが、予想できるようになります。

長期の予想は難しいです。

しかし、短期的な予測は出来ますし、それで十分なのです。

運転する時も、数十キロ先は見えません。

目の前にリスクがないかを確認して、進み続けることで、長い距離を運転できるようになるのです。

なので、金融市場においても、短期的な予想を繰り返すことで、継続的にマーケットから利益を得ていくことが可能となります。

私は、ファンドマネージャーを辞めてから4年半の間、個人の方々にFX、株式の取引の仕方を教えてきました。

その数、のべ1000名あまりになります。

その経験から言えることは、

「ほぼ、すべての方が、真面目に勉強してくれたら、金融市場から利益を上げられる実力はつけられる」

ということです。

trade-win

これは、本当です。

私の教え子さんたちで実証されております。

しかし、一方で限界もございます。

あくまでも、私が出来るのは「自動車教習所」「免許センター」の役割のみなのです。

金融取引をして、利益を出す実力はつけてあげられます。

あとは、習った通りに、リスクに気を付けながら、金融市場の中を運転していくだけなのです。

しかし、これも自動車の運転と同じです。

最初は慎重に運転をしている人でも、慣れてきたり、油断をしたりすることで、マーケットの交通ルールを破ったりするのです。

そうなると、交通ルールを同じで、事故を起こしてしまうことになります。

金融市場では、「大きな損失を出す」ことを意味します。

しかし、「大きな損失」の根源は、その人がルールを守らなかったからなのです。

裏を返せば、難しいことのない「金融取引のコツ(=運転の仕方)」を学び、「ルール(=交通ルール)」をしっかり守っていれば、金融市場においても安全運転をしながら、目的(=収益を出すこと)を達成することが出来るのです。

今までは、そういう「金融の教習所」がありませんでした。

私は、現在「アーニングアカデミー(Earning Academy)」を作る準備をしております。

金融市場を中心に、多くの人たちに金融取引をしていただき、お金を自分の味方にしていただきたいという思いがあります。

そして、多くの人がお金の問題で悩んでいらっしゃいますが、この世の中からお金で悩む人が減少し、

日本の個人金融資産1600兆円を倍増させることが出来たら、日本の経済は強くなりますし、景気も自然によくなります。

そういう未来像を明確に描いて、一人でも多くの方々が、日常の行動のように金融取引をされる時代が来ることの準備を整えてまいります。

「金融取引(FX、株など)=怖い、危ない、いかがわしい」

というイメージを払しょくし、誰でも気軽に日常的に金融取引を楽しめる時代が来ることを確信しています。

皆様も、今こそ、金融取引に持っていらっしゃったイメージを180度変化させる準備をしてください。

きっと明るい幸せな人生が待っていることでしょう。

浜本学泰

金融全般④:「世の中のお金の常識とは」

自動車

こんにちは。

浜本です。

金融全般の第4回目は、「世の中のお金の常識とは」というタイトルで書かせていただきたいと思います。

小さい頃から大人になるまで、また大人になってからも、お金の教育を受けることなく時間を過ごす日本の私たち。

その生活の中で、両親や祖父母など、人生の先輩からお金についての教訓や教えをいただくことがございます。

今まではそれが「お金の常識」であり、そこから外れることをするのは「いかがわしいこと」のように言われてきました。

では、「お金の常識」とはどういうものでしょうか?

これは、人によって多少異なるかもしれませんが、大方は以下の通りかと思います。

・お金は頑張って働いて稼ぐもの
・お金はコツコツ貯めていくのが良い。
・お金を求めるのは恥ずかしい行為である。
・お金をむやみに増やそうとするとしっぺ返しが来る。
・借りたお金はきちんと返す

大体こんな感じでしょうか?

納得のできるものばかりですね?

とても正しいと思います。

しかし、多くのものがそうであるように、外部環境が変われば、常識も変わっていきます。

お金のまつわる世界も、外部環境が大きく変わりました。

一つの大きな要因は、「インターネット」です。

インターネットの普及により、私たちが金融取引をする環境が大幅に改善しました。

改善したどころか、プロとそん色なくなったのです。

私が、2008年に日本株のファンドマネージャーを辞める要因の一つに「プロとアマの格差の縮小」がありました。

昔は、プロに情報や便利なツールなどが集まり、プロが大幅に優位な環境が整っておりました。

だから、素人の人は、「下手に手を出さないほうが良い」「素人はプロの餌食にされる」という印象がありました。

それは、ある意味事実だったと思います。

しかし、インターネットの普及により、情報格差がなくなり、トレードツールも無料で高性能なものが使えるようになりました。

こうなりますと、プロとアマの環境の差はほぼなくなり、逆にプロは「運用上の制約」という制限がかかる分だけ不利になってきました。

そうなのです。

インターネットが普及した現代こそ、個人投資家の時代なのです。

今まで知識がないから、プロと呼ばれる人に運用を任せてきたのですが、その一部なり全部を自分自身で行っていける時代なのです。

もちろん、プロに委託するのもよいでしょう?

しかし、その委託している内容を知っている必要があると思います。

知らないと、自分の大切なお金が何で運用されているかがわからないということになります。

そうすると、今、自分の資産がどういう状況にあるのか?

どういうリスクがあるのかということがわからず、結果のレポートが送られてきてびっくりするというようなことになりかねません。

昔、世にカメラがあまりなかった時代、人々は写真に写されると「魂を抜かれる」と考えたというお話は有名です。

知らないということは、それほど、不思議なことを考えてしまうものです。

今では、一人1台は常にカメラ(携帯電話についている)を持ち歩く時代です。

その時代の人たちは想像もできなかった時代でしょうね。

お金の環境も大きく変わっております。

私は、金融取引を、自動車の運転にたとえることが多いです。

自動車が世の中に普及してなかった時代は、自動車に乗れる人は一部の人だけだと考えていたことでしょう。

それが、今では多くの方々が運転免許を保有し、自動車が運転できるようになっています。

これも想像しえなかった世界でしょう。

自動車

このように金融の世界の常識も変わります。

誰もが、自動車の運転ができるようになるように、金融取引を当たり前にする時代がすぐそこまで来ております。

その時代に向けて準備をしませんか?

もうお金のお話をするのが当たり前になります。

環境の変化からくる、常識の変化を感じるのも近い未来になると思います。

そろそろ皆さん、準備をしましょう。

浜本学泰

金融全般③:銀行の存在について

bank

こんにちは。

第3回は皆様も頻繁にお世話になっている「銀行」というものの存在について考えてみましょう。

皆さんは、銀行をどのようにお使いでしょうか?

私は、子供のころにお年玉を貯金したいと思って初めて銀行口座を作りました。

そして、大学生になり東京で一人暮らしをするようになって、全国でお金の引き出しができる郵便貯金の口座を使わせていただいておりました。

という風に、銀行と言えば、「お金を預けるところ」という印象を持っている人がとても多いです。

皆さんはいかがでしょうか?

しかし、銀行の本業は「お金を貸すこと」です。

お金を貸すことによって、「金利」を受け取り、それが銀行の収益となります。

そして、私たちのお金は、その貸し付けるお金の原資として使われます。

私たちから、現状、0.01%とかの金利で集めたお金を、2%くらいの金利をつけて貸し出す。

その約2%の「利ザヤ」が銀行の収益となります。

市中の金利水準が高かった時には、銀行の利ザヤもとっても大きく、とても儲かる仕組みになっておりましたが、昨今のゼロ金利の状況では、前述のような利ザヤ状態となりました。

とはいえ、必ず調達金利である「預金金利(私たちがお金を預けてもらえる金利)」と、「貸出金利(銀行が貸付をする際に借入者に課す金利)」を比較すると、預金金利が優位に低くなっており、お金というものは、預けて増えるスピードより、借りてなくなるスピードの方が早いということになります。

銀行は、預金者からお金を集め、それを貸し付け、返済されたお金をさらに貸し付けるということにより、市中のお金の量を何倍にも増やす役割も担っております。

それを「信用創造」と言います。

銀行は、多くの人から預金としてお金を集めて、それを貸すことを繰り返すことで、何倍ものお金を市中に供給しているのです。

ここまでは、一般的に言われている銀行の役割ですが、私の観点は少し違います。

私は学生から社会人になった時、日本の最大の証券会社に入社したのですが、4月1日の入社式の後に最初にしたことは、「銀行口座の開設」でした。

証券会社に入ったのだから、「証券口座の開設」ならば、話は理解しやすいのですが、なぜ「銀行口座の開設」なのか?

銀行口座ならすでに持っているのに、会社と関係の深い金融機関(当時はさくら銀行)の社員がたくさん研修センターに来ており、「給与振込口座を作るのです」という名目で、強力に拒否する同期以外は全員銀行口座を開設しました。

私はここに大きな違和感を覚えたのです。

昔ならば、給料というのは、社長や上司が、給料日に「キャッシュ」の形で、直接支給してくれるものでした。

しかし、今ではほとんどが「銀行振り込み」にて、給料が支払われます。

つまり、私たちの手に入れているお金はすべて銀行を通ることになるのです。

会社と銀行は、管理している数字を動かすだけで、私たちの口座の数字が増え、その数字が増えた結果として、ATMなどでキャッシュを引き出すことが出来るのです。

裏を返して言えばどういうことか?

「自分のお金なのに、それを使わない間は、強制的に銀行に預けさせられている」

ということです。

また、他にもおかしなことはあります。

昔から、経費を使ったり、支払いをした証というのは、「領収書」などによって管理されてきました。

しかし、その「領収書」を免除されるケースがあります。

ご存じのとおり「銀行振り込み」という形で、銀行通帳に記録が残っていたら、領収書などの紙がいちいちなくても、きちっと支払ったことを証明できるという決め事です。

これにより、企業など経済活動をしているすべての団体などは、支払いなどをするのに銀行振り込みが主流となり、経済主体のほとんどのお金は「銀行」というフィルターを必ず通ることになっているのです。

それは、つまり、私たちや経済活動をしているすべてのお金の流れは、「銀行」を通らないといけないようになっており、私たちは「銀行を通じて経済活動を管理されていることになる」のです。

私たちのお金は、無条件に銀行に置くようになっています。

そして、それこそが、世の中で信用される「お金の持ち方」「決済の仕方」という風になっています。

もともとは、そうではありませんでした。

「銀行」というところは、そもそもは、「間接金融」の担い手として、事業を始める人、事業を大きくしたい人など、資金ニーズがある人たちに資金を貸し付けるという形で供給し、産業を育てるのが本来の役割でした。

どうして、間接金融が必要かと言えば、余剰にお金を保有している主体(個人、企業など)に代わって、成長のために資金を必要としている人へ資金を融通するリスクをとって、産業全体を成長させる役割を担っているからです。

裏を返せば、資金を持っている人たちが、自ら魅力的な投資先を見つけることが出来れば、銀行預金という低利な運用先にお金を寝かせておくことなく、自ら直接、その会社なり人に投資をしたらよいのです。

これを「直接金融」と呼び、現在は、株式投資とか、債券投資とかがそれに当たります。

日本の人たちの金融知識がない状態が続けば、多くの人たちは資金のやり場に困り、いちばん安心だと思っている銀行にお金を置いたままとなり、増えもしない金利で甘んじることになります。

また、それだけではなく、資金を必要としてる成長可能性の高い主体も、柔軟に資金供給を受けることが出来ずに、チャンスを棒に振ってしまうか、銀行員の顔色ばかりを窺ったり、銀行の気分次第で資金を止められたりして、思うように事業が進められなくなるのです。

私たち日本人が金融リテラシーを高めることによって、より多くの投資のチャンスを見出すことが出来、また、成長のために資金を必要としている主体も、柔軟に資金調達が可能になり、投資家は自分の資金を有効に活用することが出来、また成長可能性のある企業は成長できる可能性がさらに高まり、日本の経済全体にとっても大きな変化を生み出せるのです。

imvest

まずは、日本にいる多くの人たちが、「金融は難しいものだ」という偏見を打ち破り、本当に簡単に理解させてくれるメンターを見つけることです。

自ら勉強しようとすると挫折します。

コツを知っている人を見つけたらよいのです。

私たちは、そういう学校を作る準備をしております。

是非とも期待していてください。

金融全般第3回目は、「銀行の存在」について、考えてみました。

ご参考になれば幸いです。

浜本学泰

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