札幌100マイル

植物的時間@Maruyama Zoo

動物達だけじゃない円山動物園の魅力を紹介するブログ。

『トトロ』タグの付いた投稿

カチカン

こんばんわ。
PCのモデム?の四角い電源コンセントの接触が悪いのです。
そう、
ファミコンの四角いコンセントの接触が悪くなった時のように、絶妙な角度を探して、
セロテープを駆使し、格闘してやっと電気が通った今回の更新です。

個人的には価値観が大きく変わった今日この頃です。


こうだと思っていたことが、そうでないと感じた時、ヒトは衝撃を受けるのだろう。
少し哲学的な植物的時間です。


花壇は、どうあるべきか。
綺麗な花が常に咲いていなければいけないと、僕も思っていた。学校や街路樹下の花壇のように。
しかし、その考えがどうもしっくり来なかった。
そこで少し変えてみた、カチカンを。バチカン。

円山動物園の北海道神宮側の正門から入った正面の花壇。
もちろん正面なので、普通の花は咲いているのですが。



昨年植えて冬を越した、褐色の「ヒューケラ」も、「ワイルドストロベリー」も愛着が沸いて来ました。
が、
ここに僕的今年のヒット植物があります。


その名も「バニーテール」。イネ科。
ウサギのしっぽのような穂が素敵です。カラフルな花は咲きません。
完全に個人的な好み。見た目だけが、ウサギのしっぽではないのよ。
触った瞬間、傘に雨があたる音を聞いて、わくわくしたトトロのように、衝撃が走ります。
ホントにやばい。

「OH!バニーテール」

植物的時間をクリックしたアナタ、円山動物園にいらした時、是非こっそり触っちゃって下さい。
園長には内緒で。

こっそり、やさしく、お願いします。1つの穂だけでなく、3つくらい1度に下から上へいっちゃって下さい。


それが、人工物ではないことを忘れずに。



今日も日が暮れました。


最後に、キテレツなある飼育員から僕の携帯に届いた写メールから。




おバカさんです。僕も彼も。
アディオス。

あなた

2回目です。

初回のクリックありがとうございました。

おかげさまで初日150人!もの方が、
木と太陽と芝生とデジタルな写真の送信ミスという
偶然による芸術を目の当たりにされ、ランキング20位というロケットスタートを切ることができました。

また、1週間も更新してなかったのに、来る日も来る日もクリックしていただいた、
あなた、
今後も変わらぬご愛顧よろしくお願いいたします。
同時期に始めた、飼育日誌~サルと一緒~は、3回も更新してました。
http://sapporo.100miles.jp/zoo_saru/

ところで今回のお題は、前回のように気まぐれなアマゾン川もどきの写真ではなくて
「植物と遺伝子のdeepな世界」です。 
※1 http://sapporo.100miles.jp/zoo_honda/
 
前回僕が、避けたはずの小難しい真面目な授業になりそうです。

さっそく、
遺伝子というのは、親から子へと遺伝する因子のことであり、
その正体は、床屋の看板のようなイメージのクルクルの
2重らせん構造を持ったDNAという物質であり、このDNAの塩基配列の並び方によって、出来上がるアミノ酸の配列が決まり結果、出来上がるタンパク質が決まる。そのタンパク質が・・・。

クルクルの床屋看板までは良かった、その後,、DNAって横文字が出てきたところで調子が狂った。
DNA、DHA・・・。
魚肉ソーセージに入っていて頭が良くなるあれか?と悩んでしまったあたりから、自信がなくなっていった。この話は、ちゃんと復習してからにしよう。
さて、
植物を取り巻く社会情勢が、刻一刻と変化している今日このごろ。
チューリップ切事件も全く話題に上らなくなりました。

みなさま、いかがお過ごしですか。

僕は、17日に開催された「円山動物園の森 春の観察会」でこんな植物に出会った。http://www.city.sapporo.jp/zoo/tree/forest/index.html



名前は「マムシグサ」。声高そして宇宙人風に「マナエ ハ マムシグサ」。
食虫植物のような形をしたこの部分(仏炎苞ぶつえんほう)、お花じゃないのよ、葉っぱの一部なの。
花は、この中に。
そして彼の名前の由来は、
茎の部分の色(正確には鞘葉しょうよう。葉っぱが重なり合っている。)




動物園産 旬の植物~マムシ風。
美味しそうな色ではないが、悪そうな色が素敵でした。つまり、こういう遺伝情報を持っていて発現(この色が出るように準備する感じ。DNAがあるだけでは、形質には現れない。CDを持っていても音が鳴らないようなイメージ。)するわけです。
爬虫類担当の本田さん※1にしてみたら、マムシとは色が違うって言われてしまいそうですが・・・。本田さんといえば、18日豊平川河川敷で開催されたYOSAKOI関係のイベントへ「円山動物園の飼育員による出前講座」、講師として行ったようです。いつもの動物園作業服ではなくて諏訪流鷹匠の正式な衣装。


獲物を追っている僧侶のような彼のまなざし。仕掛人。背景は、話題となっているコンビニ建設現場。

それと、もうひとつ出会った驚きの植物。
名前は「クサノオウ」。昔の電報風に、「ナマエ ハ クサノオウ」。
「ヨウダイ アッカ シキュウ レンラクセヨ シチコクヤマ」←関係ないです、サツキ。

きれいな黄色い花が咲いてました。
だけでは、済まされない驚きの植物。




ちょっと葉っぱをちぎらせてもらうと、

絵の具のような鮮やかな「黄色い」液体が。
実は、植物体内の液が、空気に触れた瞬間「黄色」になります。
ホントびっくりしました。漢字で「草の黄=くさのおう」。納得のネーミング。

※毒性が非常に強いので、植物の専門家指導の下で観察しましょう。

それぞれ違った形や特徴を持っているようで、前回に続きこれまた、神秘的です。


ヒトも植物も含めた全ての生物には、親世代から子世代へ延々と引き継がれてきた特有の形や機能に関する遺伝情報が、体のあらゆる場所に存在している。
生息する環境に合わせて進化したり、退化させながら、それぞれの遺伝子を残すために、日々頑張って生きている。


まだまだ知らない植物がたくさん、円山動物園の森にはありそうだ。
昨年、転勤して来た時は
「小さい花と、大きな木が少しあるだけの緑豊かな林」としか思っていなかった場所が、今では、ちゃんと名のある「素敵な植物たちが暮らす価値ある空間」であったことに気が付きました。
これももちろん僕が「0」から学んだ訳ではなく、オランウータン担当の吉田さんや
http://sapporo.100miles.jp/zoo_yoshida/
植物や生物の専門家の先生と仕事をご一緒させていただいているからこそです。


知らないことが、あったと気が付いた。
知らないことが、あるということを知っている。無知の知。ソクラテス。


今日は黒いバラのテレビ見てから、寝ます。
ではまた。

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