札幌100マイル

植物的時間@Maruyama Zoo

動物達だけじゃない円山動物園の魅力を紹介するブログ。

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4月は別れの季節です。

動物園に来て5年目の4月。



森のアチコチで雪融けが一気に進んでいます。


森を見ると、南向きの斜面以外では、
木の周りの雪が早く融けているようにも見えます。
なしてだべ。(なんでだろ。)



ここも。
根開きと呼ばれていたりします。
木が生きているから温かいから、と噂もありますが。




石の周りもか。

いろいろ考えるとおそらく、木が多少は温かいのもありますが、
太陽の熱を吸収しやすい色や物だから、
その周りが融けているのだと思います。

どんなに寒い冬があっても、春は来ます。


ピンポン玉くらいの
キャベツ風フキノトウ、落ち葉を添えて。


僕も、異動することになりました。


中学生の修学旅行の自由行動で
班のリーダーが動物園好きだったため、
円山動物園に来ました。

ぬらりひょん時代の
卒業文集に書いた「夢」は、
動物園で働くことでした。

あれから、15年くらいたちます。

のらりくらり生きてきたけど、
この4年間、飼育員ではなかったものの
円山動物園で働くことができたことをとても幸せに感じます。

上司にも、同僚にも恵まれていました。


(ここからは、同時通訳。アカデミー賞授賞式風に、早口。
 スピードに強弱をつけて。)

来園してくれて応援してくれた多くのお客様、
更新回数の少ないブログを見てくれるみなさん、

森での活動を支えてくれた動物園の森ボランティアのみなさんに

この場を借りて、御礼を申し上げたいと思います。

そして、何より、
円山動物園で暮らす動物たち、

多くのことを学ばせてくれた動物園の森、
そして、家族に感謝したいと思います。


僕の、動物園勤務は、残すところ10日間くらい。

4

僕の好きな数字は4です。

こんにちは。
出会いがあれば、別れがある日。

4/1

春の、この一日は、何か嬉しいような切ない日です。

今日のホッキョクグマの赤ちゃんも、元気が出る話題のひとつ。
エゾヒグマ館で、ヒグマが雪の上を走りまわる様子も、いい感じです。


今日は動物園の森の様子を、生き物の先生と見てきました。


池は、味の薄いカフェオレアイス。まだまだ氷です。



アチコチには、アレコレ落ちています。
ヤマブドウ、スギ、オオウバユリ、ナニヤラ、カレヤラ、カツラやら。




梅仁丹もたくさん落ちてた。
何だろうか・・。



誰か、転んで、梅仁丹落としたか。
小鳥さんの食べた、木の芽っぽいな。

春先の雪表面は、半年という短い「歴史」があらわになります。

動物園も市役所の一部なので、
4/1は、まず役職者や飼育員さんの人事異動があります。

お客様は、興味がないことかもしれませんが、
動物園を運営するのは、ヒトです。重要です。

4年前に一緒に異動してきた、直属の係長が異動になりました。

いつも朝早く来て、
グルグル園内を点検して、
「動物」以外の動物園のことは、誰よりも、把握していたと思います。


お客様などの前に出る場面が少なかったかもしれませんが、
僕の中では、動物園の影の園長。
とにかく一生懸命。

明日も出勤していそうな雰囲気が残っています。

迷惑かけてばかりでした。感謝。


今日から動物園は、新体制。

円山動物園60周年にふさわしい
素敵な一年になるように頑張ります。

みなさんも新生活が始まる方が多いでしょうね。

今を大切に、のらりくらり、一生懸命いきましょう。

インド

インドに行ってみたいです。

スノーフェスティバル期間中は、
多くの方にご来園いただきありがとうございました。

顔。


おサルか、ヒツジか、ムンクのさけびか。
前に、僕を見て、お子さんが「お兄さんに似てるー」と言われたことも。

これは、オニグルミ。

何もないように思われがちな冬の森で、
よく見てみるといろいろな発見がある代表例です。

冬プロブログ「チャーハン」に載せたのは、ハルニレです。

http://sapporo.100miles.jp/winter_pj/article/79


この顔みたいなのは、葉っぱが取れた痕。
目や口に見える点は、
木の体の中にある栄養や水分を葉っぱに運ぶ管が切れた断面です。
細いホースを切ると、断面が丸く見えますよね。それと似ている。

実際は、断面は塞がっています。
これだけで、木の種類も分かってしまうのよ。

枝を見れば顔。顔。顔。

ちょうど金太郎飴みたいなのかな。っと想像しています。
種類によっては、顔みたいじゃないものの方が多いけど。



1/30と2/13にサンデーセミナー「スノーシューで森を歩こう」を実施しました。


セイヨウノカンジキコレスノーシュートイフ。

ゆっくり冬を楽しむということで少しずつ普及してきた感じもあります。


木に向かって祈りを捧げているのかな。
上の方では、大人も子供も尻滑り。

天然的滑台。



倒木観察。



誰もいない雪原で。




ボランティアさんを含め、2日間で約50名の方が冬の森を楽しんだようです。
2時間外にいても、意外と寒くなかったです。
ありがとうございました。

「インド」

スノーフェスティバル期間は、多くのガイコクジンの方が来園されていました。
13日、夕方、インド系の方が、受付で何か質問していました。


そこでおせっかいなボクも登場。

カタコト英会話スタート。

聞き取れたのは
「今日は、チョコレートファクトリーに行きたいが、
 宮の沢駅はどこですか。そこから徒歩何分?
 明日、ビール園に行きたいけど、どうやっていくの?」

初めて札幌に来たようです。
チョコレートファクトリーの日本語マップを持っていたので、
宮の沢駅の場所を教えてあげました。

あと、ビール園の英語HPを印刷。

西11丁目に泊まるとのことで、
subwayを使って、
odori stationで
change the trainして、
toho lineで
higashikuyakusyo mae staitionへ。

実際に助詞は日本語で。

ビール園方面行きのバスもあるけど、大通からは逆回りのようでした。
一件落着。


そして、最後に意外な展開。

どこから来たか聞こうかと思った矢先、
彼が日本語で一言
「インド人ですか。」

僕、「・・・。」 

(インド人にはみえないはずだけど。インドに行きたいと最近思っていたからかな。
 この流れからすると・・・。)


僕、「インド人ですか?」

彼、「インド人ですか。」

笑顔。

やっぱり。
彼は、英語もろくに話せない僕に、
日本語で「自分はインド人です」と言ってくれたのですね。


一見押し問答風。でも心で会話の国際交流。

彼の中では、「インド人ですか」=「インド人です」なので
僕もインド人ということになっているのかな。

まあそれでも、いい。

それにしても、わずか30秒の間に「インド人ですか」×3。
レアな会話。


よくよく聞けば、東京から来た大手電機メーカーの携帯部門勤務らしいです。
エリートかい。

中国に続き、インドの時代も来てますからね。


これも冬の木の芽。ヤチダモ。
偶然にもインドのお城風。


外国のお客様にもっとしっかりした対応ができるようにしないといけませんね。
Enjoy your stay in sapporo,and snow(?)

すずめはっち

ご無沙汰しておりました。

ここ数カ月、随分とグレていて、ブログをさぼってしまいました。


夏は、やっぱり暑い方が良い。

今年、キッドランドのハルニレの大木から樹液がたくさん出ています。


20100813-04.JPG

コーンの中に近寄れないようにしていますが、もう少し、近寄ってみた。
樹液が出ているのは、人が転んで擦りむいたところを治そうとする状態と
同じイメージ。

20100813-00.JPG

樹液が出ているということは、います。います。
茶色いスズメバチが。チャイロスズメバチ。
ブンブンブン、ハチが飛ぶ、どころではない。恐怖感・・?


コガタスズメバチ VS チャイロスズメバチ。
こんな場面も見れました。

この日、木のお医者さんに樹液が出る木の様子を見に来てもらいました。

この木のお医者さん、スズメバチの習性もよくご存じ。
20100813-03.JPG

こんな感じ。ムツゴロウさん状態。



指にハチが止まってもニコニコしています。
「樹液に来ているハチは、攻撃しないんだよー」と。

昆虫の食物連鎖の頂点のひとつであるスズメバチですが、
樹液はやっぱり、大のゴチソウ。

ゴチソウを探しに来ているハチは、ゴチソウに夢中。
20100813-05.JPG

ゴチソウを吸いに、彼女も。
来てましたオオムラサキ。国蝶オオムラサキ。
20100813-06.JPG

これは、メスです。色が黒っぽい。大きさは、8cmくらいかな。
最近動物園内を良く飛んでいます。

怖いことばかりがニュースになってすっかり悪者?になっているスズメバチですが、
いつもいつも怖いわけではない。

ぼくたちは、スズメバチについて少し誤解している。

刺されたらやばいのは、確かです。

巣を踏んだりして、刺激して、事故が起きているのも確かな事実。

でも、いつも怒っていて、怖いわけではないのよ。

むしろ、スズメバチさんも、地球上では大切な生き物なんだろう。

みなさんも、花や樹液に集まるハチを見かけても、決して騒ぎ立てないでくださいね。

静かーにしていれば、観察のチャンスなのかもしれません。


でも、お願い。
オオムラサキやスズメバチを見る時は、コーンの外側からお願いします。

スノーシュー行いません。

「スノーシューを履いて森を歩こう」は今週6、7日と来週13、14日も
開催いたしません。

お問い合わせいただいた方、申し訳ございません。20日にやれるといいです。

2/4朝日新聞の天声人語には、
春を心待ちにするこの時期の話題が書かれてありました。

今日は立春だそうです。

春は名のみの風の寒さや、ですね。まったく。
でもさっぽろ雪祭り的には、快晴&気温は低く、良いのでしょうね。


先日、滝野すずらん公園に行ってきました。
あちらでは、スノーシューを無料で貸してくれて、
ある程度決められたコースを自由に歩くことが出来ます。



僕の足跡ではないです。
エゾユキウサギのかな。

200mくらいのチューブスライダーは、恐いくらいに楽しかった。
行ってみてください。



最後に、今日の天声人語の結びが素敵でしたので。

氷がとけたら何になる?
テストである子が「水になる」ではなく、「春になる」と答えたという話は、
虚実はおいてほほえましい。
早春賦の恩師ならマルをもらえるような気がする。春よ来い。



さすがです。マルです。

ホント今日は、寒さを忘れさせるような快晴です。
なんだかんだ言っても、外は寒いですけどね。



キタコブシかな。
不安。今日みたいな日には、銀色に輝きます。

是非、出かけてみましょう。冬の森へ公園へ。

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