札幌100マイル

双子の白クマ赤ちゃん通信 跡地

札幌市円山動物園で2008年12月9日に生まれた双子のホッキョクグマ「イコロ」と「キロル」の成長記録です。 双子の旅立ちと担当者の異動により、当ブログは更新を終了しました。 ご愛読ありがとうございました。

2010年02月08日 の投稿一覧

いい日旅立ち

さつきの旅立ちは明日11時ごろです。
10時30分よりトラックへの搬入を行います。
遠巻きにではありますが、お見送りできます。
トラックに檻を積んだあとでシートを被せるので、積む際には少し顔が見られるかもしれません。

文字通りの上から目線

これは2月4日の写真です。
久々に命綱をつけて屋上から撮影しました。
(その時のヒイズミを見てみたいので事前に知らせて、という市民の方からのご要望があったにも関わらず、
お知らせできずすみません。次はできるだけお伝えします。
でもあんまり面白いものではないかも。とても不気味だと思います。)

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私に最初に気付いたのはイコロでした。
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次にキロルも。
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あんまり近くに来られると、とても嬉しいんだけれども、レンズを換えねばならんし、
身を乗り出しすぎると危険なのです。
落下したらあなた方はともかく、あなた方の母親は私を八つ裂きにするでしょう。
あの大きな前足で殴られ、鋭い牙で噛まれることを想像すると、
さすがのホッキョクグママニアも背筋が凍ります。
複数のホッキョクグマがいる獣舎に侵入しておきながら、
重症を負ったとはいえ命に別状のなかったドイツ人女性の例があります。
それならば落下しても生きて帰ることができるかな、と思ったこともあるけれど、
子連れのメスが相手だと話が違いますよね。
ララは子供を守ろうとして私の息の根を止めるでしょう。
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そんな愛嬌ある顔してみせたって、どうせあなたも私を齧るのでしょう。
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ララも私を見つけて堀から上がってきました。
賢くて視力の良い彼らは、私が飼育担当者でないことを知っているはずです。
私がここから食べ物や玩具を投下したためしがないことも、きっと覚えていると思います。
なぜ関心を示してくれるのかはわかりかねます。
とりあえず上から見ている限りでは殺意は感じません。
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レンズを換えたりなんだりしている間に、お客さまが「3頭一緒にそっち見てる」と教えてくれました。
撮ろうとしたらこの通り。
ご期待に沿えずごめんなさい。
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キロルが私に揉み手をしていました。
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次いで拝まれました。(動画のキャプチャなので汚い画像です)
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キロルが寝そべった状態で物をねだる時の仕草を見せてくれました。
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ちょっと悩殺されそうになりましたけれども、あなたは事務職員に何を求めているの。
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機関紙やHPの編集したり、雑誌の原稿書いたり校正したり、取材調整したりするヒトだよ。
食べ物はあげられないよ。
黒いカシャカシャいう機械で遊びたいの?
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私からは何も得られないと判断したキロルは、堀に降りてしまいました。
あなたは私に飽きたのね。
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私が屋上にいることで、ララやキロルが堀から上がってきてくれるなら、
イコロにとってもお客さまにとっても良いことなのかなぁ、と思ったのに・・・
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イコロも私をチラ見するものの、すぐに飽きたようです。

イキル。













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乳を与え、体を舐め、ともに眠り、泳ぎを教え、見守り、ときに遊んでやり、
こども達を立派に育て上げたララ。
少し早いけど、お疲れ様です。
産室を出たばかりの頃はずいぶん痩せていて、少し疲れて見えたけど、
基本的に楽しそうでしたね。
子育ても3度目ともなると、あまりピリピリすることも無かったみたいですね。
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ララのそばで過ごした幸福な子供時代は、これからおよそ30年続くであろう
イコロとキロルの熊生(?)の宝物です。
どのような乳幼児期を送ったのかは、のちのち他のクマと同居し、繁殖を試みるときに、
(メスならば、子を産み、育てるときまでも)大きく影響します。

せっかく健やかに育ったのだから、イコロとキロルが可愛いお嬢さん達と巡りあえますように。
彼らがこれから生きる道が、明るいものでありますように。


なんだかセンチメンタルな文章ではございますが、イコロとキロルは
私の子でもないし、友達でもないし、ましてペットでもないので、存外寂しくありません。
帯広を経て、どんなに遠くへ行くとしても、健康で幸福ならそれでいいです。
このまま日本にいても先の見通しは暗いですし。
新しい血統の子が必要ですし。

笑って送り出しましょう。

仰臥位で寝る動物


ジャイアントパンダは仰向けで寝そうですね。


昨日から、仰向けで寝る動物(ヒトとそのペットは例外です)がホッキョクグマ以外に居るのかどうか、
というどうでもいいような疑問が頭を離れません。
ふつう獣は、腹部を守るように腹這いになったり、丸まったりして眠りにつくものです。
とりあえず職場のヒトに聞けばいいようなものの、子供じみた質問をして忙しい皆さんの邪魔をするのも
非常に躊躇われるわけです。

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