双子の白クマ赤ちゃん通信 跡地
札幌市円山動物園で2008年12月9日に生まれた双子のホッキョクグマ「イコロ」と「キロル」の成長記録です。 双子の旅立ちと担当者の異動により、当ブログは更新を終了しました。 ご愛読ありがとうございました。
by hokkyoku
クーニャからララとルルへ、ララから子供たちへ
Posted by hokkyoku on 2010年2月11日(木) 16:32
堀には降りられぬイコロでございますが、
この程度のスロープなら
どうってこと
ないです。
むしろとても楽しそうです。
ララとツヨシ
同上
ララとピリカ
同上
ララは1994年11月、大分県別府市のケーブルラクテンチにて、双子の姉妹ルルとともに生まれました。
父はシロー(別府時代の名前はポール)、母はクーニャといいます。
(彼らはそれぞれ徳島と香川で暮らしています)
ララが円山動物園に来たのは、1996年5月のことです。
ララもツヨシ・ピリカ・イコロ・キロル同様、2歳になるのをを待たずに母親のもとを離れています。
(ラクテンチの件は事情が違うけれど、それはまた別の話)
野生のホッキョクグマの母子は、概ね2年ほど一緒に過ごしますが、
それだけの保育期間を必要とするのは、厳しい極北の地で生きていくうえで欠かせない
アザラシ(ときにはセイウチやベルーガ)狩りの手法などを覚えるのに時間がかかり、
また、栄養状態の違いなどにより、飼育下よりも発育が遅いためではないでしょうか。
動物園で生きるうえで、一年と少しの保育期間でも全く問題のないことは、
ララが証明してくれています。
クーニャのもとで暮らしている間、ララはじゅうぶんに愛され、生きていくうえで必要なものごとを学び、
そうして円山で4頭の子を産み、クーニャから学んだことを子供たちに授けてくれました。
動物園の動物である限り、親子の別れの時はヒトが決めざるをえません。
身体的にも精神的にも問題ないとはいえ、胸が痛まないというと嘘になりますが…。
デナリが帰って着次第、ペアリングさせ、繁殖を試みることについて、
ララの身体的負担を心配されている方が少なくないことと思います。
当園は種の保存の御旗のもとに動物に無理をさせようとは思っていないし、
ララのことはとても大切にしています。
大切に飼育していなかったらツヨシもピリカもイコキロもこの世にいません。
今までのケースをみれば、3~4月にデナリとララが恋の季節を迎えると、ほぼ確実にララは妊娠します。
それからデナリと別居させ、餌の量を増やし、環境を整えて、11月には産室に収容するのです。
ただ、子を育てるかどうかはララに委ねられています。
こんな環境では、こんな身体状況では子は育てられん!
とララが思ったら、彼女は赤ちゃんを育てずに放置したり、食べてしまったりします。
最終的な判断はララがするのです。
ララと子熊を心配してくださってありがとうございます、大丈夫ですよと言いたかったのですが、
私の拙い文章で伝わるかどうか、あまり自信はないです。
気を取り直して寝姿百態です。(100ないよ!)