札幌100マイル

植物的時間@Maruyama Zoo

動物達だけじゃない円山動物園の魅力を紹介するブログ。

2008年05月 の投稿一覧

カタチ

こんばんわ。
今週は、雨がたくさん降りました。
It was raining cats and dogs in this week.

白球を追いかけてた「ぬらりひょん」時代には、考えられないくらい、今は雨が好きです。学校に行くときも靴が濡れるし、朝起きて雨の音が聞こえると、テンションが下がってしまったのは、僕だけではないと思う。

秋田訛りの母親が
「まんず、たしった良い雨ふってら」(→あぁ、とても良い雨が降っているわね)
って言っていた気持ちが少しわかってきた気がする。

それも、植物のせいです・・・。


動物園は、雨の日は、商売成り立ちませんが、密かに嬉しい僕です。


何日も雨が降らないと、明らかにミドリ色が悪い。
お腹が減ったときに、食べたご飯のように、植物にとって、雨は恵みなのだと勝手に妄想して喜ぶ、やや危険な僕です。


ところで、植物は、なんとなく好きだけど、興味がない人はたくさんいるはずです。逆に花粉症の人以外、植物嫌いな人は滅多にいない気もする。

僕的に植物の素敵なところは、まずカタチです。カタチから入る男ですから。



今日の①枚。
「イチイ」という針葉樹です。漢字で「一位」。阿修羅マンのごとく。
こども動物園入口付近にありますので、探してみてください。


自然界のものは、動物にしても植物にしても、
義務教育にはまりきった僕の想像を、遥かに超えた「美」的センスがあることに、通信簿「美術3」なりに感じるわけです。


円山動物園の動物も見慣れてしまった方は、動物や植物のカタチをよく見てみてください。
進化とか、それぞれ理由があるようですが、よーく見てると、
不思議で、正直意味分からなくなってきます。




今日の②枚目。
なんでこんな失敗したミルフィーユ風になったのか。
同じ地球上にいる生物として。

あなた

2回目です。

初回のクリックありがとうございました。

おかげさまで初日150人!もの方が、
木と太陽と芝生とデジタルな写真の送信ミスという
偶然による芸術を目の当たりにされ、ランキング20位というロケットスタートを切ることができました。

また、1週間も更新してなかったのに、来る日も来る日もクリックしていただいた、
あなた、
今後も変わらぬご愛顧よろしくお願いいたします。
同時期に始めた、飼育日誌~サルと一緒~は、3回も更新してました。
http://sapporo.100miles.jp/zoo_saru/

ところで今回のお題は、前回のように気まぐれなアマゾン川もどきの写真ではなくて
「植物と遺伝子のdeepな世界」です。 
※1 http://sapporo.100miles.jp/zoo_honda/
 
前回僕が、避けたはずの小難しい真面目な授業になりそうです。

さっそく、
遺伝子というのは、親から子へと遺伝する因子のことであり、
その正体は、床屋の看板のようなイメージのクルクルの
2重らせん構造を持ったDNAという物質であり、このDNAの塩基配列の並び方によって、出来上がるアミノ酸の配列が決まり結果、出来上がるタンパク質が決まる。そのタンパク質が・・・。

クルクルの床屋看板までは良かった、その後,、DNAって横文字が出てきたところで調子が狂った。
DNA、DHA・・・。
魚肉ソーセージに入っていて頭が良くなるあれか?と悩んでしまったあたりから、自信がなくなっていった。この話は、ちゃんと復習してからにしよう。
さて、
植物を取り巻く社会情勢が、刻一刻と変化している今日このごろ。
チューリップ切事件も全く話題に上らなくなりました。

みなさま、いかがお過ごしですか。

僕は、17日に開催された「円山動物園の森 春の観察会」でこんな植物に出会った。http://www.city.sapporo.jp/zoo/tree/forest/index.html



名前は「マムシグサ」。声高そして宇宙人風に「マナエ ハ マムシグサ」。
食虫植物のような形をしたこの部分(仏炎苞ぶつえんほう)、お花じゃないのよ、葉っぱの一部なの。
花は、この中に。
そして彼の名前の由来は、
茎の部分の色(正確には鞘葉しょうよう。葉っぱが重なり合っている。)




動物園産 旬の植物~マムシ風。
美味しそうな色ではないが、悪そうな色が素敵でした。つまり、こういう遺伝情報を持っていて発現(この色が出るように準備する感じ。DNAがあるだけでは、形質には現れない。CDを持っていても音が鳴らないようなイメージ。)するわけです。
爬虫類担当の本田さん※1にしてみたら、マムシとは色が違うって言われてしまいそうですが・・・。本田さんといえば、18日豊平川河川敷で開催されたYOSAKOI関係のイベントへ「円山動物園の飼育員による出前講座」、講師として行ったようです。いつもの動物園作業服ではなくて諏訪流鷹匠の正式な衣装。


獲物を追っている僧侶のような彼のまなざし。仕掛人。背景は、話題となっているコンビニ建設現場。

それと、もうひとつ出会った驚きの植物。
名前は「クサノオウ」。昔の電報風に、「ナマエ ハ クサノオウ」。
「ヨウダイ アッカ シキュウ レンラクセヨ シチコクヤマ」←関係ないです、サツキ。

きれいな黄色い花が咲いてました。
だけでは、済まされない驚きの植物。




ちょっと葉っぱをちぎらせてもらうと、

絵の具のような鮮やかな「黄色い」液体が。
実は、植物体内の液が、空気に触れた瞬間「黄色」になります。
ホントびっくりしました。漢字で「草の黄=くさのおう」。納得のネーミング。

※毒性が非常に強いので、植物の専門家指導の下で観察しましょう。

それぞれ違った形や特徴を持っているようで、前回に続きこれまた、神秘的です。


ヒトも植物も含めた全ての生物には、親世代から子世代へ延々と引き継がれてきた特有の形や機能に関する遺伝情報が、体のあらゆる場所に存在している。
生息する環境に合わせて進化したり、退化させながら、それぞれの遺伝子を残すために、日々頑張って生きている。


まだまだ知らない植物がたくさん、円山動物園の森にはありそうだ。
昨年、転勤して来た時は
「小さい花と、大きな木が少しあるだけの緑豊かな林」としか思っていなかった場所が、今では、ちゃんと名のある「素敵な植物たちが暮らす価値ある空間」であったことに気が付きました。
これももちろん僕が「0」から学んだ訳ではなく、オランウータン担当の吉田さんや
http://sapporo.100miles.jp/zoo_yoshida/
植物や生物の専門家の先生と仕事をご一緒させていただいているからこそです。


知らないことが、あったと気が付いた。
知らないことが、あるということを知っている。無知の知。ソクラテス。


今日は黒いバラのテレビ見てから、寝ます。
ではまた。

はじめました★動物園ブログ。

飼育員ではないけれど。

動物園って皆さんにとって、馴染み深い施設ですが、飼育員以外にも働く人が結構います。
仕事は?と尋ねられて「円山動物園」と答える。200%「飼育員?」って聞かれます。
そんな皆さんの疑問難問にお答えします。

動物園には、大きく分けて
●飼育員・獣医
●園長・経理担当・広報担当・庶務担当・HP担当など経営部門の職員
●動物の住んでいる施設が壊れてないか管理する施設管理部門の職員
が働いています。

そして僕は、2007から、その管理部門の植物担当。
動物園的には、まだまだピヨピヨのヒヨコです。

どうぞよろしくお願いします。

植物が担当なので植物メインです。
題名は、「植物的時間」。
植物の魅力や楽しみ方、動物だけにとどまらない円山動物園の魅力をお伝えします。隠れた植物事情、動き始めた野性生物復元プロジェクト、個人的な健康的で持続可能なライフなど。

が、考えてみると担当動物がいないので何でも書けてしまうカモ。

デジカメを持っていない僕が、デジタルな写真を慌てて自分の家のメールに送ったら、この写真しか届いてなかったわけで・・・。


だけど、この写真僕的には、結構神秘的。
今日、カンガルー館の前で撮ったシダレヤナギ(漢字で:枝垂れ柳)、芝生に写った影。何か動き出しそうです。木と太陽と芝生が作り出した芸術?
本当は、もっとシダレてる様子とか、
円山の新緑鮮やかな木々の様子をお伝えするはずだった。
でも初回なのであまり難しい話は無しにしよう。

動物園に勤務するまでは、植物の名前は知っていたけど、形や色までは正直分からなかった。が、毎日気に留めていると、これがまた、奥深い。街を歩いても、どんな植物があるか気になり始めた。そして、そこから、いろいろ考えさせられる。

エコとか温暖化とか低炭素社会とか、外来植物とか、チューリップ切とか
植物を取り巻く情勢は日々変化していますが、興味のない人にとっては、難しく自分には関係なさそうな問題ばかりですが、
植物や動物を通じて、殺伐としたこの時代に少しでも潤いを提供できたらと思います。


アマゾン川みたいです。

ちょうどやってるバラのテレビを見て寝ます。

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