双子の白クマ赤ちゃん通信 跡地
札幌市円山動物園で2008年12月9日に生まれた双子のホッキョクグマ「イコロ」と「キロル」の成長記録です。 双子の旅立ちと担当者の異動により、当ブログは更新を終了しました。 ご愛読ありがとうございました。
by hokkyoku
わがままイコロ
Posted by hokkyoku on 2009年12月26日(土) 01:08
イコロ/ikorについて、『アイヌ語千歳方言辞典』(中川裕著・草風館刊)にはこう記されています。
「【名】宝物。物語中ではとくに刀を指す。 (中略)
現在エムシ emus と呼ばれているものも指しているようである。日常会話ではお金を指しても用いられる」
エムシとは太刀のことだそうです。
「イコロ」は語感と意味が良いので、姉の名に用いた「ピリカ」ほどではないにせよ、
時々目にすることのあるアイヌ語です。
苫小牧市には「イコロの森」のほか、「イコロコース」を有するゴルフ場があります。
イコロという名の漫画の登場人物もいるそうです。
太刀や宝刀を意味する名というのもなかなか格好いいものですね。
ですが、一昨日のイコロは刀の名を持つ男子にはとても見えませんでした。
どうしたことかいつもより振る舞いが幼く、ララにしきりに甘えておりました。
母に身を寄せております。
母について歩いております。
遊びも母を模しております。
あらやだ、可愛い。
幸せかい?幸せなのかい?
堀に降りようとするララを必死に止めるイコロ。
階段に雪が積もってきつい坂になっているのが怖いのか、
イコロは堀に降りることを嫌い、母をも引き止めておりました。
上でひとり遊びでもしていればよいものを、この日の彼は母親の近くにいたくてたまらなかったようなのです。
「どこへも行かないで」
一方キロルは、堀で玩具を駆使して熱心に遊んでいました。
ずっとイコロのことを勇敢で強い子だと思っていました。
一日30分程度しか見ていないので、わからないものですね・・・
一日中でも見ていられたら、と時折思うのですが、他の仕事があるのでもちろんそんな訳にはいきません。
という、子熊の気質を見分けられない言い訳でした。
結局堀へ降りてしまうララ。
排水溝の蓋等で遊びたいのか、キロルのことも気にかかるのか。
前者のような気が致します。
鳴いて母を呼び止めるイコロ。
そんな悲壮な顔をせんでも。
口裂けるよ。
あんまりひどく息子が鳴くので、ララはすぐに戻ってきました。
母がそばにいれば、安心してゴロゴロできるというものです。
吐息が白い。
キロルは一人熱心にタイヤに嵌ったポリ容器に救命措置を施しております。
またもララが堀に降りてしまいました。
「おかーーーさーーーーん」
必死の形相。
ちょっと可哀想なのですが、可笑しくなってしまいました。
そんなに身を乗り出すと落ちるよ。
凄まじい鳴き声でイコロに呼びかけられ、ララもすぐに戻らざるをえません。
キロルも上がってきました。
お腹が空いていたんですね。
「乳くれ」コール。
向かって左がイコロ、右がキロル、毛繕いされるのはキロルのみ、といういつもの授乳風景です。
キロルは早々に立ち去ります。
まだ乳が飲みたいとせがむイコロ。
もう出ませんて。
ま、そんな日もあるわな。
今日は「イコキロルーム」がオープンします。
飼育担当者が発案した簡易な休憩所で、暖をとりながらララとイコキロを見ることができます。
どうぞごゆっくり冬の動物園をお楽しみください。
クリスマスなのに、金曜なのに、夜中にブログ更新したよ、さっちゃん!
おまけに途中でPCが勝手に再起動してテキストが消えたからイチからやり直したよ、さっちゃん!
たいしたテキストじゃないけどキツいよ、さっちゃん!
気を取り直しまして・・・
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