札幌100マイル

双子の白クマ赤ちゃん通信 跡地

札幌市円山動物園で2008年12月9日に生まれた双子のホッキョクグマ「イコロ」と「キロル」の成長記録です。 双子の旅立ちと担当者の異動により、当ブログは更新を終了しました。 ご愛読ありがとうございました。

2010年02月 の投稿一覧

イコキロ移動中継~輪厚PAにて9:33



移動中のヒーズミ職員からのレポートを、なるべくオンタイムでお届けします。

現在、輪厚PAにて。
どちらも元気です。鳴いていますが、わりと落ち着いています。

写真はキロルです。

ララとイコロ・キロル 一家の最後の日

いつも拙ブログをご覧頂き、誠にありがとうございます。

とうとうこの日がやってきました。

本日をもって、イコロとキロルの札幌市円山動物園での展示は終了しました。
(日付が変わってしまったから、昨日ですね)

いま子供たちは、初めて母と離れ、移送用の檻の中で夜を過ごしています。

ララはもちろん平静ではないのですが、3度目の子離れとあって、1度目、2度目よりは落ち着いております。
しばらくは子供たちを探して歩き回ったり、気落ちしたりしますが、時とともに受け入れてくれます。


飼育下で生まれたホッキョクグマの子供が無事に育つ例は多くありません。
そんな中、イコロとキロルが揃って健やかに育ち、こうして晴れて送り出せることを、
とても喜ばしく思っています。
飼育に携わる人間ではないですが、誇らしく感じられます。



一家が就寝中だった午前中から、すでにたくさんの方が展示場の周囲にいらっしゃいました。


送る会開催の14時ともなると何重にも人垣ができました。

こちらは一家へプレゼントする物。
麻酔をかけるために食事を抜いており、贈り物は玩具のみです。


普段立ち入り禁止の丘の上も開放することになりました。

お越しくださった皆様、無事ご覧いただけたでしょうか?
平時よりも工夫はしたのですが…
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私は満員電車のごとき様相を呈していたイコキロルームの上にちゃっかり乗っていました。
きっと私が100人乗っても大丈夫!大和ハウスのイコキロルームです。
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式の流れは、酒井園長・河西飼育員・ガイドボランティアの方より激励の言葉、
おびひろ動物園職員の方へ蜂蜜や果物の贈呈、その後玩具の投入、というものでした。
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河西飼育員が投入した玩具に歓喜する一家です。
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久々に見ました、イコロの玩具2個持ち。
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嬉々としてポリタンクと木の棒を確保。
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いそいそと運び、
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2つの玩具を所持したまま、
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スロープを滑り降りていきます。
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そして17時。

一家が室内に入る様子を見届けたかった方がたくさんいらっしゃることと思いますが、
本日は作業の都合上、閉園時に収容せずにおりました。
申し訳ありません。

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夕方のイコロ
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キロル
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ララ

閉園後、寝室に収容した親子を別室に分けて子供たちに麻酔をかけ、
採血・身体測定などを経て檻に収容しました。
こうしてサラリと書くと簡単そうですが、かなりの危険を伴う重労働です。
といっても私はただ突っ立って撮影していただけですが・・・
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オスの証を確認。間違いなく二頭はオスです。
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この子はキロルです。
麻酔から目覚め、元気そうにしておりました。
イコロは盛んに鳴いていましたが、この子は比較的落ち着いています。

ひとまずは、事故もなくイコロとキロルを輸送用の檻に収容することができました。

なお、イコキロは概ね体重180kg、頭胴長160cmでした。
体重は成獣のさつきとほとんど変わりません。
さすがオス。これからもどんどん巨大になっていきますね。

すみません、書き足らないことだらけなのですが、睡眠を取らなくては。
あとでコメントを書き足していこうと思います。
今日のところはこんな雑駁な記事でお許しください。

お見送りは正門前のロータリーにて翌朝8時からです。
檻の中の様子はあまり見えませんし、時間もとても短いです。
何卒ご容赦ください。

イコロとキロルの旅立ちにあたって

※河西飼育員によるアニマルファミリー会員向けのお便りと、上野飼育展示課長のメッセージをもとにした
下記の文章を、イコキロルームに掲示しました。


ホッキョクグマのララと子供たちに、いつも暖かいご声援を頂きまして、
誠にありがとうございます。

イコロとキロルの移動にあたっては、皆さまから色々なお声を頂いております。

今、母子を離すのは早すぎるのではないか、繁殖を最優先させるために、
何か犠牲にしているものがあるのではないか、というご意見を頂くこともあります。


キロル

親離れの時期については、野生下では概ね2歳~2歳半と言われていますが、
飼育下においては、早いものでは生後10ヶ月くらい、最も多い例は1年数ヶ月程度です。
厳しい北極圏での生活の術を学んでいく必要のある野生の子と違い、
動物園で生きていく子は、発育も良く、1年も親元で暮らせばじゅうぶんだと考えられます。

イコロとキロルに限らず、彼らの姉にあたるツヨシ・ピリカも同様に親離れを経て、元気に暮らしています。
また、両親のデナリとララもそれぞれ生後1年5ヶ月あまりで当園に着ており、
こうしてたくましく成長し、4頭もの子供をもうけています。
イコロとキロルは、当分の間きょうだい一緒に暮らしますので心強いはずですし、
子供だけに新しい環境に適応するのも早いと思われます。


ララ


野生下では、母親の栄養不足により交尾しても受胎しなかったり、出産しても1年未満で死亡したり、
といった事例が増えてきています。(一歳未満の死亡率は50パーセント以上ともいわれています)
そのようにして子を失ったメスは、またオスと交尾して出産に備えるのです。
ララに関しては栄養状態には問題がありませんので、デナリが釧路市動物園から戻ってきた際に、
子供たちが身近にいることでララが発情しないことのほうが大きな問題なのです。
また、ララは現在15歳ですが、残すところ今年も含めあと3回くらいしか繁殖のチャンスがないかもしれません。


イコロ

すでに何年も前から、国内でのホッキョクグマの繁殖が行き詰っていることが議論されてきました。
以前よりペアリング・繁殖に関してはそれぞれの動物園で試みてはいましたが、うまくいった例は稀です。
国内で増えなければ海外から導入、ということになるのですが、今ホッキョクグマを
日本に売却する余力のあるロシアやヨーロッパ諸国でも繁殖が順調とは言い難く、
いつか購入することすらできなくなります。

また、国内にいる次世代を担う6才以下のホッキョクグマは9頭いるのですが、
円山系(ララ・デナリの子)かロシア系の血統の子がほとんどです。
この若者たちが繁殖すると近親交配は免れません。
新しい個体が導入されることもなく、また自国内で繁殖することもなければ、この先日本の動物園のホッキョクグマがどうなるかは容易に想像が出来ます。
また、欧米諸国にしてみれば、繁殖実績のほとんどない日本にホッキョクグマを導入させるなんてもってのほか、日本国内で繁殖させる努力をすべき、と考えるのが当然です。
なにしろ、繁殖実績が乏しいにも関わらず、個体を海外から導入し続けた結果、日本のホッキョクグマの飼育頭数は世界で第2位なのです。

したがって、今このとき、ララの世代の繁殖を最優先にし、日本生まれの個体を増やして実績を作り、
種の保存の一翼を担う国として欧米諸国に認めてもらう必要があるのです。

ララとデナリのような相性の良いペアを飼育する動物園は安定して子供を増やしていく努力をし、
子供が生まれていない、もしくは生まれても育っていないところはペアの見直しも含めて繁殖の努力をしなくてはいけません。

これまでは国内の各動物園・水族館が各々独自に動いていましたが、今回はそれに先駆けて、
道内の4つの動物園が集まり、ホッキョクグマの種の保存事業を推進する旨の声明を出しました。
以後は、道内のみでなく、全国の動物園・水族館が同様に連携して動かなければいけません。
それほどまでに、国内のホッキョクグマ界は切羽詰った状況にあるのです。

私たちは、ララやその子供たちの幸福のために尽力しています。
人間の都合、まして営利などのために繁殖を優先しているわけではありません。

何卒ご理解ください。

どうぞ、快くイコロとキロルを送り出してくださいますよう、お願い申し上げます。


札幌市円山動物園



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様々な考え方があって然るべきだと思うのですが、快く送り出して頂きたいと願っています。


明日はいよいよ送る会です。
どうぞ暖かい格好でお越し下さい。

イコロの上に降る雪は

真綿のやうでありました







中原中也好きです。
著作権が失効しているので引用。
ほんとうは書きたいことが多々あるのですが、仕事が溜まってさぁ大変。
少々お待ち下さい。

幸せなまどろみ


夜の間に遊び疲れてしまうのか、最近ホッキョクグマ一家の昼寝がとても長いです。
起きている姿をご覧になりたい場合は、午後遅くにお越し頂いたほうがよさそうです。
といってもララとイコロとキロルが一緒に居る姿を見られるのもあと残すところ3日ですね。
木、金、土を経て日曜に出発です。

眠っているキロルの口が開き、舌が飛び出しました。
時々モゴモゴと口を動かしていたので、なにか食べる夢でも見ていたのかもしれません。
肉か魚の夢?果物の夢?意外に白菜の夢?

仰向けになり、舌を出して眠るとはなんと無防備な子でしょうか。
笑えるやら、泣けるやら・・・

あまり感傷的になるのは好きじゃないのですが、幸福そうな3頭の寝顔を見ていたら、
さすがに込み上げてくるものがあります。

ちょっと目覚めてもまだ舌が出ております。


寝相が変わっても引き続き舌は出っぱなし。
乾いてしまうよ。

ヒトのように深く眠らないのでしばしば目が開くのですが、そのたび少し姿勢を変えて寝なおします。
限られた時間にお越しいただいているお客さまには大変申し訳ないのですが、
起こさないであげてください。
といってもヒトが呼びかけてもちっとも反応しません。


母を挟んで眠っていたと思えば

母に足を向けて寝る体勢に。

最終的にこうなって微動だにしなくなったので、その場を離れました。
こうして寝顔をゆっくり見るのも、私にとってはたぶん今日が最後です。

イコロとキロルを送る会

昨日からさつきの展示が開始されたようですね。
元気そうだとの知らせを聞き、安堵しています。


左キロル、右イコロ

イコロとキロルを送る会を下記の通り開催します。

【日時】
2月20日(土)14時~
※2月20日(土)閉園17時をもって、イコロとキロルの展示は終了いたします。

【式次第】
(1) 開会
(2) 激励の言葉(園長、飼育担当者、ボランティア代表)
(3) おびひろ動物園職員へ果物の贈呈及びご挨拶
(4) 展示場へ大好きなおもちゃを投入
(5) 閉会

※ケーキや果物等、食べ物は一切与えません。

【その他】
・ 移動日 2月21日(日)朝8時頃、おびひろ動物園へ向けて出発
※2月22日(月)朝9時頃、「ピリカ」がおびひろ動物園から円山動物園に向けて出発

・ 寄せ書きコーナー
ホッキョクグマ展示場前の「イコキロルーム」に、寄せ書きコーナーを設けました。
イコロとキロルが旅立つにあたり、皆様からの激励のメッセージをお願いいたします。


2月21日(日)移動日の注意事項
朝7時30分から第一駐車場をご利用いただけますが、(有料700円)開園前のため、園内には入れません。
(園内作業もご覧いただけません)
ロータリー付近での駐車はおやめください。

積み込み後、8時頃に正門前ロータリーに向かいますので、その場所でお見送りすることが可能です。
先日お伝えしていた予定と異なり、ブルーシートと幌を掛ける作業はロータリーで行うこととなりました。
ごく短時間ではございますが、イコロとキロルの姿をご覧頂くことができます。


トラックは一台ですが、彼らはそれぞれ別のケージに入った状態で移送されます。

獣医がついて行き、しばしば様子を確認しながら移動します。
担当飼育員は札幌に残り、ララの様子を見守るそうです。


手前イコロ、奥キロル





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クーニャからララとルルへ、ララから子供たちへ

堀には降りられぬイコロでございますが、

この程度のスロープなら

どうってこと

ないです。

むしろとても楽しそうです。



ララとツヨシ

同上

ララとピリカ

同上

ララは1994年11月、大分県別府市のケーブルラクテンチにて、双子の姉妹ルルとともに生まれました。
父はシロー(別府時代の名前はポール)、母はクーニャといいます。
(彼らはそれぞれ徳島と香川で暮らしています)

ララが円山動物園に来たのは、1996年5月のことです。
ララもツヨシ・ピリカ・イコロ・キロル同様、2歳になるのをを待たずに母親のもとを離れています。
(ラクテンチの件は事情が違うけれど、それはまた別の話)

野生のホッキョクグマの母子は、概ね2年ほど一緒に過ごしますが、
それだけの保育期間を必要とするのは、厳しい極北の地で生きていくうえで欠かせない
アザラシ(ときにはセイウチやベルーガ)狩りの手法などを覚えるのに時間がかかり、
また、栄養状態の違いなどにより、飼育下よりも発育が遅いためではないでしょうか。

動物園で生きるうえで、一年と少しの保育期間でも全く問題のないことは、
ララが証明してくれています。

クーニャのもとで暮らしている間、ララはじゅうぶんに愛され、生きていくうえで必要なものごとを学び、
そうして円山で4頭の子を産み、クーニャから学んだことを子供たちに授けてくれました。

動物園の動物である限り、親子の別れの時はヒトが決めざるをえません。
身体的にも精神的にも問題ないとはいえ、胸が痛まないというと嘘になりますが…。


デナリが帰って着次第、ペアリングさせ、繁殖を試みることについて、
ララの身体的負担を心配されている方が少なくないことと思います。

当園は種の保存の御旗のもとに動物に無理をさせようとは思っていないし、
ララのことはとても大切にしています。
大切に飼育していなかったらツヨシもピリカもイコキロもこの世にいません。

今までのケースをみれば、3~4月にデナリとララが恋の季節を迎えると、ほぼ確実にララは妊娠します。
それからデナリと別居させ、餌の量を増やし、環境を整えて、11月には産室に収容するのです。
ただ、子を育てるかどうかはララに委ねられています。
こんな環境では、こんな身体状況では子は育てられん!
とララが思ったら、彼女は赤ちゃんを育てずに放置したり、食べてしまったりします。
最終的な判断はララがするのです。


ララと子熊を心配してくださってありがとうございます、大丈夫ですよと言いたかったのですが、
私の拙い文章で伝わるかどうか、あまり自信はないです。

気を取り直して寝姿百態です。(100ないよ!)

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さつき、無事に到着。2

さきほど旭川から河西飼育員が帰還しました。
さつきは元気だそうです。
SDカードを託されたので中身を見てみました。
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移送のトラックを追走。
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こうして3回ほどシートを捲って状態を確認したそうです。
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到着。
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お、イワンさんですね。さつきを見てるの?
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さっちゃん、お疲れ様でした。
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次はこの子達です。(左キロル、右イコロ)

さつき、無事に到着。

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さつきは15時15分頃に旭山動物園に到着し、無事に室内へ収容されました。
あちらでの展示開始日は未定です。
幸せに暮らしてくれることを心から願っています。


本日10時30分~11時の様子を少しお届けします。

たくさんの飼育員が檻を移動させております。

不安げなさつき。

たくさんの方がさつきを見送りに来てくださいました。

マスコミの方もいっぱいです。


クレーンで吊り上げてトラックの荷台へ。


元気でね。会いに行くよ。

ブルーシートを掛けます。

その上からさらにシートを掛けて出発。
素敵なプールとロシア系男子の待つ旭川へ、いざ。


左デナリ、右さつき。
彼らの子の誕生を心から期待していたけれど、合わないペアであれば別の組み合わせを考えること、
そして、繁殖に適した年齢の個体を一頭で飼育することなく、ふさわしい相手のいる所へ移動させること、
それは至極当然のことではないでしょうか。
寂しいけれど、良い出来事として捉えていただけると幸いです。

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お見送り後に屋上に登ってみると、一家は午睡の最中でした。
またしても大量の寝顔写真を撮るという変態行為に及びましたので、改めて掲載します。
今日は日差しが暖かかったのですが、屋上の雪の上に座って子熊たちの寝顔を眺めていたら、
さすがに凍えてしまいました。
アホですね。仕事溜まるし。
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顔の見える方がイコロです。
キロルを抱きかかえるようにして眠っています。
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寝起きをビデオカメラで撮影しました。上下2枚はその静止画です。
近いうちにzoo channelにて公開してもらう予定です。
俯瞰による寝起きの動画を皆さんにご覧いただきたいとずっと思っていたのですが、
何故かいつもカメラで連写しておりました。
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21日朝の彼らのお見送りは、さつきの場合とは違ったものになります。
開園前なので、今日のように積み込みの様子はご覧いただけません。
トラックに載せ、すでにシートを被せた状態で正門前のロータリーに出ます。
ロータリーをぐるっと回って出発です。

なお、前日の送る会の詳細はまた後日お知らせします。

いい日旅立ち

さつきの旅立ちは明日11時ごろです。
10時30分よりトラックへの搬入を行います。
遠巻きにではありますが、お見送りできます。
トラックに檻を積んだあとでシートを被せるので、積む際には少し顔が見られるかもしれません。

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