札幌100マイル

動物病院だより メガネ獣医奮闘記

現場で働くメガネの獣医3名と動物たちとの悲喜こもごもをお送りします。

2011年09月07日 の投稿一覧

秋、ですよね?

こんばんは。メガネの3番目です。

9月の北海道といえば、秋真っ盛りのはずですが、
中々涼しくなってくれません。




ゴーヤー イン セプテンバー。Do You Remenber?


この後は真面目な話。



長引く暑さが原因、というわけでもないのですが訃報が続いています。


長い時間手をかけて治療して、それでも逝ってしまう
マレーバクの円夏のような場合もあれば、

突然亡くなってしまう、シロフクロウの空のような場合もあります。





円夏は体が大きく、お世辞にも治療に協力的とは言えないため、
犬や猫であれば簡単にできるような検査・治療でも鎮静が必要であるなど、
大変な作業になります。
動物園動物の治療の難しさの一つです。



空は自身の体調の悪さを、全くと言っていいほど表に出さなかったようです。
野生動物は自身の不調を悟られることが死に直結しかねません。
そのため、動物園にいる動物達も、
体調不良が表面化した時点で既に手遅れであることがままあります。
このことも、治療を難しくする一因です。


残酷に思われるかもしれませんが、
死んだ動物は全て解剖して、死因を調べるようにしています。
解剖所見を確認していると様々な思いが去来します。
動物達の死を無駄にしないよう、
何らかの形で今後に生かさなければと強く感じます。


もっともっと勉強して経験積んで、できれば研究もして、
動物達のため、動物園のため、御役に立ちたい

と、常々考えているのですが、思い知るのは己の不甲斐無さばかり…。

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