札幌100マイル

動物病院だより メガネ獣医奮闘記

現場で働くメガネの獣医3名と動物たちとの悲喜こもごもをお送りします。

2013年03月 の投稿一覧

真っ暗闇の中には

前回ご紹介した研修会の資料用に撮影した1枚。



メガネ1号氏の表情が素敵すぎて敢え無く没に。
素敵すぎる表情がもったいないので、こちらで採用。
大型鳥類保定のお手本です。

今回は前回の回答編。




感謝デーイベント中、異彩を放ったこの黒いゼリーの中には



こんな感じでいろいろなものが埋まっておりました。

もちろん手作りにございまして、



作業場所の解剖室はさながら家庭科実習室に。


さて、ここで取り出だしたるは



超音波検査器。音の反射を画像化して、ゼリーの暗闇の中からも
意中の物品を探し当てます。


暗黒の海に沈むディメトロドンはこう見えます



……お察しの通り、難易度はかなり高め。



飼育員も必死で探します。
初心者向けのブドウから、超難関の孫〇天まで。


ほかにも獣医ブースでは



ぬいぐるみを使って吹き矢体験。



1号氏によるデモですが、こんなにも殺気を漲らせては動物たちに悟られてしまいます。
皆様、実際に吹き矢を使う際は、真似をされないようお願いいたします。


そんなこんなで、動物園感謝デーは大変ご盛況いただいてございます。
獣医ブースにいらした皆様、
動物園の獣医のお仕事、なんとなく実感いただけたでしょうか。

さてさて、次にメガネどもが日の目を見るのはいつの日か。
その日のために、新たな企画を捻出しておかねばなりますまい。

先生の先生



矢印の先では一体何が行われているのか…。
真面目なことをしていそうな看板を掲げて、
国家転覆を企むような怪しげな会合が行われているのでは…




私の杞憂をよそに、額面通りの真剣な勉強会が開催されておりました。
小難しいタイトルのついた勉強会にございますが、ざっくり申し上げますと、
普段野生動物の取り扱いに慣れていない獣医師のかたへ、
野生動物の専門家がレクチャーしましょう、という獣医師会による催しです。

さてさて、何の因果か拙メガネがその専門家にカウントされてしまいまして、
その中の一コマの講師という大役を仰せつかったのでございます。



それからというもの、慌てて勉強の日々にございます。
デスク横に堆く積まれ、交通障害を起こしかねない参考書の山。

白羽の矢の立て先を間違われたのではないかとの疑念に囚われつつも
何とかかんとかメガネなりに頑張りまして、

20130319-04.jpg

講習会は無事終了。
真ん中で偉そうにしているメガネですが、正気を保つので精一杯です。

少しでも参加者の皆さまのお役に立てたでせうか。戦々恐々としております。



さてさて、明日は動物園感謝デー

メガネ獣医共は



妖しく黒光りするゼリー状物質をご用意いたしまして、
皆様のご来場をお待ちしております。

この物体の正体を、是非会場でご確認ください。

カムフラージュ

もう3月だというのにこの雪です。



熱帯動物館の横にて。あれ、何かいる。







ウサギだ、ウサギです。どこから来たのかわかりませんが、
雪の中で、白いウサギが木にしがみついています。

園内くまなく探してみますと



またいた!ここはエゾシカ放飼場。



円山界隈のウサギの間で、木にしがみつくのが流行しているのでしょうか。
または、樹上生活可能な進化を遂げたか。生命の神秘!?


こちらは真面目な生命の神秘。



完全に背景に溶け込んでいます。
冬の動物園でしか見られない光景です。


こちらはちょっと残念な生命の神秘。



コケの上にいてくれたならば完璧だった、コケガエル。
そっくりなんですよ、コケに。
しかしいつも壁に貼りついていて、実力を発揮しきれません。


こちらはエキセントリックな生命の神秘。



容易に捕食されてなるものかと、ワニに擬態したニンジン…、
はたまた、油断した獲物を捕食しようとニンジンに擬態したワニでしょうか。

迂闊に近寄りがたいオーラを放っていはいますが、
間もなく美味しく食べられたのではないでしょうか。


雪の中の動物園にはもっともっと色々隠れているやもしれません。
ちょっぴり寒いのを我慢して、探しに来てみてはいかがでしょうか。


最後にご連絡です。
こちらのブログのコメント欄ですが、感想などを書き込んでくださるのを大変うれしく思っております。
しかしながら、コメント欄についてはリアルタイムでチェックできかねますので、
お手数ですが、ご意見ご要望の場合は円山動物園に直接お電話(011-621-1426)いただくか、
こちらのリンクからお送りくださいますよう、お願いいたします。

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