拉致ってないよ。
Posted by vetblog on 2013年4月24日(水) 22:14
前々回の白い塊の正体は、
新入りアザラシの「大福」でした。
某海獣舎担当がこっそり連れ込んでいました。
彼は暑さが極端に苦手で、
撮影の翌日には新天地を求めて旅立ってしまいましたとさ。
さてさて大福は例外として、新入り動物には通過儀礼がございます。
もちょもちょとお食事中の、熱帯鳥類館の異端児ムツオビアルマジロ。
背景が今の展示場ではないことにお気づきでしょうか。
動物病院の一室の、「検疫室」で隔離飼育中の写真です。
決してお気に入りの動物を寵愛するために、病院で囲っていたわけではございません。
これも大事な獣医のお仕事のひとつ、「検疫」にございます。
このイヌワシも検疫中。
こちらのノドグロコウカンチョウも検疫中。
一見ただただ抑留しているようですが、獣医師は絶賛お仕事中。
動物園の外部から来た動物達は、健康そうに見えても、
その実何かよからぬ病原体を持っていることがございます。
そこで病院などの隔離スペースで留め置きまして、
その期間中に必要な検査を実施するのです。
実際、写真のアルマジロにも寄生虫が見つかりまして、駆虫薬を投与しております。
動物の健康が確認された後、病院から展示場へと輸送します。
写真はアルマジロとオオハシのお引越し。
あ、またカメラ目線。しかしどうしたことか、昨日のケモノ達と違って不思議と何の感情も沸きません。
熱帯鳥類館に移動後、抜群の適応力を見せるアルマジロ。
真横。
一方ノドグロコウカンチョウは慣れるまで檻の中。
こうして、新着動物たちはお披露目前にメガネどもと蜜月のひと時を過ごすのでございます。
その間特典として写真撮影権を独占できますが、
情報公開前につき、大抵の写真はお蔵入り。
口惜しうございます。