札幌100マイル

動物病院だより メガネ獣医奮闘記

現場で働くメガネの獣医3名と動物たちとの悲喜こもごもをお送りします。

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炊飯器の中は…

だいぶ涼しくなってきたので、



お腹を出して寝ていると、思わず心配してしまいます。


先日、動物慰霊祭が執り行われました。



獣医としての立場からすると、天寿を全うしたと思える動物たちがいる一方、
別の治療法を試していれば…、もう少し早く病変を発見していれば…と
後悔が残る動物たちもいます。

慰霊祭を迎える度、
動物たちが動物園で、快適に過ごし元気に寿命を迎えられるよう
精一杯努力していこうと、強く思います。
力及ばない場面もあるのですが、精進あるのみです。


それでも、生あるものですから、動物たちはいつか死を迎えます。
死んだ後の動物も、動物園動物としての役割を果たしてほしい、との想いから、



このように標本を作成することがあります。
死んだ後も標本となって、
動物病院ガイドなどで、みなさんのお手元で、
動物への理解をより深めてもらう手助けをしてもらいます。

色々な標本と、色々な標本作製法があるのですが
ここ最近の、お気に入りはコレ



なけなしのOB権限より、大学の研究室から接収した電子ジャー。
以前スマイル120点の高知の獣医さんからお聞きした内緒の使用法で
標本作りに勤しんでいます。

写真の頭骨の持ち主や、電気釜の詳しい使用法が気になる方は
動物病院へどうぞ。その他の様々な標本たちと一緒にお待ちしております。

めがねめがねめがねめがね

今朝あたりから、漸く秋の気配が漂い始めまして、



エゾリスたちも食糧調達に余念がありません。
心なしか今年見かけるリスたちは、一様に立派な体格をしているように感じます。
多岐にわたる残暑の影響の一端か?

はたまたこれも9月まで続く残暑の所為か、今期2度目の獣医実習でございます。



揃いも揃ったりメガネ男子3人。
時限メガネ女子獣医の説明を熱心に聞いています。

本日はオオカミのワクチン接種の実習。
「オオカミもイヌと同じワクチンを打っているんだよ」とか説明しつつ、



いざ実践です。
オオカミ一家の主、ジェイが嵌まっているのがスクイーズケージ。
檻の格子に動物を押しつけて動けなくする構造になっており、
簡単な注射が可能です。
流石に一家の大黒柱ジェイ、落ち着いたものです。



この度の実習、いと微笑ましきは



学生3人の統制のとれっぷり。只事ではございません。
お揃いのツナギに身を包み、



何処へ行くのも一緒。



いついかなる時も一緒。一糸乱れぬ統一感。
辛い肉体労働も、振り向きざまの素敵な笑顔で応えてくれます。


私とのめがねキャラ被りによる、
職員からの心ないメガネいじりに対しても、
眼鏡の奥でじっと耐える、
meganeな彼らの過酷な日々が続きます。

そんなめがね故の困難やら、
メガネが曇る残暑にもめげず、
立派な眼鏡3獣師に成長してもらいたいと、
切に願う先輩meganeにございます。

夜締め

夜の動物園のヒトコマ。



この中に飼育員が隠れています。見つけられますか?
制限時間は0.8秒。動物園クイズ超上級編。



見つかりましたか?
エゾシカ担当が見事に夜の闇に溶け込んでいます。

飼育員レベルが上がると、このような擬態アビリティが会得できます(嘘)。
動物園職員たるもの、特殊技能の一つや二つ自然と身に着くのです(嘘の上塗り)。

あまりに残暑が続くせいでしょうか、9月だというのに夜の動物園です。
秋の夜の、と言いたいところですが、あまり秋らしくないのです。



食べてるものは秋っぽいララ。ホールシャケを独り占め。



夜も獣医は働きます。薬瓶を手に解説する獣医女子。



夜は元気なロリス達。件のシカ担の推しアニ。



秋の夜長も割と賑やか、動物病院でございます。





しとしとぴっちゃん

雨の日は嫌いです。



雨音に反応したのか、このカエル…



またやった…。
はっきりくっきり、石を飲み込んでくれています。
2回目なので手加減してくれたのか、前回の3個に対し今回は1個だけ。
しかしながら、雨の日に変に張り切るのは断じてやめていただきたい。



この度も、えいやっと引っ張り出してございます。
こちらの心臓にも、カエルの身体にもよろしくありませんので、
雨の日だからと調子に乗るのは断じてやめていただきたい。
大事なことなので2回書きました。

明日も明後日も雨予報故、しばらく空も私の心も晴れそうにありませぬ。

9月になりまして

近頃何だかもの寂しいのです。
もっと賑やかに仕事をしていたような…。

初秋のセンチメンタリズムのなせる業か、
あるいは、唯ぼんやりした不安感故か…。





……
………あれ、獣医実習が終了している…。



実習の2週間、どこへ行くのにも3人が列をなし

行く先々で、



餌をやったり、



餌をやったり、



覗き込んだり



あるいは覗き込んだり

3人3様に頑張ってくれました。

そんな華のある季節は早々に終わりを告げ、
多忙な秋に突入した私を慰めてくれるのは、最早彼だけにございます。



ィヨコ分けハンサムボーイの「降 鬱夫(ふる うつお)」氏。
甘い笑顔と甘い匂いで、日々の疲れを癒します。
ただし、出会った瞬間に離別を覚悟せねばなりません。
何故なら、彼ってばエサだから。

一期一会を噛み締める、秋雨の夜にございます。



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