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秋の風物詩、動物園編
Posted by vetblog on 2011年10月19日(水) 19:48
ヒダリテハソエルダケ
特に意味はございません。
例年秋が深まるにつれまして、動物園業界が慌ただしくなって参ります。
その理由がこちら、
札幌市内某所にて行われました、動物園技術者研究会にございます。
毎年全国各地津々浦々の動物園が主体となって開催され、
日本中の動物園関係者が一堂に会します、この研究会。
今年の仕切りが、円山動物園だったのでございます。
当然のことながら、円山職員一同により、
事前準備から当日の進行まで恙無く執り行わなければなりません。
私も一スタッフとして全国の皆様をお迎えすべく、粉骨砕身努力して参りました。
QOLは減少の一途を辿りながら、BMIの上昇を抑えられない苦境を乗り越え、
何とかかんとか、全日程を無事終了することができたのでございます。
動物園関係者による、日本最大級の研究発表会にございますれば、
新鮮かつ刺激的な発表の数々、活発かつ熱意溢れる質疑の応酬、
大変に実りのある会になったと自負してもよいのではないかと、
個人的には存じておりますが、参加者の皆さまいかがでしたでしょうかと、
お訊ねして回りたいけど出来かねる、今日この頃にございます。
研究会の様子を、一部お届け。
会場のセッティングを終え、あとは出席者の方々をお迎えするばかりの
緊張感漲る円山動物園職員の面々。
ロビーを漂う緊迫感の余り笑うしかない、そんな状況にございます。
VIPの来場に備え、シミュレーションに勤しむダブルメガネ。
メガネ1号氏はアルカイックスマイルの鍛錬に余念がございません。
真剣な眼差しを注ぐ、メガネかつヒゲ飼育員。
隣のカリスマは集中するあまり、半開き。
勿論のことながら、本園職員も発表いたします。
カリスマの面目躍如。話が壮大になるにつれ、手の動きが大変なことに。
会場に満ち満ちたるあれやこれやの雰囲気、感じていただけましたでしょうか。
それでは、またの更新まで暫時お別れといたします。
次回、「メガネ、南極へ行く!? ~メガネが曇って前が見えない~」を
お楽しみに!!
いざ、みちのく
Posted by vetblog on 2011年9月29日(木) 19:14
トニーのことは本当に残念でなりません。
たくさんの子供を残したトニー、
霊長類研究者の方も、彼の業績は立派だとおっしゃっていました。
トニーの死を無駄にしないよう、努力します。
ここからは、東北報告。
動物園関係者が集まって、研究会。日本各地で様々度々行われております。
行ってまいりました、みちのくへ。まずは開催地盛岡。
台風。台風。台風。
増水。増水。増水。
天候の巡りあわせが悪いのは、何の因果か。
日頃の行いは悪くない、筈…。最早原因を前世に遡る他ございません。
研究会会場、盛岡市動物公園にて。
森の小道を抜けると現れる、大パノラマ。晴れてさえいれば、晴れてさえ…。
第2日目、杜の都仙台。
終日運休の赤字が、目に沁みる、胸に突き刺さる。
しかしながらこれだけの影響下、私の旅程に何一つ影響がなかったのは、
やはり日頃の行いによる僥倖か。
仙台市八木山動物公園にて。
シジュウカラガンがお出迎え。
ただのぽっちゃり水鳥と思うなかれ、彼らは非常に国際的。
彼らの親兄弟達は、ロシアで放たれ仙台に帰ってくるという
大業を成し遂げているのです。
第3日目、松島。
日の光を目にするのは幾日ぶりか。
マリンピア松島水族館へ。
私はクラゲになりたい。
そして貝殻の姉が欲しい。
牡蠣は厭だ。
ホヤも厭だ。
…決して、ぶらり東北センチメンタルジャーニー、というわけではございません。
以前2号氏がお伝えした通り、現在本園では獣舎設計の真っ最中にございます。
遠出の暁には、できうる限りの視察業務を旅程に捻じ込まれるのでございます。
今回も時代遅れのコンデジに鞭打ち、千を超える資料写真を撮影してございます。
…とは言いつつも牛タンは、大変美味しゅうございました。
勉強勉強。
Posted by vetblog on 2011年9月20日(火) 20:04
>A山動物園獣医師 N村氏
1人じゃなかったよ。
先日、普段はあまり縁のない、学会なるものに出席して参りました。
そうは申しましても傍聴者としての参加、気楽なものでございます。
学生時代に労働力として雇われて以来でしたので、
かれこれ7,8年ぶりにございました。
ペットの診療から家畜の治療・管理まで、
幅広く興味深い研究発表が行われておりますれば、
日頃使うことのない脳髄が活動的となり、大変に刺激的でございました。
そのような学術鍛錬の場に、
同年齢同出身教室同業者の姿。期せずして顔には手ぶれモザイク。
私もいずれは発表者の立場で出席せねばと、痛感した次第にございます。
ここ数日、東北へ出張だと浮かれておりましたら、どうやら台風が接近中とのこと。
かつての雨男の嫌疑が晴れたと思った矢先、悪天候男の汚名を雪ぐこと能はず。
開き直って、嵐を呼ぶ男と嘯くことにいたしましょうか…。
秋、ですよね?
Posted by vetblog on 2011年9月7日(水) 20:13
こんばんは。メガネの3番目です。
9月の北海道といえば、秋真っ盛りのはずですが、
中々涼しくなってくれません。
ゴーヤー イン セプテンバー。Do You Remenber?
この後は真面目な話。
長引く暑さが原因、というわけでもないのですが訃報が続いています。
長い時間手をかけて治療して、それでも逝ってしまう
マレーバクの円夏のような場合もあれば、
突然亡くなってしまう、シロフクロウの空のような場合もあります。
円夏は体が大きく、お世辞にも治療に協力的とは言えないため、
犬や猫であれば簡単にできるような検査・治療でも鎮静が必要であるなど、
大変な作業になります。
動物園動物の治療の難しさの一つです。
空は自身の体調の悪さを、全くと言っていいほど表に出さなかったようです。
野生動物は自身の不調を悟られることが死に直結しかねません。
そのため、動物園にいる動物達も、
体調不良が表面化した時点で既に手遅れであることがままあります。
このことも、治療を難しくする一因です。
残酷に思われるかもしれませんが、
死んだ動物は全て解剖して、死因を調べるようにしています。
解剖所見を確認していると様々な思いが去来します。
動物達の死を無駄にしないよう、
何らかの形で今後に生かさなければと強く感じます。
もっともっと勉強して経験積んで、できれば研究もして、
動物達のため、動物園のため、御役に立ちたい
と、常々考えているのですが、思い知るのは己の不甲斐無さばかり…。
4 Eggs of Vets 2
Posted by vetblog on 2011年8月30日(火) 19:04
8月27日をもちまして、獣医学生の実習が終わりました。
実習中は
注射の練習をしたり、
マイクロチップの読み取りをしたり、
動物病院のガイドをしたり、
サケを抱えたり、
サケを運んだり、
サケを投げたり、
様々な体験ができたことでしょう。
再来年には社会の荒波に揉まれているであろう学生さん達、
この実習が何かの一助になってくれたらな、と思います。
他にもこの日、今年最後だったのが…
夜の動物園。今年も大変な賑わいでございました。
「裏」と銘打った動物病院ガイドもこの日で店仕舞。
期間限定で檜舞台に上った
これも、
これも、
これも、
倉庫の中で、雌伏の日々に戻ります。
おかげさまをもちまして、普段はただただ暗い夜の病院も
活気に満ちあふれてございました。
毎回のように定員を超える申し込みをいただきまして、
定員から漏れてしまわれたお客様には大変申し訳なく思っております。
通常の病院体験は毎週開催しておりますので、是非そちらにお越しください。
また、貴重な夜の開園時間、病院ガイドにご参加いただいたお客様、
誠にありがとうございました。
充実した一時を過ごしていただけたならば、幸甚の至りにございます。