札幌100マイル

冬プロレポート~冬の円山動物園から~

冬の動物園プロジェクト、略して冬プロのメンバーが冬の動物園の魅力を発信

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アジアゾーン

2回目登場、施設管理の安齋です。みなさんこんばんわ。

動物園の西門入ってすぐのところにフェンスがありますよね。
その中では何をやっているか知っていますか???

その名は「アジアゾーン」

動物園のホームページでもかなりわかりにくいところで紹介されています。
札幌市円山動物園基本計画
ページ下のほう。

この頃は「アジア館」という名前ですが、
今はアジアゾーンとして3つの建物が建設中です。建物の名前は未定です・・・
イメージ図とも全然違いますね!
公開できるのは今年の秋から冬の頃かな、と思います。

雪が降る前の頃はこんな感じで何にもありません!
以前はキッドランドがあったところです。



最近はちょっとずつ形が見えて?きました。





大規模なうえに3つの建物が同時進行しているので、
複雑な現場となっております。

設計業者さんや工事業者さんは動物園からの無理難題をプロの技術を持ってして
上手に組み立ててくれています。本当に、大変だと思います。



安全第一で、頑張ってください!



ということで、今回は冬に関係していない感じでごめんなさい。
今日は全然外に出られなくて写真を撮ってこれませんでした!

工事の様子は類人猿館のあたりからだと、良く眺められます。
定期的にみるとそれはそれで面白いです。

アジアゾーンに、乞うご期待。

ここまで見てくださってありがとうございます。

私が担当している、「円山動物園の森」。
現在ボランティアを募集中です。

興味のある方、ぜひ!
ボランティア募集のページへ。

地球に優しい動物園…

今日は、少し動物から離れて...

最近スーパーに行っても‘地球にやさしい○○’という商品をたくさん目にするようになりました。少々値段が高くても購入する方も多くなっているそうですね。

では、動物園はと言いますと、
冬でも動物たちに快適に過ごしてもらうために、またお客様にも気持ちよくご覧いただくために、当然電気や暖房が必要になります。

そこで、円山動物園では、地球に少しでも負担をかけないようにと、様々な取り組みを行っているところであります。

例えば、
☆太陽光発電
エゾシカ・オオカミ舎や
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は虫類・両生類館
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等に設置しています。

☆ペレットボイラー
は虫類・両生類館
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等に設置しています。
間伐材などを細かく砕いてペレット状態にしたものを燃料にしていますが、今は札幌市役所本庁舎の1階にも設置されていますね。
http://www.city.sapporo.jp/kankyo/energy/shokai/new_model4.html

☆太陽熱温水
子ども動物園の手洗い場
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等に設置しています。
(動物を触った後は必ず手を洗いましょう!!)

☆風力発電
レストハウスに太陽光発電機と一緒に設置しています。
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そして、
円山動物園は平成23年11月に経済産業省資源エネルギー庁認定の「札幌市次世代エネルギーパーク」としてオープンしたところです。
http://www.city.sapporo.jp/kankyo/energy/energypark.html
http://www.enecho.meti.go.jp/saiene/park/index.html
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園内の動物科学館には、
円山動物園を50年以上も見守ってくれていたオオワシのバアサンの剥製を展示してあったり、
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以前、円山動物園にいたゾウの花子やマサイキリンのタカヨの骨格標本を展示してあったり、
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ゾウの糞・歯まで展示してあって(レプリカですけど...)、
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動物のことについていろいろ勉強できるところなのですが、

「環境教育」の担い手である動物園として、地球環境に関する展示物もあったりします。
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お子様向けには、いろいろ体感してもらいながら、環境問題に関心を持ってもらえるような遊具もあります。
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肩肘張らずに気軽に環境問題を学ぶ場として、是非、円山動物園をご活用くださいませ。

今日はちょっと堅苦しい話になっちゃいましたね。

追記
某飲料水メーカーさん(自販機を見ればわかりますね)が園内に設置してくれた自動販売機です。これも太陽光で動いています。
なかなか珍しいですよね。
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ヨウスコウワニ求愛行動誘発実験報告

円山動物園では、ヨウスコウワニの繁殖に力を入れておりまして、2001年、2008年、2009年と合計20匹のヨウスコウワニの繁殖に成功しています。
本種の繁殖は、国内では初めての快挙!となっております。



ちょうど、この時期が、繁殖シーズンなわけですが、ちょっと困った問題があったのです。旧は虫類館では、この時期、繁殖行動を活性化させるため、獣舎の窓を叩くことがありました。こうすると、音と振動によって鳴き合い行動が誘発されて、交尾に至ったのですが、昨年オープンした現施設では、アクリル窓に厚みがあるため、この状況をつくることが困難であったのです。



懐かしの旧は虫類館、ヨウスコウワニ展示場。窓は薄く、音が良く響きました。

そこで、今回、AIR-G′さんのご協力のもと、ジャンベ太鼓・縄文太鼓演奏家の茂呂剛伸さんの奏でる太鼓の音が、この音とよく似ているということで、求愛行動誘発実験にご協力いただくこととなりました。





縄文太鼓を叩く茂呂さん。ジャンベ太鼓とも、すべてを自作されているそうです。
ガーナ共和国で1年間演奏と太鼓制作を学び、ジャポニズムとアフリカンを融合した独自の演奏スタイルを築きあげたそうです。体の芯まで響く重低音が何とも心地よいですね。写真だけなのが、なんとも残念!



さあ、本番です。大粒の汗をかきながら、ヨウスコウワニと心を一つにして一定のリズムで演奏している茂呂さん。5分、10分と経過、ワニはなかなか鳴いてくれません。




今日はもうダメか~と思ったその瞬間でした。
鳴きました!メスが、3×3回ほど鳴きました!写真では全くわかりませんが。
ただ、一向に鳴く気配がないのはオス。神経質なオスは、とうとう期待に答えてはくれませんでした。
まだ本格的な発情がきていない中、茂呂さんの太鼓の演奏が効果があることが実証されました。機会があれば、またチャレンジしたいですね。
終了後、ヨウスコウワニと会話をしているようだったという茂呂さんのお言葉が大変印象的でした。
ご協力いただいたAIR-G′さん、茂呂さん、ありがとうございました!





今日の一日

みなさんこんばんは。

今日朝一番の仕事は荷物運びでした。
ZOOナイトキャンプ(小学生が動物園にお泊まりして、丸一日以上かけて色々なことを学ぶイカしたプログラムです。)で使用する資材や子供たちの荷物を、開園前にオオカミ舎から動物園センターまで運びます。




一人で黙々と荷物を積み下ろし・・・時には倒れてしまわないようにロープで縛り・・・目から水が出ていたような気がしますが、きっと鼻水でしょう。

なんでもやります。メガネ獣医2号です。

普段写真とか取らないもんで、なかなか冬らしいネタがありません。。。

いつも治療のことばかりを書いてしまい周囲から冬っぽくないとヒンシュクを買っておるのですが、今日も懲りずに治療の話です。


今日は閉園後にネコ科猛獣のワクチン接種を行いました。
ネコを飼われている方であればご存知の方も多いのではないかと思いますが、○種混合ワクチンというやつです。
ライオンもトラもユキヒョウも、ネコと同じネコ科の動物なので、ネコと同じような病気にかかる恐れがあるわけです。
ネコと違って治療しづらい動物ばかりなので、パルボなんかに罹ってしまったらエライことですから、その予防ということです。
ちなみにウチでは、パルボウイルス、カリシウイルス、ヘルペスウイルスのネコ用3種混合ワクチンを接種しています。


接種方法は吹き矢です。
猫みたいに捕まえてチュッと打つことができたらいいんですけどね・・・


↑が吹き矢の矢です。

今日は麻酔をかけて眠らせるわけではないため、打った矢を回収しなければなりません。そのために、↓を使います。

吹き矢の先に釣り糸をつけて、当ったらリールで糸を巻き取って矢を回収するわけです。


打つタイミングを計るメガネ獣医1号氏。
僕も遊んでいたわけではありません。ちゃんとサーバルキャットとユキヒョウに打ちましたよ。写真撮ってもらう余裕がなかっただけです(笑)

僕はサーバルキャットに吹き矢を打つのは初めてだったんですが、当たった瞬間2mくらいジャンプしてましたよ。3mくらいなら軽くジャンプする動物だとは知っていましたが、彼らも飼育下ではそんなことする必要もないので、見たことなかったんですよ。今日は良いものが拝めました。

さて、治療の話はこれくらいにして、皆さんにお知らせです。
昨日のブログでも紹介されていますが、円山動物園では、西岡公園で自然調査を行っている小学生たちの活動報告パネル展を開催中です。

昨日までは動物園科学館で展示しておりましたが、明日からは少しお引っ越しして、動物園センター情報ホールで展示いたします。

僕も知らなかったんですが、西岡公園は種類豊富な水系を中心に様々な生き物が生息しているそうで、特にトンボの生息種数は道内随一だそうです。
子供たちは水棲生物を調べるグループと、トンボについて調べるグループに分かれて、専門家のアドバイスのもと、この一年間様々な調査を行ってきたそうです。

どれも小学生とは思えないクオリティの報告ばかりですので、ぜひ足をお運びください。
子供たちが捕ったトンボの標本などは一見の価値ありですよ。
よくまぁこんなに集めたなって感じです。


僕は子供のころ山の上に住んでまして、家の裏はどこまで続くのかよくわからない林という環境で育ったんですが、ここまで自然の生き物について調べたことはなかったですよ。
そりゃあ、田舎ですからトンボ捕ったりクワガタ捕ったりして遊んでましたけど、トンボはトンボで、何トンボなのかなんて考えもしませんでした。
なので、発表を見ていて、彼らがとてもうらやましく思えましたよ。
遊びの延長線上に学びがあるんですから。
都会なのにすぐそばに自然がある。札幌の良さを再確認しました。

ちなみに展示物の中には、子どもたちの作ったものだけでなく、トンボ講座なるファイルも設置されておりまして、トンボについてとても詳しく解説がされていたりもします。


いやーウチの息子も大きくなったら参加させようかな。

それではみなさんごきげんよう。

性別判定

猛禽の性別判定の結果がでました。
残念ながらエゾフクロウは4羽ともメスでした。



昨年の様子。3羽で抱卵してました。もちろん無精卵でした。
手前に見えるのは3羽目の尾羽。



1羽増えてなにか刺激になればと思っていたのですが・・・




ユ-ラシアワシミミズクのフクちゃんはオス、ムーンは判定できず再検査です。
ほかにも旧保護舎で飼育している何羽かを調べてもらってました。

展示施設や野生復帰施設以外でも中型、小型の猛禽の繁殖をしていきたいと考えてます。
今、飼育しているのは

チゴハヤブサ



ハイタカ




ツミ



でも、導入元が保護なのでなかなかペアができない。

来園以来、1週間ほど食欲のなかったシマフクロウのクックですが
かなり落ち着いてホッケやニジマスなどもりもり食べてます。






毎週土曜日にガイドツアーを実施していますが、体調、状態を見ながら、
観覧方法を検討していきたいと思います。

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