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正月三が日は入園料無料ですよ~&治療初め
Posted by winterpj on 2012年1月2日(月) 15:45
みなさま、新年明けましておめでとうございます。
新年二日目のブログ担当は、私、眼鏡獣医一号でございます。
今年のお正月三が日は円山動物園無料開放ということで、
昨日1月1日は三千人以上のお客様に来園していただきました。
明日3日までは無料で、しかもお正月だけのドキドキメニュー特別バージョンが
盛りだくさんとなっていますので、ぜひお越しくださいね。
また、2012年干支展ということで、サンピアザ水族館のご協力を受け、
熱帯動物館にて今年の干支ドラゴンにちなんだタツノオトシゴ(オオウミウマ)の
展示を行っています(英語ではドラゴンではなくシーホース(うみうま)ですが・・・)。
水槽の中を優雅に?浮かぶ(沈む)タツノオトシゴたちを是非ご覧ください。
ぱっと見グロテスクだけど・・よく見るとパタパタ動く小さなひれや
つぶらな瞳がぷりちーです
毎年人気の顔だし看板もあるよ!
さらにさらに、明日1月3日にはサンピアザ水族館で学芸員をされている岡田さんを
お呼びして特別講演「干支の生き物 海に棲む辰」を開催します。
みなさんタツノオトシゴっていう名前は知っているけど、実際のところどんな生き物で、どんな生態をしているなのかはよくわからないですよね(そう言う私もタツノオトシゴについての知識はほぼゼロです!)。
コミカルでミステリアス?なタツノオトシゴのお話しを聞いて、タツノオトシゴ博士になりましょう!
1月3日午後1時30分は熱帯動物館の二階の講演会場へGO!!
と、ひととおり宣伝をしたところで突然話は変わりますが、
昨年はユキヒョウのリアンやシンリンオオカミのショウとユウキ、
マサイキリンのナナスケなど多くの動物種で新たな生命が誕生したうれしい一年でした。
しかし、生れてくる生命があれば、惜しまれながらも亡くなっていく生命もあります。
マレーバクの円夏、チンパンジーのトニー、カンガルーのマイケルなど100頭近くの
動物たちが天国へ旅立って行きました。
動物園では毎年1割近くの動物たちが老齢や病気などで死んでいきます。
私たち獣医師は飼育職員と協力して動物たちが健康でストレスなく生活し、少しでも長生きしてもらえるように今後も努力を続けていきたいと思います。
毎年、大晦日になると来年は動物たちが皆怪我もなく健康でありますようにと
願って新年を迎えるのですが、なかなか希望通りにはいかないものです。
昨年の元旦は、ポニーが死産し、一昨年の元旦はチンパンジーのチャコが膝と手首に
大けがを負って全身麻酔で手術するなど、年の初めからトラブルに見舞われました。
「今年こそはみんな元気でいてね」と願いつつ1月1日、動物園に出勤したのですが、朝の段階では特に病気やけがをしている動物もおらず、安心していました。
が・・・午後三時ころに無線で私を呼ぶ声が・・・
「お客様からの通報でオオタカが血を流しているので見に来てください」
そういえば前日の大晦日の日にフクロウの森にいるオオタカを、いままで飼育していた部屋から隣の部屋に移動したな・・
おそらく慣れない獣舎で暴れて翼でもちょっとぶつけたんだろうなと、軽い気持ちで見に行きました。
どれどれ、おっ元気に飛び回ってるじゃないか!
あっ?胸に結構血が付いてるぞ!?やっぱりどこかぶつけたのかな?
でももう止まってそうだな
念のために近くで見てみるかと思い獣舎に入ってみると・・・
なんじゃこりゃ~!!
もともと神経質な猛禽類ですが慣れない獣舎に移動したためか
肢の指の爪をどこかにひっかけてしまい、
爪が完全に剥がれてしまったようです。
捕獲し圧迫や止血剤では止血できなかったため、出血部位を焼灼し、
ようやく止血することができました。
出血量も意外と多く、そのまま気づかなければ出血多量で死んでいたかもしれません。
動物の異常を発見し、通報して下さったお客様、おかげさまで大事に至ることなく、治療することができました。本当にありがとうございました。
今年も元旦から動物が怪我をしてしまいましたが、今後も動物が安心して生活できるよう努力していきたいと思います。
最後になりますが、皆さま、今年もどうぞよろしくお願いいたします。