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百合が原公園*スタッフブログ

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春なのにクリスマス?

こんにちは!

今日は暖かな日差しでしたねー
気温もプラスになったし、温室内は少し暑いくらいでした

さてさて、昨日の予告どおり、
「2月に咲くのにクリスマスローズ?」の答えです

クリスマスローズと一般に呼ばれているのは
ヘレボルス属 Helleborus というキンポウゲ科の仲間の草花です

ヘレボルス属には20種ほどの原種がありますが
一般的に観賞用に栽培されている中で特に有名なものの一つが

Helleborus niger ヘレボルス・ニゲル
昨日紹介した、この花です



これは、12月頃から咲き始めるため、
「クリスマスに咲くバラに似た花」ということで、
ヨーロッパで「クリスマスローズ」と呼ばれるようになりました。

また、キリスト教の行事・四旬節(レント)の期間に咲く仲間が
Helleborus orientalis ヘレボルス・オリエンタリス



レント(2月~4月)の頃に咲くので
ヨーロッパでは「レンテンローズ」と呼ばれています。

ところが、日本では四旬節があまり有名ではないためか?
クリスマスローズというロマンチックな名前が受けたせいか?
ヘレボルス属の植物をまとめて「クリスマスローズ」と呼ぶようになった
と言うわけです。

元々日本では、花色が豊富なオリエンタリス種が主流なのと、
今では、ニゲル種でも園芸品種が作られ、今頃に咲かせることが多いようで
クリスマスローズという名前と花の時期がズレてしまったということです。

園芸店によっては、「春咲きクリスマスローズ」と言う名前をつけていたり(笑)
もちろん、ヨーロッパと同じくオリエンタリス種をレンテンローズと
呼ぶ方もたくさんいらっしゃいます。

学名で「ヘレボルス」と呼べば、間違いないというところですが
やっぱりクリスマスローズという名前じゃなきゃ
こんなに人気は出なかったかなぁとも思います

ところで、オリエンタリス種は
「同じ花が咲く株はない」と言われるくらい花の形や色が豊富です。
実は、一緒にできた種を蒔くと、全部色が違うというくらい
固定が難しいらしいのです。
それで、こんな札が刺さっています
実生苗の札
もちろん、品種名もつけようがないというのが実情のようです

ただ、最近になってバイオテクノロジーを使った
クローン株(メリクロン苗)の栽培が可能になり
同じ花が咲く株を大量に作れるようになったそうです
その花には品種名がつけられ、こんな札がついていました


奥が深い植物のようです


緑のセンター温室は、高校生以上130円の入場料がかかります
65歳以上の方は年齢の判る身分証明書をお忘れなく!

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