双子の白クマ赤ちゃん通信 跡地
札幌市円山動物園で2008年12月9日に生まれた双子のホッキョクグマ「イコロ」と「キロル」の成長記録です。 双子の旅立ちと担当者の異動により、当ブログは更新を終了しました。 ご愛読ありがとうございました。
by hokkyoku
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イコロとキロル、十勝へ。そしてピリカの里帰り。 2
Posted by hokkyoku on 2010年2月24日(水) 01:40
イコロとキロルの熊生(人生)はこれからが本番です。
個体のトレードがうまくいくのか、彼らとペアリングする相手が見つかるのか、
先の不安が募りますが、ひとまずは門出を祝いたいと思います。
これからおよそ30年続くであろう彼らの熊生が充実したものであることを、心から祈っています。
さて、20日に話を戻します。
麻酔で眠るイコロです。
猛獣ですから、採血や身体測定、生殖器のチェックなどはこんな時にしかできません。
キロルの後足。爪込みで足のサイズ38cmだったか。
肉球はざらざらとして硬い感触です。
個体識別用に、イコロの左耳の裏の毛をカットしました。
キロルはそのまま。
十勝の皆様、当分は耳裏でイコキロを識別してください。
見慣れると人の顔のように違いがわかってきます。
檻に収容し、動物病院で夜を明かした次の朝。
仰向けになってバタバタするイコロ。
出して、とばかりに檻に顔を押し付け、豚鼻になってしまうキロル。
檻をクレーンでトラックに積みます。
正門前のロータリーにてお見送りタイム。
二頭のサモエドがお見送りに来ていました。
単なる犬好きということもあるのですが、どうにもこの姿が誰かを彷彿とさせるので、
駆け寄って触らせていただきました。
飼い主さんの許可は得ております。
手入れの行き届いたサモエドさんの毛は柔らかく、サラサラとしておりました。
ちなみに、容易に想像はつくと思いますが、ホッキョクグマの毛は硬いのです。
ただ、透明で中が空洞なので、よく見ると輝いていてとても綺麗です。
お見送りにはおよそ200人もの方がいらしていました。
ほとんどの方はこの後でララの様子を見に入園されたようです。
左がイコロ、右がキロルです。
こうしてイコロとキロルは生まれ育った円山から旅立ちました。
トンネルを抜けようが抜けまいがそこは雪国でした。
輪厚PA・夕張物産センター・占冠道の駅・十勝平原PAにて健康チェックを行いながら、
道中はほぼ順調に進みました。
実況していた通り、ほんの数台前で車が転覆する事故もございましたが、25分の足止めだけで済みました。
帯広到着。
クレーンで檻を獣舎の前まで運びます。
イコロは鳴いて暴れて大騒ぎ。当然恐ろしい体験ですよね。
キロルは比較的落ち着いていました。怖すぎたのかもしれませんが。
後は人力で寝室の前まで檻を押していきます。
私はこうして撮影していただけで、何のお役にも立てませんでした。
手土産も忘れるし、帯広の皆さん、申し訳ございません…
久々にピリカに会いました。
ピリカが小さかった頃、私は彼女のことを中性的な美少年だと思っていました。
美少女でしたね、ごめんなさいね。
作業は彼女の目に入らないところで行われていましたが、鳴き声などで別のホッキョクグマが
来たことを察したらしく、落ち着かない様子でした。
知る由もないでしょうけれど、弟が来ましたよ。
あなたの過ごした獣舎、あなたの大切な黄色いガス管、使わせて頂きます。