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別れの朝
Posted by vetblog on 2011年6月21日(火) 20:15
動物の搬出があると、獣医師も必ず借り出されます。
今朝は、2頭のダイアナモンキーと、
アカアシガメと
キアシガメが
それぞれの新天地へと旅立って行きました。
この2頭のカメ、実は30年近くも旧は虫類館を支えてくれた大功労動物です。
私の在園歴の10倍以上。重ねた年齢も、私よりも上。
そんな彼らがいなくなると、旧は虫類館の終焉をひしひしと感じます。
既に動物たちの新施設への移動はすべて終了し、
館内から動物たちの息遣いが消えました。
もともと静謐な暮らしの動物たちが佇む空間でしたが、
館内は、往時とは別の静寂に包まれています。
かつては数多の爬虫類で賑わっていたバックヤードも、
つはものたちが、夢のあと。
隣接する昆虫館も、最後の時が迫っています。
そんな折、飛翔室では、
私達との別れを彩るかのように、
ランタナの花が、盛大に咲き誇っていました。
とても美しく、少し哀しい、花々の色。
命なき建造物の、声なき惜別の挨拶なのかもしれません。
両建物様、お疲れさまでした。
昆虫館の傍らより湧き出た、謎の地球外生物。
日の光の下で、改めて見てみると…
鮮やかな緑が美しい…?
ともすれば、生命の躍動を感じさせる…?
このままでは、この者の素性がわからぬままの別れとなりますれば、
残念至極にございます。
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