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動物病院だより メガネ獣医奮闘記

現場で働くメガネの獣医3名と動物たちとの悲喜こもごもをお送りします。

2011年05月11日 の投稿一覧

とある日の動物病院。

円山動物園の片隅にひっそりと、それはあるのでございます。



円山動物園、園内動物病院。
3人のメガネどもが跳梁跋扈する、獣医の巣窟。
あるメガネは、日夜怪しい薬品をこねくりまわし、
またあるメガネは、吹き矢にて猛獣を打ち倒さんと特訓を重ね、
残ったメガネは所在なく、虚ろな目でホルマリンの入った瓶を磨く…。

ウソです(部分的に)。

日々せっせとお仕事しております。



さて、今日の患者は




アメリカビーバーのクロ氏。
すでに麻酔も効いて、あられもない御姿に。

クロ氏、本日の来院理由は歯のケアーにございます。
以前に怪我をしたクロ氏は上の前歯が短く、
そのために下の前歯が伸びすぎてしまうので、





切りました。下の前歯。
歯が無くなっては大変と心配されている方、ご安心くださいませ。
ビーバーの歯はヒトの歯とは違い、一生伸び続けるもので御座いますゆえ
切った歯もいずれは伸びてくるのでございます。

麻酔をかけたときは、実は色々チャンスでありまして、



水かき。



尻尾のアップ。

普段は撮影を拒否されてしまうような貴重なショットを、
こっそり撮り貯めたりするのでございます。

他にも、意識があるときには頑として受け付けない、
血液検査やレントゲン撮影等々、健康診断をまとめて実施いたします。
麻酔をかけたときというのは、大事な大事な時間なのでございます。



実は、このような獣医的日常を
皆様に垣間見ていただける機会があるのでございます。

それが毎週行われる、動物病院体験プログラム。
詳細は下記リンクをご参照くださいませ。
http://www.city.sapporo.jp/zoo/others/hospital.html
ご参加いただいた方々には、
当園のメガネがあれやこれや、懇切丁寧にご説明差し上げる所存にございます。
今回ご紹介差し上げたビーバーの歯をはじめ、
普段は見られない、謎のあれやこれやも見られるやもしれませぬ。

メガネ獣医は園内ではレアキャラ。はぐれメタル程度の遭遇率ゆえ、
捕まえて質問責めにしたりする、なかなか無い機会ともなりますゆえ、
興味のある方は是非是非。






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