とある日の動物病院。
Posted by vetblog on 2011年5月11日(水) 21:32
円山動物園の片隅にひっそりと、それはあるのでございます。
円山動物園、園内動物病院。
3人のメガネどもが跳梁跋扈する、獣医の巣窟。
あるメガネは、日夜怪しい薬品をこねくりまわし、
またあるメガネは、吹き矢にて猛獣を打ち倒さんと特訓を重ね、
残ったメガネは所在なく、虚ろな目でホルマリンの入った瓶を磨く…。
ウソです(部分的に)。
日々せっせとお仕事しております。
さて、今日の患者は
アメリカビーバーのクロ氏。
すでに麻酔も効いて、あられもない御姿に。
クロ氏、本日の来院理由は歯のケアーにございます。
以前に怪我をしたクロ氏は上の前歯が短く、
そのために下の前歯が伸びすぎてしまうので、
切りました。下の前歯。
歯が無くなっては大変と心配されている方、ご安心くださいませ。
ビーバーの歯はヒトの歯とは違い、一生伸び続けるもので御座いますゆえ
切った歯もいずれは伸びてくるのでございます。
麻酔をかけたときは、実は色々チャンスでありまして、
水かき。
尻尾のアップ。
普段は撮影を拒否されてしまうような貴重なショットを、
こっそり撮り貯めたりするのでございます。
他にも、意識があるときには頑として受け付けない、
血液検査やレントゲン撮影等々、健康診断をまとめて実施いたします。
麻酔をかけたときというのは、大事な大事な時間なのでございます。
実は、このような獣医的日常を
皆様に垣間見ていただける機会があるのでございます。
それが毎週行われる、動物病院体験プログラム。
詳細は下記リンクをご参照くださいませ。
http://www.city.sapporo.jp/zoo/others/hospital.html
ご参加いただいた方々には、
当園のメガネがあれやこれや、懇切丁寧にご説明差し上げる所存にございます。
今回ご紹介差し上げたビーバーの歯をはじめ、
普段は見られない、謎のあれやこれやも見られるやもしれませぬ。
メガネ獣医は園内ではレアキャラ。はぐれメタル程度の遭遇率ゆえ、
捕まえて質問責めにしたりする、なかなか無い機会ともなりますゆえ、
興味のある方は是非是非。