札幌100マイル

動物病院だより メガネ獣医奮闘記

現場で働くメガネの獣医3名と動物たちとの悲喜こもごもをお送りします。

2012年02月23日 の投稿一覧

いざ、釧路3 ‘そして円山へ’

3回に亘りお送りして参りました、メガネ釧路行も今回が最終回。

3度も更新しているうちに、色々とお伝えしたいことも溜まってきているのですが、
今宵も道東紀行にお付き合いくださいませ。



怪しげなある日のメガネ。
何をしているかは、もう少しの間、秘密。




リングは釧路へ帰ってしまいましたが、
反対に、円山へやってくる方も。




似ていますが、この方ではない。




可愛いけれど、残念ながら違います。




…個人的には、すぐにでもスカウトしたいのですが…。
すまない、連れては帰れない。



この度、円山動物園へ移籍となったのは、こちら。



シマフクロウ。
世界最大級のフクロウの仲間であり、北海道の自然の象徴的存在。
初めて目にしたときの存在感たるや。
この種を受け入れる責任をひしひしと感じております。
円山に引っ越した個体は「クック」といいます。
以後、お見知りおきを。

大型猛禽類の捕獲は、相応の危険が付きまとうのですが、
流石は釧路市動物園の獣医師の面々



こうして



こう。

鮮やかな捕獲テクにございます。



鳥類保定用のジャケットを着せられています。これ、欲しい。
獣医にとって動物の保定は非常に重要なのですが、
このようなアイテム一つでスムーズに不動化できたりもするのです。これ、欲しい。

無事輸送ケージへ収容し、再びのロングドライブ。





硬いシートに同行者の体が悲鳴を上げる一方、クックはほとんど身動きせず。
クックにとって、初めての長距離移動。緊張はいかばかりか。



円山到着直後の1枚。
シマフクロウという種を守っていくための、大事な一歩。
獣医として、心して健康管理せねばなりますまい。

非公開の野生復帰施設での飼育故、
皆様にお目にかける機会は中々ございませんが、
可聴範囲が数kmにも及ぶという雌雄の鳴き交わしが
いつか円山動物園内に響き渡る日がくればと、
夢想して止まない2月のメガネにございます。

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