いざ、釧路3 ‘そして円山へ’
Posted by vetblog on 2012年2月23日(木) 19:33
3回に亘りお送りして参りました、メガネ釧路行も今回が最終回。
3度も更新しているうちに、色々とお伝えしたいことも溜まってきているのですが、
今宵も道東紀行にお付き合いくださいませ。
怪しげなある日のメガネ。
何をしているかは、もう少しの間、秘密。
リングは釧路へ帰ってしまいましたが、
反対に、円山へやってくる方も。
似ていますが、この方ではない。
可愛いけれど、残念ながら違います。
…個人的には、すぐにでもスカウトしたいのですが…。
すまない、連れては帰れない。
この度、円山動物園へ移籍となったのは、こちら。
シマフクロウ。
世界最大級のフクロウの仲間であり、北海道の自然の象徴的存在。
初めて目にしたときの存在感たるや。
この種を受け入れる責任をひしひしと感じております。
円山に引っ越した個体は「クック」といいます。
以後、お見知りおきを。
大型猛禽類の捕獲は、相応の危険が付きまとうのですが、
流石は釧路市動物園の獣医師の面々
こうして
こう。
鮮やかな捕獲テクにございます。
鳥類保定用のジャケットを着せられています。これ、欲しい。
獣医にとって動物の保定は非常に重要なのですが、
このようなアイテム一つでスムーズに不動化できたりもするのです。これ、欲しい。
無事輸送ケージへ収容し、再びのロングドライブ。
硬いシートに同行者の体が悲鳴を上げる一方、クックはほとんど身動きせず。
クックにとって、初めての長距離移動。緊張はいかばかりか。
円山到着直後の1枚。
シマフクロウという種を守っていくための、大事な一歩。
獣医として、心して健康管理せねばなりますまい。
非公開の野生復帰施設での飼育故、
皆様にお目にかける機会は中々ございませんが、
可聴範囲が数kmにも及ぶという雌雄の鳴き交わしが
いつか円山動物園内に響き渡る日がくればと、
夢想して止まない2月のメガネにございます。