札幌100マイル

円山飼育員日誌~サルと一緒!

円山動物園のニホンザルを中心とした動物達と、ちょっと変わった飼育係をご紹介!

『お出かけ』カテゴリーの投稿一覧

ヒグマ

先日「ヒグマの会30周年記念フォーラム」に参加してきました。



ヒグマ関係のフォーラムや会議、講習に参加したのはこれで何度目になるのでしょう、自分でも分かりません。

実は私、北海道に住んでいる動物好き一個人として、一番大きな目標として持っているのが、
「ヒグマと人間の共存」なのです。
もちろん動物園職員として、ニホンザルのことであったり、環境教育であったり目標は山ほど持っているのですが、死ぬまでになにがしたいかと聞かれればこの問題を解決することです。
うーん 重い

きっかけは10年ほど前にスウェーデンでのヒグマ管理について聞いたことでした。
聞いた話によると札幌とは条件が違うにしろ、民家の近くにヒグマが生息し、ベリーがなる時期には人々はその森に入っていく、でもここ200年事故はない。(本当かな?)
なんで?どうしてそんな関係がつくれるの?
出来ることだと思っていなかったのでものすごい驚きでした。
でも詳しく聞いていくうちに、ヒグマの管理、子供、大人への教育、そして森に対する価値観の違い、必要な物が少し見えたのです。
その後、知床に講習受けに行ったり、向こうの人と飲んで話したり、札幌で活動している人に話し聞きに行ったり、その人と飲んで話したり。
札幌でもうまくいく可能性があるんだなということを実感しました。


「自分に出来ることはなんだろう?」
色々考えてみましたが、やはり一番効果的なのは動物園という場所を使って正しい情報を伝えることなんでしょう。
フィールドに出て調査もしたことの無い私です、クマの飼育は代番(休みの人の代わりに)でもやったこと無い私です、でもなんとか役には立てそうです。


いつかヒグマの担当になることもあるでしょう。
その時私はどんな動きをするでしょう?想像するとちょっと怖い気もします。

二クスとクマ牧場

先日、ちょっとした頼みごとがあったので、登別へ行ってきました。
同行者はチンパ祐川と子供zoo三浦の両先輩
実はこの3人、動物園に入ったのがほぼ同時期で、20年間一緒に動物まみれになっている臭い仲です。
アラフォーというより厄年3人組と言った方がしっくり来る面子でしょうか。


で、何のお願いで行ったかというと、
「飼育の集いと言う全国の飼育係が集まる会を、登別主催でやってくれないかい?」
と言うことでした。
なんだかんだで100人以上参加する集まりなので、開催園はそれなりに大変ですが、
その分、得る物も大きく、登別にも是非!と進めています、けして円山開催が面倒くさい訳ではありません。


難しい話を硬く話すとこじれるので、例のごとく飲み会での説明。
二クス10人 クマ牧場4人 円山3人で室蘭焼き鳥食いまくりです。




二クスの課長 Kさんは、昔、円山動物園で一緒にアルバイトをやっていた仲ですから、話す口調も甘えがち
「んふふっ いいでしょ?」 「だいじょぶ だいじょぶ」 「楽しいよー」 と、とても仕事の説明とは思えません。

途中から違う話に盛り上がり、決定までは行きませんでしたが、まあ1回目の説明としてはこんなもんでしょう。


この日は登別に一泊して次の日は登別名所めぐりです。
(前の日に二クスも行きましたが、写真取るの忘れました・・・)


     
クッタラ湖畔                       大湯沼

     20090619-04.jpg
地獄谷・・・   ガスかかっていて全部おんなじ・・・


最後にクマ牧場、くまの産室上での密談です。

20090619-05.jpg


会っただけでニヤニヤしてしまう仲間達、それぞれが色んな課題に向かって頑張ってます。
みなさん登別に遊びに行きましょう!楽しいですよ!
温泉と一緒のパックもあるみたいだし、高速も安いし。

でもガスがなー 晴れろ登別!

週に2回の海峡越え 横浜金沢編

だーーーいぶ あいだが開いてしまいましたが、週に2回の海峡越え横浜金沢編
今回は事務局をやっている有袋類勉強会のためのお出かけです。

発足から10年、よく続いてるもんです。
酔っ払いのたわごとだったのに・・・
でも勉強会のたびに色んな動物園そして飼育係に出会えました。
今、円山動物園を変えていっている中で、自身を持って意見を出せてるのもこの機会があったからじゃないかと思っています。
嫁にはあんたばっかり遊びに行ってと言われ続けてますが・・・

今回も北は北海道南は九州熊本まで50名の飼育係が集合!
会場は横浜市金沢動物園に隣接しているののはな館です。






金沢動物園は金沢自然公園内にあり、公園内にはこの ののはな館以外にも遊歩道や大きな滑り台、ハイキングコースなどもあります。  なんか円山に似てます
早咲きの桜が出迎えてくれました。


遠くには横浜港

      
動物の糞を肥料にした花壇が沢山!      遊歩道の手すりは竹です、良い感じだなー

勉強会はこれからの日本の有袋類飼育はどうすべきかと話し合う真面目なものでした。
遊んでるわけではありません。びっちり5時間袋持ちの話 あーたのしい!


さあ、これからは1回目の海峡越えと同じ展開、
1次会は会場下のレストランで!持ち込みのビールはオーストラリアの地ビール フォーエックス!
2次会は金沢文庫の駅で居酒屋 やばい終電が
3次会はホテルの部屋で・・・  結局こんな感じです。




俺の部屋なのに・・・ ソファーまで他の人が・・・
横浜のホテルの部屋、床は柔らかかったです。

次の日は朝から金沢動物園見学、体が鉛のようです
週に2回の海峡越え、資金的にも体的にも辛い旅でした
今度はゆっくり行くぞー!

週に2回の海峡越え 西荻窪編

ひょんなことから1週間のうちに2回、関東へ出かけることになりました。
まあ、そうは言っても決めたのは自分なのですが・・・

1回目は友人の結婚式と飼育技術学会

2回目は事務局をやっている有袋類勉強会です。

あーー 旅費が・・・
貯めてはいましたが足りません・・・
嫁に6回払いのローンを申請し、なんとか出発
辛い・・・

飼育技術学会
飼育員の技術向上を目的として毎年開催されているもので、
2日間朝から晩までびっちり講師の話を聞き、ディスカッションするの繰り返しです。

今年で開催20回目を迎えます。



今回は1日目が動物園、2日目が水族館に関しての講演です。
休みの関係で初日は午後からの出席となったのが残念でしたが、午後からは今も飼育員の中で語り継がれている、東山動物園で飼育員をされていた故浅井力三氏の話を、当時一緒に働かれていた古瀬さんが話してくれます。

聞いた感想
そうなんです、動物達にしてやれることもっと沢山あるのです。
1日のうち12時間以上動物と一緒にいて、ホントに目の前の動物のことだけ考えて飼育していた方々です。
言い訳ですが、色々なことを抱えなければならない今の飼育係です、確かに動物と一緒にいるだけでは許してもらえません。でも、動物のことを考え観察し、他の誰よりも分かってあげなければいけないのが担当者です。
まだだめだなー 反省です。

と言う事で 反省会開始!
第1次反省会は西荻窪駅前居酒屋です。
2時間じゅーぶん反省しました、今日の分の反省終わりです。

2次会からは多くの人が宿を取っている阿佐ヶ谷へ移動
今後の飼育技術発展を祈願し3次会4次会・・・・ 5次会は部屋で・・・

いやー阿佐ヶ谷良い町です。
雰囲気大好き!


宿のすぐ前の焼肉屋朝6時までやっています。
早起きして行けば良かった

2日目、目の前に薄い膜が張ったような状態ながらしっかり夕方まで、居眠りはしません。
身銭切っての海峡越え、意気込みが違います、でもメインはどっちだったんだろう?
海峡越え、1回目終了です。

ANIMAL FANTASY

金曜日、久しぶりに近代美術館に行ってきました。
お目当ては ANIMAL FANTASY イヌイト・アート&動物たち を観るためです。



先週の日曜日、今は富良野と屋久島にに本拠地を置いている天王寺動物園の元飼育係O氏が円山に遊びに来てくれました。
この方、息子が北海道でネイチャーガイド、娘が屋久島でネイチャーガイドをしていて、定年後の今は北海道と屋久島を行ったり来たりの生活を送っております。
うらやましい! (O氏の詳しい話はまた後日詳しく)

さて、このO氏、宮越屋のコーヒーとこの作品展のために札幌に出てきて、そのついでに動物園に寄ってくれたみたいです。
円山を案内し、色々と貴重なご意見をいただいたのですが、次の日富良野に帰る前に電話が。
「朝倉くん、あの作品展は見たほうええで!飼育係なら絶対見るべきやわ!」
尊敬するO氏が言うんですから間違いありません、
子供達は学校ですから嫁を誘うことにしました。
最初は渋っていた嫁ですが、同時にやっている常設展でシャガールも観れるということでOKです。



イヌイト 行くまで色々考えてました。
写真家の故星野道夫さんの本や写真集も結構持ってますし、昨年の10月に知床で椎名誠さんが北極圏の話をしてくれたのも印象に残っています。
アジアからベーリング海峡を渡ってアメリカ大陸まで広がっていくなか、そこに残っていった人たち。
厳しい環境の中、自分達と自然、動物との関係を作り上げていった人たちです。


さて、いざ ANIMAL FANTASY
美術館に行くと作品を理解しようとして変に疲れたりしてしまう私ですが、この作品達は‘すとん‘と中に入ってきます。
作品の動物達、写実的には表現されていません。
でも、ただ単にデフォルメされるのではなく、生き物として大事な部分であったり、その動物の特徴であったりする場所がしっかりと、温かく表現されています。
ただ「かわいい」や「厳しい」「怖い」じゃないんです。
作品が比較的新しいせいでしょうか、星野さんの写真にある古いトーテムポールの様な荘厳さはありません。
でも同じ環境で生活しているものとして敬っていなければ、もしくはその歴史を引き継いでいなければこうはならないでしょう。
作品の動物の特徴に思わずクスッと笑ってしまいます。うちの子達を思い出しながら。

この作品展、現代の日本の作家さんの作品も結構ありました。
イヌイトとはまた違いますがおもしろかったです。
中でも大森暁生さんの「ぬけない棘の狼」
作品としてのメッセージは他にあると思いますが、このオオカミ、ほんとにオオカミでした。
楠木を削って造られているようなんですが、口元の微妙さが素晴らしかったです。


満足してこの会場を出て、常設展「エコール・ド・パリ 異邦人の夢」と「フレッシュ・アイズ」を観ました。
この 「フレッシュ・アイズ」 北海道教育大岩見沢校と近代美術館との連携で、学生たちが展示の企画から入り、作品選び、展示プランも作り上げたそうです。
当日も担当の学生が小学生の団体に作品の説明、どう思ったかなどファシリテーションしてました。
小学校では事前学習もあるようだし、いいなー 動物園でもやりたいな~

あっ 忘れてました。ANIMAL FANTASY 25日今日までです!これじゃあ紹介になりませんね…



帰り道、嫁も ANIMAL FANTASY には満足してくれていたようですが、ふと思い出し聞いてみました。
「ところでシャガールはどうだった?」
しばらくの沈黙の後
「……色がうすかった…」
ありがたみはありません

pageTop