札幌100マイル

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円山動物園オフィシャルブログ 円山動物園で飼育しているホッキョクグマの情報をお伝えします!

by shimizu

プロフィール

札幌市円山動物園

清水 道晃

こども動物園での臨時職員、非常勤職員を経て、平成23年より、正規職員として円山動物園勤務。
エランドを担当後、平成24年度から、ホッキョクグマなど世界の熊館の動物を担当。


投稿したブログ数:174件

ララ

最近全く朝起きれなくなりました@p@
気がゆるんでしまっている証拠ですね。

気を引き締めて
今日は最近のララとの秘密のやりとりを

産後37日目



昨年の年末からララが寝室に出てエサを食べている行動がありました。
最初は15分程かけて出産前に残していたエサを食べ
その後は30分、40分と日に日に寝室の滞在時間が増え、
最近では上の画像の様にキーパー通路を向いて1時間ほど座っている事があります。

出産前にできるだけ栄養を蓄えさせたつもりが、まだまだ足りなかったようです。
自然界では二頭生まれても一頭が死亡する確率が高いといいますが
強い子供が生き残るというのが自然であってもここは自然界とは違うので
今生きている命を全て無事に生かさねばなりません。
以前のツインズの時も出てきたときはひどくガリガリになっていたようで、ララが倒れてしまっては元も子もないので
最近ではララの様子を見ながら3日に一度ぐらいは給餌に行ってます。
今日も他のクマ達の給餌を終え、モニターを見るとララが待っている様子だったので行ってきました。
入る時は2回ノックして「失礼します」と一声かけて
いつの間にかララと話す時はずっと敬語になっています。

ただ、産室の方はもちろんララの方も全く見ずにずっと下を向いて給餌口に投入している為全く姿は見てません@@;

1番最初に入った時は鼓動がララにばれるんじゃないかと思うぐらい
ほんと緊張しましたね。
ドアの前でノブに手をかけた瞬間に色々な事が頭をよぎりましたが、出産前からずっとララに誘導されていた感じがあったので、自分を信じてドアを開けました。
もっとララが興奮するかと思いましたが、中に行くと呼吸も普通にとても落ち着いている様子でした。
こっちを見るなと言っている気がしたのでずっと下を向いてエサを投入し、
「がんばってください」と一言だけ声をかけてすぐに出てきました。
それからララの合図に従うように給餌をしに行くようになりました。

今となっては自然とそういう関係になっていますが、
ララの場合は「動物と同じ目線」というよりも「やや下から目線」
が丁度良いのかなーと思います。
頼もしい先輩がいてくれてほんとよかったと思う今日この頃

今日も双子は元気に動き回りギャーギャーいいながらお乳を吸っています。
親子揃って出てくるまでは絶対安心とまではいきませんが、
この状態ならたぶんクマ館が爆発でもしないかぎりは大丈夫でしょう。

いつか機会があれば皆さんの前でこんな話もできたらいいなーと思います。

今後もララの指示に従って親子を見守り続けて行きますので
ご協力よろしくお願いします!

それではまた

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