札幌100マイル

円山動物園ブログ

円山動物園の動物の近況や出来事などを綴ります

『過去の雑記帳』カテゴリーの投稿一覧

キリンの嫁さん 輸送実況 第5回目

こんにちは。
現在お嫁さんは徳島港から京都舞鶴港に向けて移動中です。
今頃本州に入った頃でしょうか?
15時前には舞鶴港に到着の予定です。

さて、本日朝の写真が届きましたので掲載します。


お嫁さんを乗せてフェリーを降りるトレーラー。
体が見えないので実感がありませんが、手前の建物の奥に見えるのがお嫁さんの入っている檻です。


フェリーを降りた後のお嫁さん
今のところ落ち着いているそうです。
ただ、野生動物はぱっと見調子いいように見えても、実際は・・・ということもあるので安心はできません。


続いて嫁の到着を待つ?ユウマです。




首を長くして待っています。
すみません。ベタなのは承知の上ですが、書いてみたかったんです。

キリンの嫁さん 輸送実況 第4回目

おはようございます。

先ほど徳島港に着いたそうです。
これより陸路で京都舞鶴港に向かいます。
ほとんど高速道路になりますので、大体お昼過ぎには舞鶴港に着く予定です。
舞鶴港からは一気に小樽までフェリーで移動ということになります。


昨夜フェリーに運び込まれるお嫁さん


夜中12時頃に特別に車両置き場に入らせてもらって様子を観察したときのお嫁さん
。ピンボケですみません。
落ち着いており、状態も良好だそうです。
フェリーの駐車場内はセキュリティー上、キャプテン(船長?)の許可がなければ入れないそうです。
『キリンの様子が見たいから駐車場に入れてくれ』と頼まれたキャプテンもさぞかし驚かれたことでしょう。


さて、今回は輸送時の動物のケアについて書こうと思います。
当園でも色々な動物の送り出しや受け入れの経験があるのですが、今回については、既に大人に近い大きさであることや、移動距離(時間)が長いこと、季節的に寒暖の差が予想されることなどから、特に慎重にケアしていかなければならないと考えました。

そのため今回の移動にあたっては、こちらから獣医師を派遣し、つきっきりで体調管理を行うことにしています。
(別に同じ檻の中で寝起きするわけではありませんが・・・)
今回現地に赴いたのはベテラン獣医師の向井係長です。

こちらにも定期的にお嫁さんの状態を送ってくれています。
ブログに載せている写真も、体調確認のついでに撮影していただいているものです。
以下、昨夜12時過ぎに来た報告メールです。



メールからも気を張っているのが感じられます。
今回はこのブログでの実況や、テレビ局の同行取材があるため、万が一のことがあるといろいろな意味で大変なことになるわけなので、緊張もひとしおでしょう。
>向井係長、寝不足かもしれませんが頑張ってください。


また、どこで体調が悪化するか分かりませんので、輸送ルート付近の動物園に事前に依頼し、万が一体調が悪化した場合は、そこに運び込んで必要な処置を行うということで調整をしています。

それと、少しタイミングの遅い話ですが、今回の嫁入りにあたって、昨日熊本市動植物園でお別れのセレモニーが開かれたそうです。
地元の小学生によるお別れの言葉や合唱など、立ち会った向井係長もお別れするわけでもないのに、思わずほろっと来てしまったそうです。


地元の小学生とのお別れ
既にシートで覆われて顔が見えないのが残念です。
左側に見えるのはクレーンです。このクレーンでトレーラーに積み込みます。


報道陣もいっぱい来ています。

先方でこれほど大切にされていた動物をお預かりするということで、身の引き締まる思いです。

キリンの嫁さん 輸送実況 第3回目

17時頃北九州市新門司港に到着しました。
お嫁さんはこれからフェリーに乗ります。


お嫁さんの乗るフェリーです。

20091013-12.jpg
フェリーに乗る前のお嫁さん
状態は大変良好だそうです。

港を19時に出発し、徳島県の徳島港に向かいます。
明日の朝まで今回の旅程中1回目の船旅です。
瀬戸内海を通るのでしょうか?よく分かりません。地理は苦手でした。

あまり写真もないので、今回の輸送のお話を書こうと思います。

動物の輸送は、大雑把にいうと①捕まえて、②檻に入れて、③積んで、④運んで、⑤降ろして、⑥放すという工程があります。
小さな動物や危険性の低い動物であれば、いずれもそれほど難しい作業ではないんですが、キリンとなるとオオゴトです。

まず大変なのは檻に入れること、『檻取り』です。
5歳といっても既にほとんど大人の体ですから3m以上の大きさです。体重も600kgくらいあるそうです。
犬のように調教(しつけ)をして飼っている訳ではありませんから、『檻に入れ』と言って入るものでもありませんし、人が引っ張ったって動くものではなく、逆に飼育員が大怪我させられることにもなりかねません。
なので、興奮させないように追い込んで檻に入れるという方法が取られるわけですが、キリン自身、『檻に入る』という経験もありませんし、そもそも檻自体を見たことがないかもしれないので、まずは檻というものを見せて、危ないものではないと理解させなければなりません。
その上で、何人もの飼育員で追い込んで少しずつ檻の中に誘導するということになります。

今回の輸送計画では1ヶ月前から屋外飼育場に檻を入れて、その中に入ることに慣れるようにしていたそうです。(結局一度も入らなかったようですが・・・)

今日はどうだったかというと、周りで追い込みの準備をしていたら、それに驚いて勝手に入ってしまったそうです。
動物の考えることはよく分かりません。


お嫁さんの入る檻 高さ3mちょっとあります。
出っ張った部分にキリンの首と頭が入ります。


檻に入ったお嫁さん。首が飛び出しています。
これから天井を取り付けて、首が飛び出さないようにします。


移動中は落ち着かせるため外の景色を見せず、シートで覆ってしまいます。


そんなこんなで、無事、檻取りを済ませ、一路札幌の円山の森に向かっているわけでございます。


檻取り前のお嫁さん
少し不穏な空気を感じつつも、まだまだ暢気な感じでしょうか?

キリンの嫁さん 輸送実況 第2回目

続いて実況第2回目です。
といっても今頃、熊本ICから高速道路で北九州の新門司港に移動中と思われますので、ご紹介する写真があまりありません。


高速道路を移動中のキリン。檻に入っているので見えません・・・
檻の前にあるのはお昼ご飯?です。


なので、今回の嫁入りの経緯についてご紹介したいと思います。

今回のキリンの嫁入りは、動物交換という方法で実現したものです。
一般的に動物園が動物を手に入れるには、どこかから買うか、借りるか、誰かと交換するかという3つの方法がありますが、キリンを買うとなると相当なお金が必要になりますし、借りる場合は、そのカップル間に生まれた子供の帰属等が少し面倒ですし、いつか返さなくてはならない時が来るわけで、その輸送費もかさみます。
その点、動物交換であれば輸送は一度で済みますし、生まれた子供の所有権で悩むこともありません。
ただ、交換というからには、受け入れる側も相手方に動物を提供する必要があり、またそれは一般的に等価である必要があります。

ここで円山動物園のこれまでの実績が生かされました。
昨年の11月になくなったマサイキリンのタカヨは13頭出産し、うち7頭を他の動物園に送り出しているのですが、実は熊本市動植物園にも、平成4年と平成7年に子供を送り出しておりました。

今回のお嫁さんと交換になったのは、平成7年に当園から送り出した「ラン」という個体です。
ランは繁殖のための貸し出しという形で出していたため、今回ユウマのお嫁さんとなる個体と交換するという形にしたわけです。
さらに平成4年に送り出した「ユキ」は今回来るお嫁さんの母親でもあります。

昨年亡くなったタカヨのいくつもの功績があって初めて今回の嫁入りと相成ったわけです。
このことにドラマを感じるのは私だけでしょうか?


在りし日のタカヨ

キリンのお嫁さん 輸送実況 第1回目

皆さんこんにちは。
本日、市長よりキリンの受け入れについて発表を行いました。
受け入れるキリンは熊本市動植物園のマサイキリン『小夏』という5歳メスのキリンです。
当園にいるマサイキリンの『ユウマ』(11歳オス)のお嫁さんとして受け入れることになりました。

本日午後イチで熊本市動植物園を出発し、2日間かけて陸路、海路を経て、15日夜に当園に到着する予定です。

これよりこの雑記帳で搬送の様子を定期的にご報告していきますので、どうぞお楽しみください。




ところで、実況第1回目ということなので、お嫁さんと『ユウマ』の紹介をしておきたいと思います。

現在の飼育個体:「ユウマ」(オス)






新たに入園する個体:「小夏※」(メス)
平成16年8月26日 熊本市動植物園生まれ







それではお楽しみください。

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