札幌100マイル

円山動物園ブログ

円山動物園の動物の近況や出来事などを綴ります

『過去の雑記帳』カテゴリーの投稿一覧

まるどうで験担ぎ

こんばんは、風の音が強くなってきて遭難せずに家に帰れるのか不安なおかもとです。
暴風雪予報ですが、まだ雪降ってないから大丈夫ですね。

さて、残すところ今年の開園も明日が最後。
お正月は1月1日から開園し、三が日は入園無料。
しかも馬の蹄鉄や馬の毛、4日には蛇の皮といった縁起物を配布いたします。

が、円山動物園には馬とヘビ以外にも縁起がいい動物がたくさんいるんですよ。

その中の一つがこちら


シュバシコウ

ふつう鳥に興味がなければ「シュバシコウ」って聞いてもそれが鳥なのか魚なのか、はたまた動物なのかすらわからないですよね。
漢字で書くと「朱嘴鸛」。
20131227-03.jpg
赤いクチバシのコウノトリ、という意味です。
(ニホンコウノトリのクチバシは黒)

コウノトリは赤ちゃんを運んでくるなんて言われていますね。
が、実は世界基準でいいますと、赤ちゃんを運んでくるのはニホンコウノトリではなくシュバシコウなのです。


というのも、「コウノトリが赤ちゃんを運んでくる」という伝承はそもそもヨーロッパ発らしいです。
ヨーロッパにはニホンコウノトリは生息していないんですね。
対してシュバシコウはヨーロッパや北アフリカ、中央アジアに分布しています。

20131227-04.jpg
さっそくシュバシコウの写真ストックがつきました。
次からは縁起がいい動物を写真でご紹介。


では何故にシュバシコウが赤ちゃんを運んでくれるといわれているのか。
ちょっとネットで調べてみました。

20131227-05.jpg
アロワナ。竜魚とも呼ばれ、風水的に開運&金運アップにつながるらしいです。

昔むかーしドイツのご夫妻の家の煙突にシュバシコウのペアが巣をつくったらしいです。
ご夫妻はシュバシコウのためを思って煙突の使用を控えていたところ、シュバシコウのヒナが誕生し、どういうわけかご夫妻もこどもを授かったそうです。
シュバシコウのヒナが誕生したこととご夫妻のご懐妊の関係性は不明ですが、そんなわけで赤ちゃんを運んでくる鳥と言われているそうです。

20131227-06.jpg
フクロウ。不苦労につながるから。

そしてなんとこのシュバシコウは赤ちゃんだけでなく、幸運も運んでくると言われているそうです。
ありがたや。

20131227-07.jpg
ウサギ。ツキ(月)にご縁がありますね。

総合水鳥舎のゴイサギやアオサギなんかにまぎれておりますが、ぜひ年始はシュバシコウで開運を。



さて、全然話は変わりますが、お客様より栄子さんの近況を知りたいというリクエストがございましたので、本日動物病院に会いに行ってきました。

20131227-08.jpg
す、すいません、獣舎の鍵を持たない事務職員は2重檻の向こうからの撮影なので写真が不鮮明です…。

私が会いに行ったときはリンゴやオレンジを手で引き寄せてもりもり食べておりました。

20131227-10.jpg
20131227-11.jpg
20131227-12.jpg

栄子さん、まだまだ元気です!

20131227-13.jpg

クリスマスの思い出

こんばんは、おかもとです。

クリスマスも過ぎて、頭を年末年始へ切り替える時期となりました。
が、今日はクリスマスの思い出を振り返ってみたいと思います。

ここ数年の中で、私にとって印象に残るクリスマスと言えば、2010年のクリスマス。
何があった日かといいますと、ホッキョクグマのアイラが生まれた日でした。



というわけで本日はアイラの写真を大放出です。



※文章と関係ないタイミングで写真が登場します
アイラが生まれたのは、私が円山動物園で働き始めた最初の年でした。



それまではホッキョクグマの繁殖が難しいだなんてことをとんと知りませんでしたが、円山と言えばホッキョクグマ!という期待も大きく、11月にララが産室に入ってから、いろんな人に「いつ生まれるの?」と聞かれておりました。



今まで、ララは12月上旬~中旬に出産していたのですが、この年は20日を過ぎても音沙汰なし。
もう今年は妊娠していないのかな~という雰囲気も漂っていたクリスマスに、「生まれたよ!」という吉報が飛び込んできました。



と言っても、肝心の産室内のカメラに赤ちゃんの映像は映っておらず、鳴き声が聞こえるだけ。
ほ、本当に生まれたのかな、っていうか生きてるのかな…と私自身しばらくドキドキして心配な日々を過ごしていたのを思い出します。

小さな赤ちゃんの映像を捉えることができたのは年が明けた1月1日でした。

これはもっとだいぶ後のサーモ映像ですが。

その後、赤ちゃんは順調に成長し、2011年3月31日、初めて赤ちゃんを屋外放飼場に出してみることになりました。
短時間訓練で屋外に出してみて、放飼場の中でも落ち着いて過ごすことができれば、約1週間後に一般公開を開始する予定でした。

放飼場での訓練開始は早朝6時。
この日の天気は晴れでしたが、いかんせん晩冬の早朝。
朝5時半ごろに動物園につきましたが、外はまだ薄暗く、とにかく寒い。
世界の熊館につくころ、やっと日が昇ってきました。


6時になり、いよいよ寝室の扉が開かれます。

お母さんのララは真っ先に屋外へ。


その後ろから、心配そうに顔を出したのがアイラでした。



初めは外に出るのをためらっていたアイラですが、ララに促されやっと出てきました。
20131226-10.jpg
20131226-11.jpg
20131226-12.jpg
が、常にララとはつかず離れずの距離。
20131226-13.jpg

でも初めて見る雪にも興味津々な様子でした。
20131226-14.jpg
20131226-15.jpg

朝日に照らされて、黄金色に輝く二頭。
20131226-16.jpg
黄色っぽく見えるのは毛が汚れてるだけじゃなく、太陽の光のせいです
初めて見る赤ちゃんの姿には本当に感動しました。
よくぞ無事育ってくれた。そして育ててくれた。

開園時間が近づき、ララ親子には一旦室内に戻ってもらうことにしました。

が、帰らない。

飼育員の河西さんが声をかけても、餌を見せても一向に戻る気がないララ。
そりゃ数か月ぶりの外ですもの、帰りたくない気持ちもわかります。

20131226-17.jpg
見守る人々

結局この日は一日室内に帰らなかったララ親子。
本当は一週間後だった一般公開の日を、急きょ次の日からの公開に切り替えたのでした。

その後、元気にすくすくタイヤ好きの可愛い女の子に成長したアイラ。

20131226-18.jpg
初めて活魚ゲット
20131226-19.jpg
20131226-20.jpg
20131226-21.jpg

2012年2月20日におびひろ動物園へ旅立っていきました。
20131226-22.jpg
アイラを送る会の様子

というわけでアイラの思い出でした。
アイラに限らず、円山で生まれたホッキョクグマたちは、偉大なララ母さんにしっかりと育てられたこどもたちです。
他の動物園で過ごしていますが、いつかきっとこの子たちも立派なお父さん&お母さんになってくれることを信じています。

20131226-23.jpg

そしてみなさん気になると思いますが、出産準備中のキャンディについて。
まだ赤ちゃん誕生のお知らせはできませんが、どうか吉報をお届けできるよう、暖かく応援していてください。

毎日が晩餐

こんばんは、絶賛残業中庶務担当おかもとです。

本日12/25はクリスマス。
私の夕飯はおそらく豆腐ですが、皆様におかれましては美味しいご飯やケーキを堪能し、楽しく素敵なクリスマスの食卓を囲んでいることかと思います。
では、動物たちは・・・と言いますと、多分いつも通りのごはんだったと思います。
かわいそ~と思うなかれ、動物たちのごはんはしっかりと品質や量、品目等がチェックされており、クリスマスでも仏滅でもいつでも美味しい食事をとることができているのです。
本日は、そんな食材たちが眠る巨大冷蔵庫へご案内します。


※一応注意を促しますが、以下、ヒヨコや一羽まるまるの鶏肉などが登場します。


「飼料庫」と呼ばれるその場所は、お客様の入ることのできない職員駐車場のそばにあります。


どう見てもただの倉庫。
しかし中は
20131225-03.jpg
ドーン
20131225-04.jpg
こんな感じになってます。

そして銀色の扉を開けると巨大冷蔵庫の中へ。
20131225-05.jpg
この建物にはこのような冷蔵庫っていうか寒い部屋が6部屋あります。
中には大量のリンゴやキャベツ、ニンジンなどの野菜・果物のほか
20131225-06.jpg
20131225-07.jpg

大量の…これ何かわかります?
20131225-09.jpg

正解は通称ミルワームという、ゴミムシダマシという虫の幼虫でした。
20131225-10.jpg
これも動物のごはんです。

続きまして冷凍庫。
20131225-11.jpg
冷凍庫なんで、当たり前ですがめちゃくちゃ寒いです。
ここには冷凍保存してるお肉やお魚なんかがあります。
20131225-12.jpg
20131225-13.jpg
ウズラとアジ
20131225-14.jpg
牛の骨です。でっかい!

写真を撮る指先が限界!

冷凍庫されていた食材はここで解凍されます。
20131225-15.jpg
真ん中にあるのはホッケの塊。動物用に少し小さいサイズです
20131225-31.jpg
20131225-17.jpg

そして解凍した食材は、奥にある小さい冷蔵庫に入れておきます。
20131225-18.jpg
20131225-19.jpg
オキアミ。水鳥が食べます。
20131225-20.jpg
ヒヨコ。フクロウなどのエサに。
次の日の早朝、これを各獣舎に運ぶわけですね。

二階に上がると、ペレットといわれる固形状のエサがあります。
20131225-21.jpg
20131225-22.jpg
それぞれ中身はこんな感じ
食べる動物ごとに色んなペレットがあり、それぞれ必要な栄養がギュッと詰まっているわけですね。

ちなみに、この飼料庫の管理は飼育員さんではなく、飼料庫担当の人が行っています。
日々食品の状態をチェックしたり在庫を確認したり餌を獣舎まで運んだりしてくれているんですね。

20131225-32.jpg
20131225-33.jpg
他にも樹の葉や鹿肉・馬肉などもあります

というわけで、この建物の中には、日々動物たちの生活を支える色んな食べ物が詰まっているのです。

さて、最初に注意書きをしましたが、裏側見学などでエサのヒヨコを見せると、中には可哀想と泣き出してしまう人もいます。
気持ちは分からなくもありません。
が、私たちが普段口にしている牛肉や豚肉なんかも、元は息をして動いていた生き物です。
私たち人間も含め、動物が生きていく過程では、植物にせよ動物にせよ、他の生き物の命を口にしなければなりません。
どうか可哀想だけではなく、食事の際には「いただきます」の言葉と、他の生き物への感謝の気持ちを忘れぬよう。

では、最後にクイズです!
これから出てくる食材はいったい誰のごはんか当ててみてくださいね。

第一問 初級編
20131225-23.jpg
これは誰のえさ?っていうかこの白いの何??

第二問 中級編
20131225-24.jpg
キャットフードがありますね。誰が食べるのかな?

第三問 上級編
20131225-25.jpg
どう見ても煉瓦か石です。

正解は・・・・



第一問
20131225-26.jpg
カバが大好きおからでした

第二問
サーバルキャットやライオンだと思いました?
20131225-27.jpg
じつはなぜかカワウソのエサ。
ふしぎー。

第三問
20131225-28.jpg
茶色い塊は鉱塩とよばれるもので、塩やミネラルが入っています。
キリンなどはこれを舐めてミネラルを補うそうです。


20131225-29.jpg
それでは、明日もいただきます!

クリスマス「おまけ」付?

クリスマスにはイチゴの乗ったケーキを食べるのが
楽しみでたまらないごっさんです。
こんばんは。


昨夜、円山動物園では「恋人たちのクリスマスナイトZOO」が
ロマンティックに行われましたが、




クリスマスイブの今日は、とても良い天気で、
来園されたお客様には楽しんでいただけたのではないでしょうか。


トビのフリーフライトも、いつもと違う場所でフライングゲット?
肝心のトビが全然分かりません・・・





ツンデレのティモンも、クリスマスはロマンティック??
20131224-11.JPG




クリスマスなんで全く眼中にない(当然ですが)
ナマケグマのゴマキさんの朝食中を激写しましたが、
20131224-10.JPG




ガッつきすぎて、顔がブレまくりです(笑)
20131224-12.JPG




そんな、腹ペコのゴマキさんに飼育員さんから愛情タップリの・・・・
はちみちゅハート」のプレゼント!
20131224-13.JPG


の巻。。。




愛情たっぷり、いつも発見、何かがある。
冬も楽しい、円山動物園で・・・

ジェイも、待ってま~す。
20131224-14.JPG




オマケに!





サル山展望レストハウスから望む、「アフリカゾーン」建設現場です。
だんだん変化する建設現場も(場所限定で)ご覧いただけます。
20131224-15.JPG




& メリークリスマス!
20131224-16.JPG

恋人たちの日

今日は恋人たちのクリスマスナイトZOOが行われました。





暗くなった園内。
今日は、高校生以上の男女ペア20組40名さまに
動物園を貸し切ってもらって
クリスマスを楽しんでもらうイベント
「恋人たちのクリスマスナイトZOO」
が行われました。





この日ばかりは、
職員もサンタになっておもてなし。

にしても、サンタが若すぎて
せっかくの雰囲気を壊しているような気がします。
明らかに人選ミスですね。
申し訳ございません。


それでは、夜の動物園にしゅっぱ~つ。
まずは、カンガルー館。





カンガルーのポケットはここですよ~。
カンガルーの乳首は4つあります。
産まれるときは1グラムぐらいですね。





解説してもらっているカンガルーは
いささか緊張気味か?
と思いましたが、
どうやらあまり緊張していないようです。
いつものように、ほけーっと宙を見つめます。






暗い動物園の中を2人で一つのランタンを持って進みます。
滑る園路に気をつけながら、
お互いに手をとりあって進んでいくと
ところどころにライトアップが。








は虫類オールスターズ。


「このヘビかわいい。」
「えっどこに隠れているの?」
「このカメいい表情してるね。」


恋人たちの会話を次々と引き出してくれました。





夜景を見ながらアジアゾーンへ
(写真は明るくなってしまったのですが、もっと暗くて夜景がきれいでした)


「あの夜景きれいね」
「いや、君のほうがきれいだよ」


そんな声もちらほら







トラのタッちゃんとレッサーパンダのエイちゃんの
魅力にふれた後はいよいよお別れです。






なんと、マルヤマンがお見送りにきてくれました。


ところが・・・







奥にフクロウを持っている飼育員さんにみんなが気付くと
一人取り残されるマルヤマン
背中に哀愁がただよっています。



イベントに参加された皆さま内容はいかがでしたでしょうか。
お楽しみいただけましたか?
一足早いクリスマスのイベントになってしまいましたが、
どうぞよいクリスマスをお過ごしください。


それでは、今日は
気持ちよさそうに寝ている
トゲチャクワラの写真でお別れです。





シーク・イン!!

pageTop