札幌100マイル

道民のための 「金融リテラシー向上講座」

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2014年10月21日 の投稿一覧

金融教育サービスを始めます

いつもブログをお読みくださり誠にありがとうございます。

私は、日本の大きな問題の一つに「金融リテラシーが低い」ことが挙げられると考えております。

日本人一人一人がもっともっと金融知識を身につければ、お金の呪縛から解き放たれ、より自由な生活を手に入れられる人が増えますし、個人金融資産1600兆円といわれている貯蓄なども倍増させることも可能だと思っております。

そうなれば、日本の国力も増しますし、景気は自然と良くなります。

しかも、最近はインターネットさえ使えれば、全国各地情報格差もほぼなくなってきているので、地方の方でも大きなチャンスを得られるのです。

これから、「金融教育プログラム」を日本全国の方に提供してまいりますが、そのための準備段階として、クラウドファンディングという手法を使って、「トレード技術」をお教えする講座をご提供させていただく事になりました。

CloudFund

※以下のURLをコピーしてブラウザでご覧ください。
http://shootingstar.jp/projects/677

締め切りまであと8日間ですが、本サービススタート前は人数も少ないので充実したサービスが出来ることと思います。

内容は4年半の実績の中で磨かれた誰にでも理解しやすい内容となっておりますので、是非ともご覧いただき、ご支援のほどお願いできましたら幸いでございます。

いつもありがとうございます。

浜本学泰

浜本学泰が出来るまで⑤:「外資系証券会社での経験①」

2002年6月、リストラムード満点の中、私は、米系大手証券会社である
「メリルリンチ日本証券」に入社し、機関投資家向けに日本株式のうち、
中小型成長株だけを扱う専門家のセールス部隊を立ち上げる部門ヘッド
(といっても最初なので1人ボッチ、アシスタント1名)となりました。

これまでは、中小型成長株のファンドマネージャーの1部の方がお客様で
したが、この日からは日本株式の中小型成長株を専門に投資する投資家は、
日本国内外を問わず、すべてお客様となったのです。

とても、1人で担当できる数ではございません。

また、中小型成長株の特徴でもありますが、最初の師匠はアナリストとして
同じ会社のリサーチ部門にいらっしゃいますが、機関投資家向けの営業は、
しっかりしたリサーチ情報を提供するか、投資家がリサーチする際のお手伝い
するサービスを提供することによって、対価として大量の発注をいただける
というシステムです。

アナリストが1名なので、私もアナリスト業務のようなことをしながら、分析
して、それをお客様に伝えていく毎日でした。

そこで、圧倒的に感じたのが、会社の力の差です。

日系最大手証券にいた時には、いろんな部署があり、いろんな社員がいて、
何か疑問に思ったり、何か必要なことがあれば、その担当者に連絡すれば、
すぐに整いますし、ある上場会社にコンタクトを取りたいと思ったら、必ず
担当者がいるのでアポイントもすぐに取れたのでした。

しかし、米系証券会社は少数精鋭部隊です。

実力のある人たちが少数集う会社には、そういう便利なインフラはありません。

すべて自分でやらないといけないのです。

また、自分にやるにしても、国内最大手証券会社は、どの上場会社に行っても
知っていただいているので、アポイントも容易に取れますが、聞いたこともな
いカタカナ証券の名前を言ってもいかにも怪しいと思うらしく、アポイントを
とることから大変だということを実感しました。

そういう環境の中、地道に営業をしておりましたが、何かおかしなことに気づきました。

それは、

・きれいな女性の社員が多い。

・働いている外国人は日本にゆかりのある人を除いて、レベルはあまり高くない。

・社内にアイスクリームの自動販売機が必ずある。

ということです。

きれいな女性が多いのは、いいことです。

しかし、問題はその質です。

高い実力を備えた素晴らしい女性社員もたくさんいらっしゃいますが、
そうでない人もたくさんいるのが実態です。

これにはとても驚きです。

そして、外国人の従業員ですが、基本的に欧米人で日本株を東京でやっ
ているというのは、米系証券では「花形」ではありません。

なので、とても一緒に働く仲間としては、水準が高くないなというのが
正直なところです。しかも、自分の成績がかかっているので、貪欲に仕
事をとりますので、うかうかしていると自分の仕事もとられます(笑)。

そんな彼らは、夜になると六本木に繰り出して、外国人目当てに来ている
日本人女性と朝まで遊んでいるという感じで、やっと日本語を覚えてきた
と思ったら、十中八九「女性言葉」なのです(笑)。

もちろん、素晴らしい外国人の同僚もいらっしゃいます。

素晴らしい人格を持ち、紳士で、誰からも尊敬され親しまれている人。

そういう人は確かにいらっしゃるのですが、たちまち転職されるか、
本社に戻ってしまうことが多いのです。

外資系では、どんなに頑張っていても、外国人の上司に嫌われたらす
べてが終わります。

日本人の上司にいくら気に入られていても、いくらたくさん稼いでいても、
外国人のトップに嫌われたら最後、命はありません。

また、外資系は、実力主義の印象があるかもしれませんが、完全なる学歴
社会です。

しかも、「MBA偏重学歴主義」。

どんな経歴でも、どんな人柄でも、MBAをとってくれば、いきなり好待遇に
なります。

私のように、ヘッドハンティングをされてきているものは、良いのですが、
そうではなく普通に4年制大学を出て入ってきた若者たちは、えらくなるのに
とても時間がかかるということを思い知るため、途中でやめてMBAをとりに行き、
前よりは格段に良い条件で、外資系証券会社に戻ってくるのです。

まぁ、ここまでイメージと現実が違うことが多いものだと感動しておりました。

そんなある日です。

日経新聞にあるニュースが大きく取り上げられました。

「米系メリルリンチ証券 NASDAQ値付け業務から撤退」

これは、グローバルで中小型成長株から撤退するという決定でした。

ニューヨークの本社で決められた「グローバル決定事項」でした。

もれなく、それは東京オフィスにも届きます。

私が入社してから約半年目のことです。

東京オフィス内は、それまでも業績不振によりリストラムードでした。

しかし、それにさらに輪をかけて、成長株市場のリストラが行われました。

ある日、夕方まで外交に出ていた私は、社内のざわざわに気づきました。

「だれだれが首になった。だれだれも首になった」という話が聞こえてきました。

そして、夕方、席に戻ると、電話が鳴りました。

「人事部の〇〇ですが、〇〇会議室に来てもらえますか?」

「きたーーーーーーー」(来なくていいのに)

リストラ

ということで、グローバル決定に従い、東京オフィスでもアメリカ株
だけではなく、日本株式においても中小型株からは撤退するということ
で、中小型成長株部門を育成するという東京オフィスの決定事項は、
破棄されることになりました。

「でも、東京オフィスのヘッドの〇〇さんは、中小型成長株は儲かるから
伸ばしていくとおっしゃってましたよ。日本株だけは別なのでは?」

と、私が申し上げると、人事の人は、

「ごめんなさいね。〇〇さんもリストラになりました」

「がーーーーん」

ということで、私は転職後半年で見事にリストラされ、その晩、送別会
で思う存分お酒をいただくことになりました。

私の師匠は、中小型株から、別の業種のアナリストとして転換することで、
同社に残るということで助かることができました。

ずっと、私に「すまない」と謝ってくださっていました。

しかし、すべては自己責任です。

私は、とりあえず、今後のことは翌朝起きてから考えることにして、
寝ることにしました。

驚いたのは、翌朝から鳴り響く電話の数でした。

ほかの証券会社はもちろんなのですが、これまで取材や投資家を紹介して
きた上場会社から「投資家対応のIR部門へ来てくれ」というお電話が、
実に合計30件くらいかかってきたのです。

とてもありがたいことで、涙が出てきました。

これまでの仕事の成果が結実したのかと、うれしくなっておりました。

が、

そんなはずはありません。

私の師匠が、申し訳ないということで、知り合いの上場企業に私のことを
採用するように依頼してくださっていたのでした。(本当にありがたいことです)

その時、私の頭に一つの人物が浮かびました。

「野村證券を辞める時に、来れば良かったのにと言ってくださったあの方」

です。

さっそく電話をして、

「〇〇さん、私、首になりました。この前うちに来ればよかったと
おっしゃっていただいたのは、生きていますか?」

とお聞きしました。

第一声

「ほら、だから言ったじゃん」

「がーーーーーん」」

もう、言葉もありません。

その通りでございます。

さて、この後、私はどうなっていくのでしょうか?

投資家になるまでの紆余曲折は、次号以降で書かせていただきたいと思います。

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