『過去の雑記帳』カテゴリーの投稿一覧
あったかかった日
Posted by zoozakki on 2013年12月5日(木) 20:03
今からエランドのまねするから見ててください。
その場にあったクッキーをむさぼり食うワカメン飼育員。
作業を終えた後なのでお腹がすいています。
これがエランドの反芻(はんすう)です。
よく見ててくださいよ~。
いったん飲み込んで、ぶぇってするんです。
いいですか?
ぶぇってするんですよ。
こう口の中に一気に吐き出す感じですね。
えっ?前からも写真撮るんですか?
もう一回やりますね。
ぶぇっ
どうですか?
これで今度、細かすぎて伝わらないモノマネに出ようと
思うんですけどどう思いますか?
う~ん、今どきの若い子はイマイチ何を考えているのかわかりません。
でも若い子と話すとパワーをもらえますよね。
なんか、もう私なんか身も心もおっさんなわけですが、
若い子と話した後は、心だけは若くなります。
・・・ここまで書いておいていまさらですが、
みなさんエランドってご存知ですか?
エランドは、日本一くさくてあったかい熱帯動物館にいるウシ科の動物です。
子どもたちにエランドって知ってる?
と聞いても
98%の確率で
「知りま千円」
と答えが返ってきます。
おそらく皆さんも知らないのではないかなぁと思い、
写真を撮ってきました。
閉園後に撮ってきたので暗くてわかりづらいかと思いますが
シカみたいな牛です。
ついでに、いつも気持ち悪いと思っている
閉園後のはく製の写真もとってきました。
今にも動きそうなはく製。
夜の動物園を一人で歩くのはホントに怖いです。
エランドと言えば、若かりし頃のイケメン飼育員を思い出します。
「エランドを知らないって言ってる子どもたち今に見てろ。
いつかエランドを日本で一番、イヤ世界で一番有名な動物にしてやる!!
この借りは、倍返しだ、イヤ十倍返しだ!!」
と息巻いてました。
流行語になる前から使っていたので、
流行語大賞は本来イケメン飼育員に授与されるべきだと思いますが。
さて、事務所に戻ると
何やら大事な話をしてそうな男の人が3人いました。
まるどうの予算の話をしています。
まるどうは、札幌市で運営している動物園なので、
札幌市の方針にしたがって予算が組み立てられます。
我々、動物園職員としては、
予算があればあるほど動物のため、来園者のためになりますので
何とか予算をつけてほしいと願いますが、
札幌市全体の予算を組み立てながら、
動物園の予算を組み立てるため、
動物園だけに予算をつけるというわけにもいきません。
必用なものは必用。
我慢できるものは我慢。
これから夜中まで議論が続きます。
札幌市職員としては
予算がつかなかったらしょうがない。
と思わなければならないのですが、
個人的には
動物たちのために多くの予算がついてほしいと切に願います。
それでは、今日はイケメン飼育員の写真がとれなかったので
まるどうの若大将、ワカ飼育員の笑顔でお別れです。
シーク・イーン!!
快晴の日
Posted by zoozakki on 2013年12月4日(水) 18:59
干支展やってるよ~。
顔出し看板から顔をのぞかせたのはスマイル飼育員。
笑顔が素敵な飼育員です。
笑顔も素敵ですが、眼力の強さもあわせ持っており、
暴れていた動物たちもスマイル飼育員がひとたび睨めば
とたんにおとなしくなる。
そんな逸話を持つほどです。
そのため、円山動物園(まるどう)の中では、
眼力王と言えば、新選組の永倉新八かスマイル飼育員かと
長年議論の的になっています。
さて、まるどうでは今月の1日から
干支展をスタートしていますよ。
来年が「午年」ということもあり、
年賀状を作るために
まるどうで飼育しているミニチュアホースとの撮影会を行っています。
この撮影会は、12/28までの月曜日、火曜日を除く
水曜日~日曜日13時30分~14時00分頃
行います。
13時25分ミニチュアホースのところに向かいます。
よし、今日はしずまちゃんだね。
よろしく頼むよ。
と話しかけてるそばから他のウマたちに囲まれるスマイル飼育員。
(黒い子がしずまです)
今日はお前じゃないんだよ。
やさしいスマイルを振りまきながら頭をなでます。
じゃあ、しゅっぱ~つ。
もうひとりの飼育員に綱を持ってもらってスマイル飼育員は先頭を歩きます。
そうすると、ぞろぞろとスマイル飼育員の後をついていくウマたち。
人望というかウマ望がありすぎます。
もちろん出口で大渋滞。
一匹一匹に話しかけ、
ごめんねごめんね~と言いながら扉を閉めます。
すでにお客さんが待っていました。
スマイル飼育員は撮影の補助をします。
お客さんからいろいろな質問をされます。
それに、丁寧に答えます。
この子は「しずま」11歳だよ。
性格はね、気難しい子なんだ。
ウマは群れの中で順位があってこの子は2番目。
一番目は、みよこっていうウマなんだ。
ウマはねぇ、目がかわいいしょ。
そしてねぇ、見ることないと思うけど下から見るとかわいんだよ~。
あと、ウマって意外と走っているイメージが多いけど
これからの季節は雪の中を寝っころがる姿を見ることができるよ。
普段見ることがない意外な姿を見ることができるから
今度また見に来てね~。
来園者の方から唐突に髪型がステキですねと言われると、
これ自分で切ってるんですよ。
と照れながら答えていました。
2~3か月ごとに3ミリに揃えるらしく、
気のせいでしょうか。後光が差しているように見えます。
冬は寒さとの戦いだね。
でも、お客さんが少なくなってくるから
とにかくお客さんが喜ぶためにいろんなことをたくさんしたいんだ。
昔は、まるどうでラクダを飼っていたので、ラクダと言えばピラミッド。
そう思って、だれも見向きもしない雪のピラミッドをつくったり、
獣舎に生えているつたに、水をかけて凍らせると
きれいに見えるかなと思って夜中に水をかけて凍らせたけど
日中あたたかくなってしまって全部とけてしまったりなど
涙ぐましい努力が垣間見えるエピソードを多く聞くことができました。
まるどうで数多くの動物の繁殖を成功させたスマイル飼育員。
飼育員の仕事をしていて一番印象に残っているのも繁殖の話。
シンリンオオカミの初めての子どもを巣穴から取り上げたときは
本当に感動したし、今でもはっきり思い出すことができる。とのこと。
そして今挑戦しているのは、
担当しているビーバーの繁殖。
ぜひとも成功させたい、と熱く語ってくれました。
平成の眼力王スマイル飼育員。
どうか私にビーバーの子どもを見せてください!!
ガッチリと握手を交わしました。
おそらく近い将来かわいい子どもが見れるに違いありません。
事務所に戻り、スマイル飼育員の話を整理していたら
閉園時間になってしまいました。
突然ですが
皆さんは、閉園後の動物園をご覧になったことはありますでしょうか?
閉園後の動物園をゆっくり見てまわることができるのは
動物園職員の特権と言えるのではないでしょうか。
皆さんにも、その雰囲気をちょっとでも感じてもらいたいため
今日はマサイキリンのナナコとユウマの写真をとってきましたよ~。
座ってますね~。
これといって普通です。
それでは今日もイケメン飼育員のスマイルでお別れです。
シーク・イーン!!
ちらほら雪の日
Posted by zoozakki on 2013年12月3日(火) 19:33
俺ってすごい頭がボサボサなのよ。
天然パーマっていうのかな、
昔はもっとボサボサで、
周りからはライオンって呼ばれていたよ。
聞いてもいないのに過去をいきなり語り出すオオカミ担当のライオン飼育員。
ほんのちょっとだけ、小泉元総理に顔が似ています。
オオカミが好きならぜひ朝イチに来てくれ。と言われ、
朝のミーティングが終わった午前9時。
小泉元総理に言われたとおりエゾシカ・オオカミ舎に向かいました。
展示場には、昨日からオオカミがしたウンコでいっぱいです。
展示場のウンコ掃除をするためには、
展示場にいるオオカミをいったん部屋に収容しなければなりません。
しかし、オオカミもせまい部屋に入るのが嫌なのかなかなか入ってくれません。
(手に持っているオレンジ色のリングで檻を開け閉めしています)
そんなときは、飼育員が屋根の上などにのぼってみると、
いつもいないところに人がいるのにびっくりするのか
すんなりと部屋に入ってくれます。
部屋に入った後は、オオカミたちを別の展示場に放します。
その間にウンコ掃除をするというわけです。
ウンコ掃除はもちろんですが、
窓ふきやプールの掃除も行います。
そして、最後にエサかくし。
少しでもエサを見つける楽しみを作るため
岩の下を掘ってエサを隠したりもします。
オオカミたちも爆発的なスタートダッシュでエサを探し出して食べ始めます。
早すぎて写真を撮ることができません。
一息ついたので、ここから円山動物園の純一郎が語りだします。
仕事で一番大変なのは、ウンコ掃除ではない。健康状態の管理だよね。
朝にウンコ掃除をするのはウンコで健康状態がわかるから。
軟便とかをしているとほんっとに心配する。
動物に何かあってはたいへんだから一日一秒を悔いのないように作業している。
飼育員はみんなそう思って作業しているはず。
そうやって意識して作業することは大切なことだと思う。
この仕事をやってて一番うれしいのは、やっぱり繁殖だよね。
子どもが産まれるのは本当にうれしい。
でも、反対に動物が死んでしまうのは本当に悲しい。
動物が死にかけたとき、
獣医が必死に心臓マッサージをしてくれて、
手伝ってって言われたけど、となりで悲しくて泣いてしまったんだ。
泣きながら手伝ったんだけど、
みんなからは、割り切って仕事しなきゃいけないって言われたよ。
でも、どうしても感情移入してしまうよね。
動物がお嫁に行くときだって泣いてしまったよ。
この仕事をしていて、
動物たちに新しい命が生まれることや死んでしまうことで、
命の大切さを思いしった。
それをみんなにも伝えたいんだけど俺、
口下手だからなかなか伝わらないんだよね。
そうそう、俺ってどちらかっていうと
オオカミとかの犬より猫のほうが好きだから。
・・・イヤイヤ、途中までけっこう感動的な話だったんですが。。。
感動的な話を笑いに変えることができる。
純一郎もまっさおの巧みな話術です。。
そんな話術が炸裂するドキドキ体験
オオカミのエサガイド
は、ホッキョクグマの「キャンディ」が妊娠しており
マイクなどが使えず静かにしなければならないため、しばらく封印しています。
封印が解けるのは春先でしょうか。
桜の季節が待ち遠しいです。
外で話を聞いていて寒くなったので
おそらく日本で一番くさくてあったかい熱帯動物館へ。
でもこのにおいをかぐと、なぜかわからないですが
なつかしいにおいがします。
私だけでしょうか。
でも、昔はこの建物の2階にレストランみたいなものがあったのだとか。
昔の人って、やっぱりすごいですよね。
もの思いにふけっていると
マサイキリンの登場です。
ふと隣に目をやると
やさしい顔をしたエランドとすごい形相のダンディ飼育員がいました。
それでは今日もイケメン飼育員のスマイルでお別れです。
シーク・イーン!!
晴れ後、雨の日
Posted by zoozakki on 2013年12月2日(月) 20:41
暇があったら遊びにおいでよ。
そう言ってくれたのは
ホッキョクグマ担当のイケメン飼育員。
世界のクマ館のとなりにある小屋にお呼ばれしました。
いつもの朗らかな顔とは違って真剣な目で見つめる先には複数のモニタ。
モニタにはホッキョクグマの「キャンディ」が映っています。
そう、キャンディが出産するかもしれないということで
毎日、毎日モニタとにらめっこしているそうです。
円山動物園ではホッキョクグマの「ララ」という偉大なお母さんがいるので、
子どもがたくさん生まれていますが、
残念ながら最近では他のメスでの繁殖実績がありません。
当然、ララ以外のメスの繁殖が期待されています。
市民の方、ホッキョクグマのファン、動物園のファンから
多くの期待でプレッシャーを受ける毎日。
何か一言お願いします。
とお願いすると
旅に出たい、と漢字を間違えて書くほどのプレッシャー。
オリンピックやワールドカップなど
国民の期待を受けるスポーツ選手は星の数ほどいるでしょうが、
飼育員でこれほど期待を受ける人は、多くないのではないでしょうか。
※左下の赤いまるっこいのがキャンディ。
赤外線カメラの映像を見ながら黙々と
キャンディの様子を書き込むイケメン飼育員。
ホッキョクグマが何時にどのような行動をとったかなど細かいデータを積み重ね、
次の繁殖に役立つようにしています。
動物園の役割の一つである「種の保存」。
動物園ごとに気候条件や飼育条件など違いがあって
円山動物園のデータ全部を応用できるとは限りませんが、
円山動物園で積み重ねたデータが
いずれ日本中に、そして世界中の
ホッキョクグマの繁殖に活かされるようになればいいな。と思っています。
去年生まれたマルルとポロロのように
キャンディも生まれてくる子もただただ無事であってほしい。
と思います。
と、話をしているとテレビの取材が入りました。
なのに、テレビカメラじゃなくて私のカメラに
イケメンスマイルを振りまいています。
いやいやテレビを見てる視聴者にお願いいたします。
忙しそうなので、イケメン飼育員がホッキョクグマの他に担当する
ナマケグマを見に熱帯動物館にいきました。
丸まっちゃっててナニモノなのかさっぱりわかりません。
その奥にはあられもない姿で寝ちゃってるライオン
かわいすぎる。。。
ちなみにダチョウはというと
見事すぎるほど一列に並んでました。
そういえば小学生のころ、
前ならえしたときってほぼ一番前だったな。
えらくもないのにエッヘンのポーズをとらなければならなかった過去。
当時はものすごくイヤだったのに、今となってはいい思い出かもしれません。
冬の日
Posted by zoozakki on 2013年11月29日(金) 23:14
こんばんは。
ついに積もってしまいましたね。
まっしろな雪。
すぐに融けるかなぁと思いますが、
このまっしろな雪を見ているだけで寒くなります。
寒いときは、あったかいところに行きたくなりますよね。
まるどうイチあったかい場所といえば、
熱帯鳥類館。
そう、あの有名な、さわやか飼育員がいるところです。
さわやか飼育員は、ベシャリがすっごい上手。
解説とかを聞いていても、
難しい言葉を使わずわかりやすくしゃべってくれますし、
とにかく、時折はさむギャグが天下一品。
とにかく癒されるのです。
昨日人生初めて飲んだバリウムのせいで
身も心もまっしろになってしまった自分を
癒しに熱帯鳥類館に行ってきました。
熱帯鳥類館では毎週金曜日に
ドキドキ体験「熱帯鳥類館ガイドツアー」を行っています。
解説するのは、モチのロン。
さわやか飼育員。
満面の笑みで登場です。
さわやかビームがムンムンでてますね。
田中星児もびっくりです。
「よってらっしゃい見てらっしゃい。
これからさわやか飼育員のドキドキ体験がはじまるよ~。」
と、なんと往年の寅さんのバナナを思い出させるかのように
クジャクの羽を振り回しながら解説がスタートしました。
クジャクの卵を持ちながら
卵とはなんぞや、と解説するさわやか飼育員。
映画のロッキーになぞらえてわかりやすく卵を解説します。
そういえば、私も中学生いや小学生のときに
ロッキーに感化されて生卵飲んでたなぁ。
続いて、アカハナグマの解説。
名前は「ホセ」
ホセ???
『いやいや、これ以上まっしろになりたくないっすよォォォ~』
と叫ぶ間もなく、
鳥さんたちのエサをどんどんおいていきます。
そこにやってきたのは
サトウチョウ
と
つい最近生まれた
ノドグロコウカンチョウ
ノドグロコウカンチョウは、まだ大人になっていないので
まだまだ赤くないんだとか。
最後は、ムツオビアルマジロの紹介。
終始、笑顔を絶やさず解説をしてくれた
さわやか飼育員。
いつの間にか、私も癒されていて
解説が終わったときは、ほっこりした気分になりました。
心はリフレッシュできましたが、
バリウム検査のときにひねった腰がズクズク痛みます。
なんであんな体勢とらせるんだろう?
医学が進歩したのに疑問を感じてしまいます。
今日も湿布を貼って寝ようかな。
寄る年波には勝てません。
都会のオアシス 円山動物園
癒されたい方は ぜひ 金曜日の円山動物園へ