札幌100マイル

円山動物園ブログ

円山動物園の動物の近況や出来事などを綴ります

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天衣無縫

こんばんは、暇さえあれば座禅をしているタクヂさんに変わりまして、本日も庶務担当おかもとがお届けします。

昨日のブログで「寒いばかり言ってるな」と書いといてなんですが、寒いです。
そんな冷え性の私が冬の間、足しげく通ってしまう施設があります。
それがこちら、熱帯鳥類館。


湿度が高くて暖かいので、すぐここで暖を取ってしまいます。


ボニータとベロニカ。よろしくね

そしてその熱帯鳥類館でアカハナグマと双璧の可愛さを有する(と個人的に思っている)動物がこちら

ムツオビアルマジロ。


虫っぽくてなんかキモいわ。

そう思ってた時期が私にもありました。
しかし見てください、この小さくてぼてっとした放っておけない感。

たまりませんね。

本日は丸くなることくらいしかイメージにないアルマジロのミステリアスな魅力に迫ってみたいと思います。

さて、一口にアルマジロと申しましても、地球上にはなんと20種類ものアルマジロが生息しています。
小さい種だと体調10センチ程度、大きいのだと体調1メートルになる種もいます。
その中で、体が完全に丸くなるのはなんとミツオビアルマジロ属のたったの2種だけです。
先ほどのアルマジロ=丸くなるというイメージを打ち砕く!

円山動物園で飼育しているのはムツオビアルマジロ。

外敵に襲われた時、体を丸めはしますが完全なボール状にはなりません。

アルマジロの特徴はなんといっても背中を覆う鱗状の甲羅。

これを見るとどんな手触りなのか、お腹側の感触はどうなっているのか、触りたくて触りたくて涎が出てきます。
そんなあなたは毎週金曜日の「熱帯鳥類館ガイドツアー」へ。
どうやら少しだけお触りタイムがあるようです。


されるがままな感じが可愛すぎます

私も触りたい・・・!

ちなみに「ムツオビ」アルマジロというのは甲羅の帯が6つだから。

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いち、にい、さん、し、ごー、ろく、な…あれ?

実際には帯は6~8らしいです。

また、多くのアルマジロは夜行性で、一日十数時間寝て過ごしますが、ムツオビアルマジロはその中でも比較的日中活発な種です。
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意外と早く動きます

私が熱帯鳥類館で起きているアルマジロに出会えた勝率は今のところ3割1分といったところでしょうか。

そして地下に穴を掘って巣をつくるため、穴掘りが得意です。

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掘るっていうかもう刺さってますね。

ちなみにアルマジロとはスペイン語で「鎧を着た小さなもの」という意味だそうです。
そういえば、は虫類・両生類館にもアルマジロと名のつく動物が・・・

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アルマジロトカゲ。凛々しい!

うーん、アルマジロの名に恥じぬ立派な佇まい!

しかしいつも鎧のような社会に跳ね除けられている現代人は、たまには優しさに包まれたいとも思うのです。

そんな時、熱帯鳥類館に立ち寄れば、こんな素敵な笑顔に出会えるかも。

心頭滅却すれば霙もまた暖かし

こんばんは、パインが嫌いなタクヂさんに変わり、庶務担当おかもとです。

道内は昨日から続く大荒れの天気で、今日の園内も冷たいみぞれが降ったりやんだり。
三十路を前にしたヒト科ヒト属には寒さが身に沁みます。
一緒に寒さを分かち合ってくれる仲間を探しに園内に出てみました。

フクロウとタカの森を通りかかるとアンナ様がいらっしゃいました。


雪のような孤高の流し目…!
後ろにはオスの大地がのほほんと。


シロフクロウは北極圏のツンドラ地帯などに生息する、足先までもふもふの羽毛に覆われたフクロウです。
どうやらこれくらいの寒さは全然余裕のようです。

北海道に生息するエゾフクロウの御二方も寒さに強いです。


二羽くっついて暖をとっているのでしょうか。
クリスマスを前に予定のない独り身の心は一層寒くなってしまいました。

こちらはエゾシカ・オオカミ舎。



冬毛に生え変わって元気いっぱいです。
雪の中のオオカミはやっぱりかっこいいですね。

エゾヒグマ館では、とわちゃんが雪の中を散策していました。



野生のヒグマは秋に食べ物をいっぱい食べて体に栄養を蓄えると、冬の間は冬眠します。
けれど動物園では年中食べ物が豊富なので冬眠する必要がないんですね。

うーむ、寒さを一緒に分かち合ってくれる動物はいないのか…と思ったら

いました。



同じヒト科のチンパンジーのみなさん。

屋内展示場を清掃している時間は、冬の間も外に出ていてもらいます。
チンパンジーはアフリカの暖かい地域に住む動物です。
さぞかし寒かろう……と思いきや




あれ?




あれれ??

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あれれれれ???

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雪、おいしいです!

真冬の風呂あがりに暖房の聞いた室内で食べるアイスクリームは格別ですが、そんな感じでしょうか。
それとも体をいっぱい動かしているから寒さも平気なのかな?

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せっかく雪国に生まれたなら、「寒い」ばっかりって言ってないで冬を楽しまなきゃダメですね。
いっしょに寒さを分かち合うとはいきませんでしたが、チンパンジーたちの元気いっぱいの姿に私の心も少し暖かくなりました。

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今日はアイスクリームを買って帰ろうかな。

アジアゾーン1周年記念の日 その2

わくわくアジアゾーンだよ!!全員集合!!





わくわくアジアゾーン熱帯雨林館 バクゾーン
ツートンカラーでおなじみのマレーバクちゃんがいるところです。


今日はスペシャルメニューということで
でっかい木の葉っぱやサトウキビ、そして、おフランスパンを
あげましたよ~。





いや、正直ですね。
これを見てビビりましたよ。
見た目のインパクトはもちろんですが、
サトウキビにおフランスパンをさしてしまうなんて
ホントに食べてくれるのか不安じゃないですか。








食べましたね。
しかも、食べやすそうな位置になってて
もっしゃもしゃ食べてます。
食べないんじゃなかろうかって思ってしまって
申し訳ございませんでした~。






他にも葉っぱをたくさん食べましたよ~。
食べる姿がいちいち豪快です。



そして、マレーグマ界のスーパーアイドルといえば「ウメキチ」
ウメきっつぁんにもスッペシャルメニューをプレゼント







メロンにのっているのはウンコじゃないですよ~。
カブトムシの幼虫です。
プリップリのカブトムシ。
食べてくれるかな。





ダンディ飼育員も心配そうに見守りますが







行儀わる~くパンを食べ始めました。
あちゃ~。
そうこうしているうちに
カブトムシの幼虫はウッドチップの奥深くに逃げてしまいましたとさ。
おそらく来年の夏には、
マレーグマと一緒にいる立派なカブトムシを見ることができるでしょう。



それでは、今日はダンディ飼育員の
ペコちゃんのマネをしながら
活きのいいエビを紹介する写真でお別れです。


シーク・イーン!!






アジアゾーン1周年記念の日

待ちに待ったアジアゾーン1周年記念の日





今日はアジアゾーンの動物たちにスペシャルメニューをあげました。





今日はクロザルからスペシャルメニューのプレゼントが始まりました。
でもその前に、ムギワラ飼育員の解説をしましたよ。









おいしそうに食べてますね~。
いい表情です。
写真には写すことができなかったのですが、
一番最初に食べたのはカブトムシの幼虫だったそうです。


フランスパンや柿をおいしそうに食べる姿。
今日の夕ご飯とデザートはこれで決まりですね。





ところで、クロザルって絶滅危惧種って知っていましたか?
クロザルも含めてレッサーパンダやホッキョクグマなど
動物園で飼育されているほとんどの動物たちは、
野生では絶滅の危機に瀕しているんですよ。


しかも、その絶滅の危機に瀕している理由が
動物によって異なることは知っていましたか?


恥ずかしい話ですが、私は動物園で働く前までは
動物たちがそこまで絶滅の危機に瀕しているなんて知りませんでした。
でも現実を知ると物の見方も変わってきますよね。


本当は、皆さんにもそのような事実を知ってもらいたのですが、
動物園に勉強に来てね。と言って、わざわざ来る人は少ないと思います。
おそらく、動物園をただ単に楽しみに来られている方が大半ではないでしょうか。





このようなスペシャルメニューも
ただイベントとしてやっているわけではありません。


動物たちに喜んでもらうのはもちろんですが、
イベントをすることによって、たくさんの人に動物園に来てもらって、
少しでも動物のことを考えるきっかけをつくってあげたいのです。
だって、普段の生活で動物のことを考えることって少ないですよね。


動物園に来たら、ふとしたきっかけで、そのような事実がわかると思います。
たとえば説明看板とか、飼育員の解説とか。
もし、事実を知って何かを感じたのであれば
絶滅に瀕している動物たちに
自分たちでできることを少しでも考えていただけたら。
と思っています。


と、熱く語ってしまいましたが
こんなこと話していたら、
つまらなくなっちゃいますし、
明日もイベントだから動物園に行こうかなと思っても
行きづらくなっちゃいますよね。
ただでさえ冬で寒くなって人が来ないのに
ますます来なくなってしまいます。


やっぱり動物園は楽しいものじゃなくてはならないですよね。




ということで、今日は動物たちのおいしそうな顔でお別れです。
明日もスペシャルメニューの日です。
同じ表情を見ることができると思いますので、ぜひお越しくださ~い。


シーク・イーン!!








とうきびにかぶりつくマレーグマ






フランスパンをかじりながら、トマトも舐めはじめたマレーグマ





のっそりのっそり栗を食べるヒマラヤグマ





とうきびをおいしそうにほおばるワウワウテナガザル





エサのにおいをキャッチして扉にすりよるコツメカワウソ






すばやい動きで活魚を追いかけるコツメカワウソ






スペシャルメニューのエビをもらってご機嫌なアロワナ







※ちなみに上の写真に写った動物はぜ~んぶ、絶滅危惧種に指定されています。

ボウちゃん日記

冬到来!
ついにこの季節がやってきました。

早速雪かきデビューしました!
雪がもさもさと降るものだからはねてもはねても雪が積もる…

これはいい運動になりますね!
痩せられるかしら!!


それでは、雪にまみれる総合水鳥舎の面々をご覧ください。


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今朝のボウちゃんのご様子。

これは決して地面をついばんでいるのではありません。
私に襲いかかろうと一歩ずつ確かめながら段差を上っているのです。

この数秒後、ボウちゃんの襲来を受けました。

華麗に避けましたけどね!


お次は
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たたずむ十兵衛さん。

タンチョウには雪が似合いますね。
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冷たい水もへっちゃらです。


お隣は
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シュバシコウを筆頭に4種が同居しています。

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アカツクシガモの皆さん。
雪の白にとても映える色をしてますよね。

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シュバシコウのお二方。
名前は“バシ”と“バシ子”なのですが…
私には見分けられません。
まだまだ修行が足りないようです。

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こちらはアオサギ。
アオサギって薄すぎて正面から見ると「なんじゃこりゃ!」ってなります。

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ゴイサギたち。
この前数えたら21羽もいました。
噂によると数えるたびに数が合わないとか…?!


お次は
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太郎!

意外と雪が似合いますね。

太郎を撮るのに夢中になっていたら、お隣のボウちゃんが私を見つけて駆け寄ってきました。

でも大丈夫!

檻があるから!!

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見てますね…怖い…

真ん丸おめめが カッ と開いてます。
顔はかわいいのに目だけ殺気を放ってますね。


ペリカンたちは寒さに震えていたので早めに屋内に入ってもらいました。
これからも寒い日は早めに収容することになります。
閉園間近には見られないこともあるのでご了承ください。



最後に、すっかり冬毛に変ってもこもこになったエゾシカたちを。

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雪が似合いますねー。

ジッと座って雪に埋もれてる様は、まるで片栗粉をまぶしたおまんじゅうです。


それではでは。

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