札幌100マイル

円山動物園ブログ

円山動物園の動物の近況や出来事などを綴ります

『保護』タグの付いた投稿

あなたは、動物園に何を求めますか?

こんにちは


エランド1号です^^






今日は少しまじめなお話です。






簡単に言ってしまえば、




「あなたは、動物園に何を求めますか?」



ということを、お聞きしたいのです。








動物園の存在意義、役割とは



一般的には



1、レクリエーション


2、環境教育


3、種の保存


4、調査研究




の4つであると言われています。








誤解がないように一応言いますが、


書いた順番は優先順位ではありません。







例えば、

お客様に楽しんでいただき、癒しの空間を提供することが一番

種の保存はその次でいいだろう






なんてことにはならないわけです。

その逆もまた、ありません。







重要なのはバランスだと思います。




4つのバランスが上手く保たれて




人間も



動物も




みんな幸せ







そうなっていくことで

動物園の存在意義は

深まっていくのではないでしょうか。






動物園に関して

これまでもたくさんの議論がなされてきたようです。







「今のような展示で

動物との共生や命について

考えるきっかけを与えることができているだろうか」





「動物園で非日常を体感してもらい

感動を与え、癒しを提供することができているだろうか」





「動物たちを見てもらうことが

教育につながっているのだろうか」








動物園の語源である


『zoological gardens』


これを


『動物園』


と翻訳したのは福沢諭吉だそうですが、




『動物学園』


と翻訳していれば

今とはまったく違う動物園になっていただろう

とも言われています。






時代の流れによっても



動物園の役割や存在意義は変わっていくものなのかもしれません。









ただ、確かなことは


一方通行であってはいけないということです。







動物たちに対しても




動物園に来てくださるお客様に対しても








そこで、


ずばり直球でお聞きしたいのです。




「あなたは、動物園でどんな気持ちになりたいですか?」



「あなたは、動物園でどんな体験がしたいですか?」



「あなたは、動物園がどんな場所であって欲しいですか?」



「あなたは、動物園に何を求めますか?」





どんなことでも構いません。




ご協力いただけるのであれば



このブログにコメント


もしくは




当園にはご意見箱というものが置いてありますので、


ご意見記載用紙に書いて投函していただけないでしょうか。





場所は




正門










西門










レストハウス









展望レストハウス










この4箇所です。

どうか、ご協力お願いします。






最後にもう一度









「あなたは、動物園に何を求めますか?」




トビの放鳥

円山動物園では、猛禽類の保護事業を行っています。
本園には、たびたび怪我などして飛べなくなった猛禽類が保護されてきます。
今までは獣医さんが治療し、傷が治ったらすぐに自然に戻していましたが、実はそれではちゃんと野生に戻れないことがわかってきました。
人間に例えると、病み上がりの人をいきなりフルマラソンに出すようなものだからです。

そこでこれからは、怪我が治った鳥たちに、きちんと訓練をして、放鳥をする事にしよう。そうすれば、野生に還ってから生き延びる可能性が増えると考えました。
円山動物園ではそのための訓練施設を建造し、保護されてきた鳥を放鳥に向けて訓練をしています。

訓練施設で飛行訓練中のトビ。




その施設から、野生に復帰する第1号として、本日トビが放鳥されました。

放鳥する場所。



近くには防風林があり、トビがとまれます。



記念すべき放鳥の瞬間!




このトビには、発信機がつけられ、酪農学園大学の協力により、3ヶ月間見守られることになっています。無事に野生に還っていることを祈るばかりです。

発信機の電波を拾うアンテナ。




今回の放鳥は、まだ小さな一歩に過ぎませんが、猛禽に訓練を実施して放鳥するというやり方が、どのくらい効果的であるかを試す最初の一歩です。
この経験を生かし、今後も円山から、数多くの猛禽類が、野生に復帰することでしょう。

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