札幌100マイル

RSS オランウータン飼育日記&円山四季だより

オランウータン飼育日記&円山四季だより

by zooyoshida

プロフィール

吉田 淳一

担当動物はオランウータン、ツル、トキです。
以前に、クマ類、海獣、シマウマ、ビーバー、カワウソ、クジャクを担当していました。飼育員として26年間勤めています。
これから、オランウータンの日常生活などについてお知らせしていこうと思います。


投稿したブログ数:2821件

換羽時しか見られないペンギンの「ぼっち」



 フンボルトペンギンの換羽が続々始まっていますよ。換羽前と換羽終了後のペンギ

ン達を比較すると面白いと思います。(手前が換羽終了。真ん中が換羽開始。後ろ

が換羽中です)




 手前が換羽終了。後ろが換羽前。泳いでいるのが換羽終了です。




 左から換羽終了。二番目が換羽前。三番目が換羽中。四番目が換羽前です。




 古い羽と新しい羽の間には仕切りがあるようです。細かい羽がついてます。




 換羽の時しか見られない「ぼっち」も今、見ることが出来るかもしれませんよ。「ぼっ

ち」とは、尾羽の付け根の背側に、脂腺(尾腺)という蝋(ろう)分や脂肪分を含む物質

を分泌する腺がありますが、そのことをいいます。ペンギン達は嘴で脂腺からこの分

泌物をしぼりとるか頭に擦り付けて、羽毛に塗りつける。これによって、羽毛の防水

効果を高め、高い浮力を得るのです。だから換羽中の個体は体に脂肪分を塗らない

ので、油っけがなく水に入ると溺れそうになって、すぐ陸に上がるのだろうと思いま

す。やっぱり乾いているほうが抜けやすいよね。この分泌物には抗菌効果があり、棒

カビ剤としても作用します。またこの中にはビタミンDになる前プロビタミンが含まれて

おり、それが日光浴でビタミンDに変化化して、羽づくろいの際に口から摂取されま

す。




 尾の先にあるピンクの「ぼっち」が脂腺(尾腺)です。




 抜けた羽根です。多い時は一晩でこの四倍以上ありましたよ。真ん中にペンギンが

いて、そのまわりにドーナッツ状に羽根がありました。

コメントは受け付けていません。

pageTop