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オランウータン飼育日記&円山四季だより

オランウータン飼育日記&円山四季だより

2008年11月 の投稿一覧

冬場の刺激です。

 冬場の暇つぶし、刺激を与えて活気をだそう!

 
 久し振りに水彩画を描いてもらいました。

 完全に屋内飼育になると日中はどうしても暇な時間が多くなります。いつも昼寝の

あとは昼食ですが、その後が暇なんだよね。夕食を食べた後は早めに寝ています。

早寝、遅起き、昼寝付き、11歳になってからは、じっとしていたり昼寝をする時間が

多くなってきました。





 以前に比べ絵に深みがでました。 
 
 原色で描いた後は、何度も何度も絵の具の色を調合して描いていました。真剣な

目つきでしたよ。かなりの時間をかけて念入りに描いていました。




 まず始めに黄色の絵の具を塗り、その上に緑の絵の具を塗りたぐっていました。






 赤に緑を混ぜて、それを塗りだしました。横にあった黄色の絵の具も混ぜ合わせて

います。 




 そして再度ぬりだしました。 今回はよく絵の具を混ぜ合わせたり、じっくり時間をか

けて描いていましたよ。




 またまた色を混ぜています。




 できあがった絵の具で今度は画用紙に描き始めました。

 

 ついでに・・・。






 色々な所に描いていました。 きちんと筆も洗っていたよ。




20081124-11.JPG

 最後は直接、画用紙の上に垂らしていました。 う~ん、芸術だ!

 
 少しは刺激になったかな。暇つぶしになったかな。

テナガザルの環境エンリッチメント  2

 8月13日に「テナガザルの環境エンリッチメント 1」 で、テナガザルのエンリッチメ

ントをやるって宣言していましたが、実は忙しさに追われできませんでした。(

言い訳だね。)  テナガ達には悪かったと思っています。 管理係の吉野さんが、人

止め柵の所にミズナラの他クワの木を3本植えてくれたぐらいです。 将来、木が成

長すると日陰部分ができ、若芽などを食べることもできます。


 
 取り合えずやろうと思ったのは二つありました。






 二つの樽にクローバーと笹を植えつけ、蓋をするように大きな網目の物を取り付け

ます。その網目から伸びてきたクローバーや笹の芽を自由に食べさせるのです。 と

ころが、種まきや植え付けが遅れたのか、イマイチ伸びが悪くて今年のものになりま

せんでした。




 次にこの木に小さな穴を開けて、その中に蜂蜜などを注入して木の枝を刺してなめ

させるのです。この木を鎖で結び上から吊るすのです。 もしかしたら片手でぶら下

がりながら蜂蜜を舐めるかも知れません。


 アイデアとしては、まだ2~3あるので、冬の間につめていこうと思います。

 屋外放飼場はなんせ狭いから、よく考えてやらないとテナガ達がウンテイをする事

ができなくなるからね。


 
 11月20日、とうとう雪が積もりだしました。 でも、テナガ達は寒さ知らず?

 
 元気が良いでしょう。





 寒いのに雪を食べるなんて・・・。 

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 寒くなったら中へ入れるんだよ。

20081120-04.JPG

完全に屋内飼育になりました。

 屋外にいる時に比べ、屋内生活はやはり暇な時間が多いようです。ストレスを溜め

ないように、食べ物から遊び物までちょっと細工してやらないとね。、また、スキンッ

シップも意識してたくさんとるようにしなくちゃ。






 ヤマブドウ・ヒメリンゴの食べ放題です。ヒメリンゴの樹皮もけっこう美味しいみたい

だよ。以前与えたことのあるプルーンの樹皮も喜んで食べていたっけな。 青刈りサ

トウキビの食べ放題もやっちゃってますよ。  この他、本を与えたり、ゴンの屋外放

飼場で収穫したヒマワリを、そのまま自由に食べさせたりと、色々とやっていますよ。

もうそろそろお絵かきもさせようかな。 雪遊びもさせなくちゃね。 今年はララみたい

に果物をバケツに入れて凍らせた物をやってみようかな。溶けるのをじっと待つ?高

い所から落として割る?硬いもので叩いて割る?氷を齧って中の果物を食べる?水

を用意したらその中に入れて溶かして食べたりしてね。 とにかくやってみよう。


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 弟路郎も暇なのかな。最近、部屋の模様替えに凝っているようで、一部屋に色んな

物を集めたり、次の日は隣の部屋に分散したりしています。楽しんでいるのかな?





 残りの部屋はこのとうり何にも無い。

 
 屋外にあまり出なくなってから、この傾向が強くなってきています。もしかしたら調

理場に近い部屋に集めているのは、僕のそばにいたくてやっているのかな。寂しいか

ら?男同士だしまさかね。

来年のために植栽をしました。

 前半から中盤にかけて、植物の引っこ抜きで毎日大変なめに合いましたが、後半

は根が張ってきたせいか、引っこ抜かれる事が少なくなりました。最初は植えても植

えても引っこ抜かれてほとほと参りました。オープンぎりぎりに植えつけたのでしかた

がありません。 食べられて無くなったやつや、引っこ抜かれて死んだやつなどの

他、植物同士の戦いに敗れて消滅したのもあります。  最後に生き残ったのはどれ

もつわものばかりです。






 最初、植えたばかりで草も葉もあまり無く、弟路郎にとって植えた木を毎日引っこ

抜くのが楽しくてしかたがなかったのかな。まるで日課のようにやっていました。特に

僕が休んだ翌日はすごかった。






 それが夏になり、たくさんの木々や草たちに囲まれた生活をするようになりました。

毎日、柔らかい草や木の葉を腹いっぱい食べるようになったので、野菜の節約にも

なりましたよ。いつでも食べれるものがあるのは素敵なことです。

 でも秋になる頃には、木の枝も折られたり食べられたりして、かなりダメージを受け

ました。死んではいないけど復活させるには大変です。もっと種類や本数を増やして

いこうと思います。
  
 やわらかいクローバーをむしって食べたり、木の若芽をそれこそご馳走のように食

べていました。 生えても生えても若芽を食べられて、全部枯れてしまうのではと思

いましたが、思ったほど枯れなかったよ。ただ、枝もよく折るので木の樹形がかなり

変わってしまいました。来年はどのようになるのかな?







 今年も作りました。約百株(本)、その他、種や実も集めましたよ。半分を今、残り半

分を来春植えます。 今年はゴボウからイタドリ、キクイモ、何でも集めました。 来

春は花の種や野菜の苗も植えちゃおうかな。


20081109-12.JPG

 獣道?歩くところがほぼ決まっているので、邪魔にならないように植えようか、そん

なの関係なしに植えようか、来春になるのが楽しみです。

今年もオオムラサキの越冬幼虫を発見。

 エゾエノキの上側に生息していたようです。 夏の終わりに一度、葉にとまっていた

オオムラサキを確認したので、もしかしたら産卵しているのではと多少の期待はして

いました。






 あの高い木の葉にいた幼虫達は、落ち葉が木の下に溜まる頃、茎、枝を伝って、木

の下の下にある落ち葉に向かうのです。 そして、葉の裏に糸をはり、ふっ付いたま

ま、来春暖かくなる迄おねんねです。






 3令幼虫と4令幼虫がいました。4令幼虫の方が数が多かったよ。

 来春はカラス等に食べられないように、何か対策を立てなければと思っています。

 今年は当たり年?春にたくさんの幼虫達がいましたが、葉にたどりついてしばばくし

てから、下側にいた幼虫は全部食べられてしまいました。(僕はカラスの仕業だと思

っています。枝に止まって探していたのを目撃したからね。) 信じられなかったよ。

 これから雪ノ下で寒い冬を越すんだね。

チゴハヤブサの野生復帰(中)

 いよいよ訓練開始です。

20081103-11.JPG

 止まり木を高い位置に取り付けました。まだ飛んで移動できませんが、飛ぶ練習の

ために設置しました。 この時期は、まだちょこまか歩いて移動しています。




 マウスの腹を割いて中が見えるようにして与えます。これは、一匹のネズミを餌とし

て認識させるために与えました。一回行うことで認識することができます。




 次に毎日、生きた蜻蛉(トンボ)を与えます。最初は手で摘まんで食べやすくして与

えます。その後、採集したトンボを放しますが、羽をちぎって捕まえやすくして与えま

す。 食べるのにいい思いをさせるのです。 この頃にはもう飛べるようになっていま

すよ。




 こうしてたくさん食べさせて体を飽和状態にさせます。




 これは冷凍鶉(ウズラ)を解凍したものです。 このほか冷凍スズメとか、バッタとか

色々な獲物を認識させます。 (現在はたいていのものは製品として売っています

よ。)

 久し振りに虫取り網をもって、トンボやバッタ等を採集しながら園内を歩きました。

子供の頃は、夏になると毎日のように網を振り回していた記憶がよみがえりました。 

高学年になると素手で採るようになったけどね。 あの頃は毎日が楽しかったな。




  体が飽和状態でもうこれ以上増体しないようにします。(体重確認します。) そし

て、今度は脂肪をとって体重を下げていきます。(つめに入ります。)

 もう立派な若鳥になっていますよ。  人の姿を極力見せないようにして、小屋に入

る時も一人ではいるようにします。




 体重を下げている間にパーチ作りです。

 

やっと孵化し始めました。

 ナナフシの数が激減して、慌てて繁殖に取り組んでいますが、やっと今日孵化しだ

しました。 僕にとっては初めての経験なので少し興奮しています。



 5匹孵化しましたが、みんな片足に卵の殻がついているんだよね。不思議です。




 9月の初めから卵を集め始めて130個ぐらいは採集したかな。






 みんな長い時間水を飲んでいるから、きっと喉が渇いているのでしょう。さっそく霧

吹きをしてあげました。 




 このケース内である程度大きく育ててから、飛翔室に放そうと思います。鮭の放流

と同じでその方が大人になる確率が上がるでしょう。




 当園ではハイビスカスの葉を餌としています。新芽だとか柔らかい葉が好きみたい

です。 だから準備万端、事前に作っておきました。


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 ハイビスカスの木の枝や葉に、保護色や擬態して隠れているので見つけるのは大

変苦労しますよ。 だから見つけた時は少し感激。

 アマミナナフシは単為生殖するので、お父さんがいなくても繁殖できるのです。ちな

みに上の写真は雌です。卵をたくさん産卵するので体が大きくて太いですよ。 下の

写真はオスで小さくて細いです。

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20081103-09.JPG

 エゾエンマコオロギの卵を低温処理しています。 冬に孵化させて、成虫にさせ産

卵させます。 そして、直ぐに低温処理して春に孵化させます。そうする事によってた

くさんのコオロギを得るのです。たくさん放しても他の生物に食べられて、親になるの

はほんの少しでしょう。 はたして上手くいくでしょうか?

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